ウォーレンダリア連皇領~無修正版Tier1~
【ウォーレンダリア連皇領(旧オルダリア帝国)】――その名にある通り、連皇……つまりは複数人の“皇”によって治められた国家の集合体である。最も、実質として単一の国と言っても差支えはない……いや、なかったというべきか。近年はいくらか情勢が変わってはきている。
そもそもは“ダリア信奉”から始まった国とされ、その中心地【アプルーザン】は始まりの地であり、最も威厳ある都市とされる。
アプルーザンを治めるのは代々世襲されるブローデン家であり、これは“ダリアの転下”とされる血族だ。“始祖竜ダリア”の子孫……あるいはその生まれ変わりとも信じられるこの血族を中心としてウォーレンダリアは栄えた。今でも象徴として、ダリアの頭蓋骨が都市の王宮前に遺されている。
アプルーザンは別称で“真都”ともされる。これは「本当はここが中心なんだよ」という歴史を鑑みた観点によるものであろう。始まりの地の意地ともとれる。また、ここの皇だけは唯一“帝”の位も並立しているが、これは元々帝として単独支配を行っていた名残でもある。
そのアプルーザンが賢帝ユウマ=ブローデンの統治下にあった時代。彼の提唱した“国とは皇ではなく民によって成されるべきだ”という人民主体を理想とした思想により、新たなる国家、【オーヴァルキュア】が形成された。
新たな国家では皇を民によって選出する制度がとられており、これを皇と呼ぶのにそちらの感覚だと違和感を覚えるかもしれない。だが、実際にここの民はそのようにして皇を選出し、統治を求める。
オーヴァルキュアこと“帝都”は良くも悪くも最前線に近く、元より貿易や国防などで栄えていた都市であった。これがアプルーザンに並ぶものとして定義されたのは間違いなくユウマ主導による改革が理由である。別称が意味するように、現在では「国の中心地」として捉えられており、さながら「権威の真都」「実力の帝都」といった様相にある。
これに加えて【マナリュア】と呼ばれる国家も存在する。そこにも皇はあるが、ここは“護都”とされて他の2つに比べるといくらか尊厳が小さい……というか農作物や輝素の生産に特化しており、「“補都”ではないか?」という意見もある。
賢帝の想定では生活基盤の安定を担う必需の産業を蔑ろにすべきではない、というものがあり、つまりはそうした生産者達に発言力を与える目的があったとされている。そのためのマナリュアであったのだが……どうにも“偉大な血統である王族”や“絶対的な軍事力”といったものに比べると担う部分で発言力がいまいち発揮できていない印象だ。
ここまであったようにアプルーザン、オーヴァルキュア、マナリュアの3国。これら3国の皇による統治を総合して、現在はウォーレンダリアという1つの国とみなしている。
/Tier1