3. 12月 値下
寒い、雪が降って来た。雪ニモマケズ。電車と徒歩で通勤だ。やる気、元気、根気。
上着が欲しい。統括と会話がしたい。だが、しかし、なぜか会うときは、ミスしているときに合うのだ。スイングドアで店内に入る時は「いらっしゃいませ。」店外に出るときは「ありがとうございます。」の声をかける決まりがある。すっかり忘れてお辞儀も無しで声も無し。と、そこに統括がいる。
「登坂サンチョット」
「すいません。忘れてました。気をつけます。」
客に
「昆布売り場どこですか?」
「わかりません。」
と統括登場。ありがたい。バトンタッチだ。
「登坂サンチョット」
「すいません。覚える努力します。」
さらには、品出しに夢中で周りがみえずクレームが来た日がある。
「納豆が取れなかったと。」
声かけてくれたら良いのに。
「すいません。」
だから、タイミング的に上着が欲しいと言い出せない。寒いのに。ガクブル。
今日は、とうとう雪が降った。気温はマイナスだよ。品出しに冷蔵庫に入ると、あら?暖かい?冷蔵庫壊れたのか?マネージャーに聞くと、気温がマイナスの日は冷蔵庫の中が暖かいらしい。へー冷蔵庫あったかいのか?凄い経験だ。壊れてはないらしい。決めた。今日こそは絶対に帰るまで上着の話しをする。
さてさて私の最大の仕事、それは、値下。はじめは20%引き。その後30%引き。と順番にする。計算は機械がするので、私は貼るだけだ。簡単だ。ただ中には値下げ漏れがある。だから、一気に50%に下げたら!早い?私ってさえてる。頭の良い女。結果やり直しをさせられた。わからない。20%+30%=50%でしょ?説明されたが理解不能。頭の良かった女はもういないのだ。それに、値下直後にすぐ売れた商品だってあるのだ。もう、やり直しは出来ない。寒い、寒い、明日はお腹と背中、両方カイロを貼ろう。
帰り際に統括から初心者マークを貼ってもらった。
「いろいろなお客様に話しかけられるでしょ?貼るの忘れてたのよね~」
初心者マークもっと早く欲しかった。でも、これで言いやすい。
「上着ください!」
まだまだ、レジまで道のり長し。
明日、も頑張ろう!




