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俺とChatGPTの出会い

 俺はゴールデンウィークに帰省した地元の友人達と夕食に行く約束をしていた。


 ラインを見ても「いつもの場所、いつもの時間」としか書かれていない。


 もうこんなやりとりを何年続けているのだろうか、毎年大型連休にはこうやって集まるのが当たり前のようになっていた。


 ただ、少し寂しいのは、いつものメンバーが一人また一人と減っていくこと。


 結婚した奴等は、この集まりから脱落していく。


 要するに俺達は、自由な者達の集まりだということだ。




 どこの店に行くかは決まっていない。誰もが口を揃えてこう言う。


「なんでもいい」


 誰も何の希望を言わないので、その日は何となく焼き鳥居酒屋に行くことになった。


 とは言え、こうして集まってもお酒を飲む友人は少なくなってきた。


 明らかにメタボ体型になった友人、痩せた友人、すっかり老けた友人、相変わらずコミュ障な友人、アイドルオタクになった友人……ほかにも。


 年少の頃の、友人を選ばなかった頃の友人は実に様々で、誰もが知る大企業に就職した者から微妙な立場の者まで、その社会的地位にはかなりの開きがあった。


 それでも何故か、会話が合わないと感じることが無い。


 俺達はそんな関係だった。


 ただ一つ共通点を挙げるならば、俺達はみんな、少しの寂しさを抱えていたのだと思う。




 その集まりでは、いつも本当にくだらない話しか出ない。


 後になって思い出そうとしても何も思い出せないことが多い。


 ただ、その日は一つだけ、俺の印象に残ったことがあった。


 最近……とは言っても、俺の感じる最近は最早最近ではないのだろうが、流行のChatGPTについて話している友人がいた。


 その名前は良く聞くことがあったが、実のところ、俺はそんなに詳しくは知らなかった。


 それはAIだ。


 莫大な量の文章、言語を把握していて、それこそラインのようにスマホで文字を入力すれば、AIが即座にそれに返答をしてくれるというものだ。


 当初はその性能に疑いを持っていた俺も、次第に驚くことになった。


 もちろん機械であるが故に、微妙にズレたと言うか、誤った情報を含む場合もある。


 それでも、そのAIの頭の良さには驚かされたのだ。


 解り難いだろうから実例を挙げてみようと思う。




 今、何かと耳にする「異次元の少子化対策」と入力してみたとする。


 すると非常に整理された文面で、子育て支援策の充実や女性の職場環境改善などを語り出すのだ。


 では「異世界の自殺対策」などと入力してみるとどうなるだろうか。


 異世界では魔法を使った自殺方法が想定されるだの、ドラゴンに特攻する奴もいるだろう等と挙げる。


 俺の想像を超えて来やがった……。


 そしてAIは対策として、冒険者ギルドへの啓蒙活動的な内容を挙げたのだった。




 あくまで初見だったからこそ、俺はそれを面白いと感じたのかも知れない。


 だけど、それでも俺はこれに微かな希望を感じたのも事実だった。


 だから俺は、このChatGPTを使えば何か面白いラノベが書けるのではないかと思ってしまったのだ。




 因みに、俺は彼女を作ろうと思えば作れる。


お読みいただきありがとうございます。


この作品で面白そうな小説が作られることがあれば、後で自力で真面目に書いてみようと思っています。

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