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姉の一言
私は、物心ついた時から病室にいた
だから、友達がいない
お姉ちゃんは、高校で吹奏楽をやってるから友達はいっぱいいる
「…はぁ…友達が、欲しいなぁ………」
その時、ドアがノックされる
「入ってくださーい」
入ってきたのは、お姉ちゃんだった
「具合はどうだ?」
お姉ちゃんは、ちょっと男の人っぽい喋り方をする
「もう全然平気だよー」
「…ふっ、そうか」
………
暫しの沈黙
「…なぁ、美桜」
「なーに?」
「私が吹奏楽をやっているのは知ってるな?」
「うん」
「そいつらにお前のことを言ったらな…『なんだと!?お見舞いに行くぜ!』とか言いやがって…」
「…ふふっ」
「だから、明日はうるさくなるが…いいか?」
「大歓迎!」
「…そうか」