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ネクストライフ  作者: 相野仁
七章「黄昏ゆく世界」
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十四話「終戦」

「オレのターン!」


 アウラニースはわざわざ宣言すると頭をやや後方にずらした。

 見覚えのある予備動作にマリウスは魔法を準備する。


「GUOOOOOOO!」


 音の暴風が轟き、雷が発生する。

 アウラニースの咆哮、「テンペストロア」だ。

 音の物理攻撃、そして雷と二種類の攻撃で、それぞれ異なる防御法が必要である。

 しかも早い上に破壊力も凄まじく、「ジャガーノート」と併せて「最悪の近接キラー」と呼ばれた理由になった。

 

「【サイレント】【ディメンションシールド】」


 だが、必ず頭を後方にずらし、息を吸い込むような予備動作があるので、比較的対応はしやすい。

 マリウスが行使した二つの魔法はあっけなく破られるが、「リフレイン」を組み合わせ防ぎきる。


「そう来ないとなあ!」


 アウラニースが叫ぶと体が一瞬光り、頭の周りに五つの光の球体が現れる。

 光をレーザー状に放つ「ブリューナク」だ。

 一つ一つがアウラニースの頭部並みの巨大さで、圧縮され放出されるその貫通力は「ジャガーノート」を凌ぐ。

 

「<……一撃となれ>【アグニ】」


 炎の禁呪で迎撃するが、相殺出来たのは二つだけで、残り三つは貫通してマリウスに襲いかかった。

 マリウスはワープで距離を取るが、残った三つはいずれも曲がって追いかけてくる。

 そう、「ブリューナク」の一番厄介な点は追尾効果を持っている事で、


「ほら、もういっちょう!」


 連続攻撃が可能だと言う点だ。

 五発が追加され、マリウスを狙う光線が八つに増える。

 しかし、マリウスはまだ慌てない。

 「ブリューナク」の欠点は細かな操作が出来ない点だ。

 だから被弾する直前でワープでかわす。

 するとお互いがぶつかり、打ち消しあってしまう。

 難なく危機を脱したマリウスを見て、アウラニースは怪訝そうな声を出した。


「うん? 何か俺の攻撃や対処法を読んでるって感じだな?」


 マリウスはぎくりとする。

 いずれもゲームで知っている事そのものだったから、余裕を持って行動出来たのだが、それがかえってアウラニースに疑念を持たせる事になったらしい。

 とは言え、余裕をもてる攻撃ではないので、どのみち対応を変えるわけにもいかないのだが。


「まあいいか、オレのシックスセンスみたいなものだろう」


 アウラニースは気にしていないようで、バックステップをして頭を後ろへずらす。


(あれは!)


 マリウスの体に緊張がみなぎった。

 予備動作からすると、アウラニースの最強の必殺技「フィンブルヴェトル」が来る。

 アウラニースは大きく口を開けてブレスを吐く。

 「フィンブルヴェトル」は氷のブレスであるが、装備破壊効果、氷漬けにする効果、そうでなくても強制昏睡効果を備えている。

 そもそも威力自体が、直撃すると永眠コースでもあった。

 

「<……一撃となれ>【アグニ】」


 炎の禁呪で相殺を試みるが、強烈な猛吹雪に一瞬でかき消され、マリウスの体を白き暴風が飲み込む。


「あれ? マリウス死んだ?」


 予想もしなかった展開にアウラニースは、思わずきょとんとして棒立ちになってしまう。

 そこへ足元から声が聞こえた。


「いや、生きているよ?」


 アウラニースが反応するより早く、再度破滅の黒い風がアウラニースの全身を叩きのめす。

 アウラニースはよろめいたが、今度はダウンせずに踏み止まる。


「そうか、幻覚か……」


 いつの間にかすり替わっていたらしい。

 

