プロになるという視野
最近、結構褒めてくれる人がいることもあって、少し増長している。
どういう作品を書けばランキングに載るのかというイメージも、何となくついてきた気がする。
自分の実力でも、やり方次第によってはプロと張り合えるんじゃないか、と思いはじめている。
こう言うと不遜に聞こえるかもしれないが、僕はプロの小説家というものを、絶対視はしていない。
プロの小説家というのは、小説を書くことでお金をもらっている人間のことであって、小説の技術が神がかり的に凄い人間のことではない。
もちろん、神がかり的に凄い小説技術を持ったプロもいる。
彼らには、単純な実力ではとてもかなわないと思う。
でも一方で、実際大したことのない実力しか持っていないけど、どうにかプロの枠に引っかかっているというプロも、いるように見える。
もちろん、この『大したことのない実力』というのは、自分と大差ない程度の実力という意味であって、自分と比べてまったく劣っている、という意味ではないけれど。
なろプロ問題なるものが少し前に話題になったけど、最初は何が問題なのか分からないぐらい、アホらしい話だと思った。
むしろ、1冊でも書籍化したら『小説家になろう』というサイトを活用できなくなるのだとしたら、そっちのほうが残酷だと思ったぐらいだ。
プロの底辺と比べたら、アマチュアの頂点ぐらいの人間の方が、十倍怖い。
プロとアマの実力差というのは、そういうものだと思っている。
でも、もしプロの頂点レベルが大挙して『小説家になろう』に参入して来たら、と思うと、それはさすがに勘弁してほしいと思う。
だってそんなん勝ち目ないもん。
井の中の蛙という段階は、多くの作者にとって、必要なステップだと思ったりもするのである。