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お題シリーズ5

銀、銀、銀

作者: リィズ・ブランディシュカ



 壁一面にずらりと並ぶ、銀色の食器。


 何千、何万もの食器を集めるのに、どれだけの時間と手間と、お金がかかったのだろう。


 考えるだけで、めまいがしてくる。





 休日。


 私は友人の家を訪ねていた。


 趣味で小説を書いているのだが、ネタが尽きた。


 だから、友人に小説家のネタになるものはないかといったら「いいものを見せてあげよう」となったのだ。


 それで、家を尋ねた次第である。


 友人に案内されたのは、コレクター品を保管するためのだだっ広い部屋。


 何十人もの人間が集まっても窮屈しないくらい。


 それを人間が使わずに、食器が占領しているだなんて、ある意味とても贅沢だった。


「ネタを提供できたかな?」

「ネタになるというより、題材になるという風に近いわね。というか自慢したかっただけじゃないの?」

「ばれたか」


 それからは、コレクター品についてあれこれ話をした。


 彼はずっと、わたしに背を向けて語り続ける。


 どんな歴史があるとか、誰が作ったとか。


 食器一つ一つに物語があって面白かった。


 最初はただ自慢したかっただけかと思ったが、無事にネタになりそうでなによりだ。





 一通り話を聞いた後、私は気になっていたことを訪ねた。


 いろいろな模様や色のものも、世の中にはあるはずなのに。


 ここにあるものは、すべて銀色。


「どうして銀色のものばかり集めるの?」


「ああ、それはね」


 彼はこたえる。


「銀って鏡のようになるだろう? 僕は、一生懸命集めた収集品を人に話すのが好きだからね」

「?」

「話しているときはいつでも、驚いたり感心したりする、お客さんの反応する顔が見たいんだよ」


 趣味が悪い。


 赤面した私は、食器の銀色にうつった彼の顔をにらみつけた。



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