「正解だよ」


 ワープで距離を取ったマリウスは頷いてみせる。

 どうせアウラニースに二度通用しないので、隠す必要もない。

 こっそり無詠唱で幻覚魔法「ミラージュ」を行使し、更に「ステルス」と「インビジブル」を使って魔王の目を欺いたのだ。

 まともに攻撃の撃ち合いをしているだけでは、アウラニースが被弾してくれない以上、何らかの工夫をせねばならない。

 今回のケースでマリウスは、今まで使わなかった引き出しの存在をアピールしてみせたのである。

 もっとも、アウラニースはそれと悟っても、喜んだだけだったが。


「いいな、楽しいぞ!」


 いくら力比べに気を取られていたとは言え、まともにハメられたのは久しぶりだ。

 メリンダにうっかり封印されてしまった以来である。

 マリウスとしてはため息をつきたい気分だ。

 これまで使わなかった、否、使う必要がなかった幻覚と攻撃魔法の組み合わせも、アウラニースを倒すには至らない。

 有効打にはなるが、決定打にはならないと言うべきか。 


「やっと引き出しを使う気になったか? オレも使うぞ!」


 律儀に予告してくるアウラニースに対し、マリウスは苦笑に近い気分になる。

 引きずられるようにマリウスはそう宣言した。


「それじゃ幻覚魔法の恐ろしさを教えよう」


「それならメリンダが頑張っていたぞ!」


 アウラニースは笑えない切り返しをしながら、ブリューナクを放つ。

 マリウスを貫かんと発射されたそれは、マリウスの体をすり抜ける。

 またしても幻覚だが、アウラニースは直感に従って振り向いて攻撃した。


「そこだ!」


 一見何もない空間にジャガーノートを叩き込む。

 隠れていたマリウスは仕方なしに回避した。

 ブリューナクやテンペストロアならば、魔法で反射するという手もあったのだが、ジャガーノートは反射出来ない。


「やっぱりな、何となくジャガーノートの方がいい気がしたんだ!」


 アウラニースはさらりととんでもない事を言う。

 要するにただの勘でマリウスの居場所を見破り、反撃を封じたのだ。

 勘の的中率をほぼ百パーセントにまで引き上げる「シックスセンス」は、もしかしたらアウラニースが保有するスキルの中で、一番恐ろしいかもしれない。


「あははは! それにしてもすごいな、マリウス! まだオレが一発も当てられないなんて!」


 アウラニースは実に楽しそうだったが、マリウスは消耗し始めている。

 敵が魔王なのに対して、マリウスはあくまでも人間に過ぎない。

 攻撃力などでは対抗出来るが、スタミナは種族に依存する。

 更にアウラニースは無数の修羅場をぐぐってきているし、修羅場こそが生きがいという性格だ。

 一方のマリウスは、これまで苦戦した経験というものがないし、元は平和な国の人間だ。

 種族と経験、二つの差がはっきりと出始めたのである。


(このままじゃじり貧だな)


 分かってはいたし、覚悟もしていたのだが、マリウスは改めてアウラニースとの差を実感していた。

 攻撃を当てたのはマリウスだけだし、禁呪を何度も叩き込む事には成功している。

 しかし、アウラニースはぴんぴんしている上に楽しそうだ。

 当初の予定では、自分のスタミナが切れ始める前に決着をつけるつもりだったのだが、最強の魔王はそんなに甘くなかった。


(よくもまあ、こんな化け物を封印なんて出来たよなぁ)


 メリンダ・ギルフォードは確かに称えられるべき偉人だ、とマリウスは心から感心する。

 魔王級の強さを持つ仲間がいたらしいが、それでも偉大な事には変わりない。

 恐らく単なる魔王級では、このアウラニースに秒殺されるだけだろうから。


「マリウス、そろそろお疲れか? これまでにするか?」


 アウラニースの提案は、マリウスにとっては渡りに船である。

 しかし、今受け入れるわけにはいかない。


「まだ奥の手を使ってないんだが」


「へえ」


 マリウスの言葉を聞いて、アウラニースの目の輝きが最高になる。

 今のままだとこの戦闘マニアにいつ何時喧嘩を売られるか分からない。

 少なくとも主導権を握り、いつ戦うかこちらで決めやすくしておく必要はあるだろう。


「そうなのか! オレもなんだ! 一緒だな!」


 その一言でマリウスは眩暈を感じた。


(マジかよ……と言うか、最大の技ってフィンブルヴェトルじゃないのか)


 つまりマリウスが知らない、より強力な技があるという事だろう。

 もっともマリウスの切り札にしても、ゲーム時代には存在しなかったものだ。

 成功率は百パーセントとは言えないが、アウラニースの攻撃を食らわない事を最優先だと考えれば、別にいいかもしれない。

 少なくともアウラニースが、ある程度はこちらの言い分に耳を貸してくれるような、そんな関係に持っていきたいのだ。

 その為には、アウラニースの最大の攻撃をしのぐ必要があるし、こちらの攻撃も捨てたものではない、と思われなければならないだろう。

 幸い、今やっているのは殺し合いではなく、ただの力比べである。

 だから言葉を交わしながら戦っているのであって、つけ込むとしたらそのアウラニースの姿勢だ。


「奥の手は、難しい上に発動に時間がかかるんでね。だから今まで使わなかったわけだが……」


 いったん言葉を区切り、意味ありげにアウラニースの返答を待つ。

 こうすれば答えを誘導しやすいというものだ。

  

