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1月10日(6)

***


「……」

 芽衣はさきほど彰に掴まれた手首をぼーっと見つめる。

 彼の手の感触を思い出す。

 自分のとは違う、ごつごつとして大きな手。

 彼が男の子なんだと感じさせる手。

 今まで、家族以外の男性に触れることなんてほとんどなかった。だから、ああして腕を掴まれるのだって初めての経験だ。

 ちょっとからかうだけのつもりだったのに。

 彼の戸惑う表情を見たかっただけだったのに。

 まさか、彼があんな行動に出るなんて。

 逆に自分が彼にドキドキさせられてしまった。

「……」

 横目で彼の様子を窺うと、彼は再びパンを頬張っていた。何も変わった様子がない彼を見ると、自分だけが意識しているようで無性に悔しくなる。

 そう、気にする方が負けなのだ。

 芽衣は、今朝早くに起きて準備した自作のお弁当にパクつく。

 しかし、その味はよくわからなかった。


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