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ヴァンパイア城 食卓での攻防戦①

「とりあえず場所を移そう」

籠城と呼ぶのが恥ずかしい、子供の癇癪かというぐらいの戦いは終わった。

行ったり来たりして、側から見ると何なんだと思うかもしれないけどこちらも必死。


決戦の場を先ほど食事部屋に変えて再度戦いの火蓋が斬って落とされる。


「気になる事もあるだろうし、食事をする気分でもないだろう。

夕食は下げて貰うから、後で軽く摘める物を用意させるよ」


ぐきゅ~


「そもそも私も君がここまで何も知らずに嫁いで来るとは思わなかったんだ。」


ぐきゅ~ぐきゅるるる


「・・・・すまない、やはり先にしょくじをしようか・・・」

「胃袋は自由に出来ても、心と体は思い通りには行きませんよ!」


「私は今もしかして初対面の女性にアンタなんか興味ないから

メシだけ奢れと言われてる訳じゃ無いよね?」

「・・・・」

「もう何でも良いよ、シルビア彼女の給仕をしてあげてくれ」


「はい、セシリア様お側で給仕いたしますので、

不都合があれば何なりと」

「毒は入ってませんよね?」


「さあ、どうでしょうね。

では、毒味を致しますのでこれなんて怪しいかと」

「ちょ、シルビア、強欲、強欲よ

メインディッシュのお肉じゃない、これは駄目よ」


「ええ~では、こちらで」

「それは今日二番目に良いお皿じゃない

いえ、寧ろ魚料理としては今日イチの一品、

これを譲ったら貴族の晩餐会でフードファイターセシリアと

褒めたてられた私の名がすたるわ」


「恐らくですが褒められてませんよ、それ。

では、コースは避けてこちらなどは?」

「うーーん、別皿のハム料理か、肉といっても燻製

所詮燻製なのは分かるのよ、でもでも実家の様な名ばかりの伯爵家に

こんな贅沢なハムを送って下さるような方はいないのよ。

しかも何ですか、下品かと思うくらい厚く切っているのに

この漂う上品さは・・・・

はっ、桜チップね最後に桜チップで軽く炙る事でこの上品さを出しているのね!!」


「ニヤリ」

「く、料理長を呼べ!!」


「・・・楽しそうに食事をして貰えて嬉しい限りだが

料理が冷めてしまうので、とりあえず食べようか」

「・・・・・」


私は無言で食事を進める事にした。

とても美味しい食事で、これなら多少毒盛られても良いんじゃ無いかしら?


食べた後に、シビレルウウウウとか言ってる私を

旦那様が見て指差して笑ってても許せる気がするわ。


あらそう言えば、今の関係って旦那様で良いのかしら?

まあ、食の切れ目が縁の切れ目というしとりあえずは良しとしましょう

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