「いいぞ! オレの必殺技にも溜めは必要だしな!」


「じゃあ、どっちの技が勝つか勝負か?」


 マリウスはそう挑発し、アウラニースの意識を誘導しようと試みる。

 単純な勝負に集中してくれれば、いざという時回避しやすくなるからだ。


「おう、勝負だ!」


 知ってか知らずか、アウラニースは乗ってくる。


「<……一撃となれ>【アグニ】」


 まず、アグニを使い、右肩の上空に白い神炎をとどめ、


「<……力となれ>【ヴァジュラ】」


 次にヴァジュラを唱え、左肩の上空に雷神の槍を作り出す。

 これがマリウスの奥の手、禁呪と禁呪の合成だ。

 二回、全ての魔力を使い切った為、ふらふらになるが、歯を食いしばり、根性で踏み止まる。

 対するアウラニースも、全ての力を変換しブレスを放つ。

 アウラニース最大の技「ラグナロク」。

 かつて大陸一つを焼き尽くした、悪夢の一撃。

 これにマリウスが繰り出す禁断の一撃がぶつかる。

 二つの極大の光は二人の中間地点で激突し、せめぎあった。






「な、何だ?」


 動揺の声を発したのアイリスであった。

 彼女の目の前に展開されている、黒き結界「グレイプニル」が大きく軋む。


「ぐ、グレイプニルが?」


 ソフィアも驚きを隠せない。

 かの結界が軋むなど、記憶にない事なのだ。

 だが、二人の驚愕を嘲笑うかのように結界は何度も軋み、そして音を立てて砕け散る。

 黒い無数の破片が消滅し、その中からアウラニースとマリウスの姿が見えた。

 マリウスは肩で息をしていて、アウラニースは珍しい事に顔に驚愕を張り付けている。


「オ、オレのラグナロクとグレイプニルが……」


 この二つを同一の相手に破られたのは、彼女にとって未知の体験であった。

 それ故に驚きがすぐに喜びへと変わる。 


「これでも互角か……」


 一方のマリウスは、舌打ちしたい気分だ。

 禁呪と禁呪の合成攻撃こそ切り札だったのである。

 これを相殺されてしまうと、打つ手はほぼ皆無だ。


(もうアニヒレーションとアニヒレーションを合成するくらいしかないんじゃ……?)


 考えただけでも恐ろしい。

 両者の思いは対照的で、特にマリウスの方には疲労が出ている。

 だが、アウラニースはマリウスの言葉を聞きとがめ、否定した。


「互角? オレの負けだろ。結界と必殺技の二つを破られたんだからな」


 どこか嬉しそうに主張したものの、マリウスも頷かない。


「殺し合いだったら負けてたのは俺だろう。だから差し引いて互角なんだ」


 どうやら二人とも、相手の方が上だと主張しているらしい。


「それだけ不満なら、決着をつけるまで戦ってはいかがですか?」


 ソフィアが呆れ混じりに提案すると、二人は互いに顔を見合わせた。


「それも一つの手だけど、お前、もう一度さっきのグレイプニルを張れるのか?」


「無理だな」


 マリウスの問いかけに、アウラニースはきっぱり否定する。


「フィンブルヴェトルや特級魔法の応酬をやっても壊れない強度は、オレでも一日に一回が限界なんだ」


「やっぱりか」


 マリウスは別に驚かなかった。

 自分の最大の技にも耐えうる結界など、そうそう張れるものでもないだろう、という事は予想していたのである。


「とりあえず、今日はこれまでだな」


「おう」


 マリウスの提案に、アウラニースは意外とあっさり引き下がった。

 ソフィアとアイリスは、人型に戻った主人の顔を見て、納得する。

 ずいぶん久しぶりだが、とても満ち足りた表情だったのだ。

 溜まり溜まっていた鬱憤は、マリウス戦で一気に消えたらしい。

 マリウスにしてみれば、満足とは程遠かった。


(聖人にならないと勝ち目ゼロだな)


 アウラニースの強さを再認識する結果になってしまったのである。

 どうやら気に入られたようだから、そう簡単には死なないだろうが。

 何とかして聖人の転職条件を満たしたいが、そもそも転職条件はまだ不明のままであった。

 マリウスが前世で命を落としたのは、探している最中だったのである。


(やべ、どうしよう……)


 思案にくれていると、脳内に聞き覚えがある、機械的な女性の声が響いた。


「条件を満たしました。聖人へと転職します」


「はぁ?」


 いくら何でもご都合主義過ぎるだろう、と心の中でだけであったが、全力でツッコミを入れる。

 まさか魔王二体と大量のアンデッド、それにアウラニースと戦う事が条件だったわけではあるまい。

 更にツッコミを入れようとした時、アウラニース達の視線が自分に集中している事に気づき、咳払いをしてごまかした。


「まあとりあえず、オレはこれから修行しなきゃ」


「まだ強くなる気か」


 修行などと言ったアウラニースに対し、マリウスは反射的にツッコミを入れる。


「それ以上強くなって誰と戦うんだ?」


「誰と……?」


 マリウスの問いにアウラニースは驚き、そして首をひねった。

 その背後でソフィアとアイリスが「もっと言ってやって」と言いたそうに、何度も頷いている。


「まずはお前と再戦かな」


「これ以上強くなられたら、俺だって死ぬ。また戦う相手に困るぞ」


「む……?」


 これまで散々鬱憤が溜まっていた事を思い出し、アウラニースは顔をしかめた。

 

