Section #11
レビュー執筆日:2021/10/21
●明快でありながら趣向を凝らした、現代版ロックンロール。
【収録曲】
1.DON'T SAY NO
2.SKIPPIN' STONES
3.LET'S GO BACK
4.I'M YOUR HOME
5.EASY GIRL
6.HIGHER
7.BLUES GOD
8.SHE'S MY ROCK'N'ROLL
9.HAPPY RAYS
10.GET UP AND RIDE
11.THE BEAT
12.STARS
THE BAWDIESのアルバムはこれまで一通り聞いてきたのですが、全体的に洋楽色がかなり強く、「日本にこういうバンドがいること自体は面白いけれど、自分の好みからは少し外れているかな」という印象を持っていました。そして、今から2年ほど前にリリースされた本作を今更ながら聴いてみたのですが、オールドスタイルなロックンロールを軸としながらも「シンプル」とは言い切れない凝った面がより強調されている印象を受けました。
具体的に挙げるならば、『SKIPPIN' STONES』の終盤で急にリズムが2ビートになったり、『BLUES GOD』のサビが二段構えになっていたり、『SHE'S MY ROCK'N'ROLL』の「ベタ」なフレーズを途中で転調させたり……といった感じでしょうか。こうやって書くと非常に細かい点なのかもしれませんが、それによって曲ごとの「個性」が際立っているように感じられ、また、そういった「一ひねり加えた」面とロックンロールとしての「明快さ」が上手く組み合わさることによって、これまで以上に彼らならではの独特なサウンドが構築されているように思えます。
また、先程挙げた「凝った」展開を聴かせる曲以外にも、メロディアスな面を強調させた楽曲も数曲あり、その「数曲」に関しても、跳ねたリズムで進める『I'M YOUR HOME』やどこかしらJ-POP的な香りも感じられる『HAPPY RAYS』、ピアノやストリングスを取り入れたバラードの『STARS』のようにそれぞれ異なった雰囲気を放っており、そういった点からも、曲ごとの「個性」が際立っているのではないでしょうか。
「一ひねり加えた独特なサウンド」と「しっかりと個性が際立った楽曲群」という要素が強調され、「古き良きロックンロールを現代風に解釈する」という彼らが持っているであろうコンセプトがより強固なものとなった本作。今更ながら「こんなに良いバンドだったんだ」と気付かされたアルバムでした。すでにリリースされている彼らの最新アルバムについても、今後レビューしようと思います。
評価:★★★★★