「お前と全力で戦ったら壊れるんじゃ困るから、強度は上げておきたいし。でもでも、確かにお前と戦えなくなるのも困るし……」


 ぶつぶつ独り言を言うアウラニースの頭の上から湯気が出ているように見えるのは、マリウスの気のせいだろうか。

 やがて独り言を止めてソフィアの方を見た。


「何かいい知恵ないか?」


「ありません」


 忠実な部下に冷たくあしらわれたのが予想外だったか、アウラニースは目を丸くする。


「な、何でだよ?」


「アウラニース様の事ですから、うっかりマリウスより強くなりかねないですし、そうなったらお手上げなのは事実です」


 淡々と言われてアウラニースは怯んでしまう。

 マリウスは、とりあえず自分が転職して強くなった可能性がある事を黙っておこうと思いながら、言葉を発した。


「少しは我慢を覚えろや」


 ソフィアとアイリスは「よくぞ言ってくれた」とばかりに、嬉しそうな笑顔をマリウスに向け、その後主人に目をやった。


「少しは自重して下さい」


「以前みたいに、強くなりそうな者を育てればよろしいのでは?」


 三人から代わる代わる言われたアウラニースは、涙目になりながら不満を言う。


「な、何だよ、皆して。拗ねて暴れるぞ、コラ」


 マリウスは「逆ギレ」かよと思いながら、ツッコミを入れる。


「俺、もう余力残ってないから、今、お前が暴れたら死ぬ」


「ぐぬぬぬぬ……」


 本当はまだ戦えるのだが、アウラニースが暴れるのを封じる為には、戦えないフリをした方が効果的だろうと思ったのだ。

 案の定、アウラニースは悔しそうに唸るばかりである。


「またいつか戦ってやるから」


「ほ、本当か? オレ、嘘嫌いだぞ? 嘘だったら本気で暴れるぞ? ラグナロクを連発するぞ?」


 何故だか、親の歓心を買おうとする子供のような表情で、アウラニースは物騒な事を言う。


(ラグナロク一発で国がやばいっつーの)


 下手したら大陸もやばいかもしれない。

 約束はあやふやな形にして、後で言いくるめやすくしておいた方がよさそうだ。

 何やらマリウスに好意的らしいソフィアとアイリスも、露骨に約束を反故にした場合は、きっと助けてくれないだろう。


「ただ、やりたい事いっぱいあるから、しばらくは先かな」


「な、何だよそれ。戦う以外に何があるんだよ」


「それはお前の事情だろ。俺には俺の事情があるんだよ」


「ぐぬぬぬぬ」


 アウラニースはまた悔しそうにうなるが、今度は不満の度合いが強い。

 そらすなり発散させるなり必要がありそうだ。


(エルに考えてもらうかな)


 アウラニースは扱いやすそうだが、恐ろしい地雷が備わっている。

 その点さえ気をつけてもらえれば、あの忠実な腹黒淫魔は自分よりいい案を出してくれるのではないだろうか。


「とりあえず、昼食を一緒に食う?」


「む、ご馳走になる」


 食い気もあるアウラニースは即答した。

 ソフィアとアイリスが頭を下げるのに応え、マリウスはゾフィを見る。

 彼女は顔から冷や汗を流し、体を震わせ、歯を食いしばりながら、アウラニースが発する圧力に耐えていた。


「話がまとまったところで、その威圧、ひっこめてくれないか?」


「あ、すまん。忘れてた」


 「覇者の猛威」は一度発動すると、アウラニースが死ぬか、それとも自分の意思で消さない限りは止まらないのだ。

 王都全体を覆っていた圧迫感が消えると、ゾフィは肩で息をしながら立ち上がる。


「お、もう立てるのか?」


 アウラニースがゾフィを見て驚いた。


「彼女は逸材だと思いますよ」


 ソフィアがそう言い、アイリスが首肯する。


「まだまだだ」


 賞賛された本人の表情は険しい。


「ご主人様の加勢が出来るようになりたい」


「そう言うな、ゾフィ。お前は自慢の召喚獣だよ」


 マリウスがそう言って優しく髪を撫でてやると、ゾフィは嬉しそうに頬を染めた。

 そんな二人を茶化すほど、アウラニース一行は野暮ではない。

 と言っても本当に野暮ではないのはソフィアとアイリスで、アウラニースはゾフィに対し「鍛えたら魔王になるか?」と考えるので忙しかっただけである。


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『神速詠唱の最強賢者《マジックマスター》』

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