始まり
ここは…どこだ?
気が付くとそこは草原だった。
といってもよくわからないだろう 具体的な例を挙げるなら…そうだな
学校のパソコン室とかのホーム画面の草原みたいなところだ。
………何もないな……いや景色はいいんだ景色は。
XPやってた時も「きれいだなー」とは思っていたさ、うん。
でも、いざ実際にそこに立つとなると…うん、なんもないな
人っ子一人いないとはこのことか。
唐突だが、皆はこう思っているんじゃないか?
「この手の異世界ものは大体主人公って、最初変なとこに飛ばされるけどやけに落ち着いてるよな」と。
しかしそこで考えても見てほしい、皆は突然こんなとこに来たらどうする?
まぁ、普通パニックになる。
でも実際に体験してみると、
びっくりするくらい心が落ちいているもんだ。
いや、まじで
そんなことはどうでもいいんだ。
まず、ここに来るというか、来たというかまでは俺なにしてたっけ
あぁそうだ
さっきまで確かに俺は自分の部屋のPCの目の前でオンラインゲームやってたんだ
ちょうど最近実装された緊急ミッションいってたんだよ
チームメンバーと で、操作ミス(いいわけ)って死んだんだっけ
………気が付いたら草原のなか…と
案外はっきり覚えてるもんだな
とそこまで思い返すと、突風ブワァーーー!!!(表現下手だけど仕方ないね!だってほんとにこんな感じだもん!)
あまりの風の強さに目をつぶる
風が止み目を開けるとそこには…
なにもないよね。
「いや、なんか来いよ!!!」
思わず声がでた。
「ひゃあ!?」
「くぁwせdrftgyふじこlp」
言葉にならない声がでた。
「「え、え、」」
お互いに困惑。誰コイツ。なんか頭に角生えてるんだけど。
「すみません誰ですか」
正直な言葉がとっさに出るって素晴らしいことだと思うの。
とそれまで慌てていた女の子が、こほん、と可愛らしく咳払いして
「んー?私より君が一番知ってると思うんだけどなー?」
にこにこしながら質問に質問で返してくる。こういうやつ嫌い。
でも可愛いから許します。可愛いは正義だよ。
そして言われて真面目に考えてみる。
うーん……
銀髪……オッドアイ(虹彩異色症というらしい)……巨乳……そんで身長が…160くらいかな?(俺は176ほどだ)……
しかも童顔……なんかスーツみたいなの着てる…うん?
「あれ?俺のキャラ?」
思わず声がでた。だって超そっくりなんだもん。
俺が答えると、それはそれは、童貞なら一発で落とされる(確信)、とびっきりの笑顔で
「ピンポーン!正解でーす!あなたのアテナでーす!」
「(゜д゜)」
「む、もっと喜んでもいいと思うんですけどー?」
「いや、喜ぶ以前に信じられないでしょ普通」
そこまで言ってなにを思ったか、この子は
「ていっ」
と可愛い声を出して、俺の頭を両手でつかんで、自分の胸に埋める。俗にいうぱふぱふだ。
でけぇ……やわらけぇ……ふかふかですわ……
「って違う!」
頭を上げようとすると上がらない。え?なんで?
「ふふっ」
顔を上げると(アテナの胸に埋もれた状態で)アテナは顔を赤くして嬉しそうに笑っていた。
「どゆことっすかアテナお嬢様」
思わず聞くよね。
「むふー! ステータスっ そのままなんだけどなっ」
ちょっと待て。ステータスそのまんま?え、じゃあなに?現実だと超怪力女じゃん。あ、知り合いに一人いるわ。いや今はどうでもいいんだ。
「あの、離してもらってもいいっすか?」
「ダメですっ 顔真っ赤にしてるマスター見てて可愛いからっ」←超笑顔で
惚れていいっすか? いやね?自分のキャラっすからそりゃ当然、自分の好みにしますよ?
そんな子にこんなこと(ぱふぱふ)とかされて、しかも明らかに恥ずかし気に、顔を赤くして、超笑顔でこっち見るんすよ?
堕ちるでしょ。普通。
ここで一ついっておこう。俺は可愛いといわれる部類でもなく、かっこいいわけでもない。
見た目は軽くおっさんだ。高3年です。…………高3です。
「おk 単刀直入に聞こう。ここどこ?」
「んー、どこでしょうね? 私も気が付いたらマスターが目の前にいたので……」
しゅん…と申し訳なさそうにへこむ。しかし
「でも! マスターが目の前に現れたときはびっくりしました!」
「そっか、うん、俺もびっくりしたからね。(胸の感触を楽しみながら)」
「そりゃあ、大好きなマスターが目の前に出てきたんですよ? 私の一生をかけてもおしゃべりできない、手をつなぐこともできない……ずっとモニター越しの存在でしたし! なにより………」
そこまで言って頬を赤らめる。 こ、これは!
まさか自キャラが、俺のことが好きとかそういうやつですか!?
その後(意味深)まで考えたところでアテナが口を開く
「なにより、私を作ってくれたときから、ずっと、ずっと、大好きな人なんですから!」
きたぁあぁあぁぁぁぁぁぁあぁあぁぁああぁぁああぁあ!!!!!!
人生初の告白がまさかの自キャラ!!
たまんねぇ!!!
それも超絶かわいい(うちの子が一番かわいいって思うの。皆そうだよね?)子に!!!!
「お、俺も………」
と、そこで目の前がまっくらになる。
え、なんで?
そう思ったのも束の間。急激なまどろみの中に意識が溶けていく。
目が覚める
辺りを見渡す
そこは
見慣れた俺の部屋だった。
思わずPCの時間と日付を見る。
緊急が確か、0時
現在の時間
午前3:00
およそ3時間近く寝落ちしていたらしい。
しかし、そう考えたのも
この言葉のあと、
決して声には出さず、
枕に顔を沈めて
せめて返事くらいさせろよーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!
そう、今までのことはすべて夢、
異世界でも、ましてや、ゲームの世界に入ったなんて全くの嘘。
まずそんなことありえない。
しかし夢でも、叫ばずにはいられない。
なぜなら、可愛い可愛い、うちの子であり、俺の分身でもあり、
俺の! 嫁に! 告白! されたのに!
返事も返せないとかどういうことですかーーーーーー!!!!!!?
そう、これは異世界でも、ゲームの世界に入ったわけでもなく、
ただの変態紳士、高森大和のいつもの日常の物語。
補足だが、こんな夢を見たのは初めてである。
続く・・・・・かなぁ
どうも作者です。
ここに書くことではないかもしれませんが、なにしろ初投稿なので、まだ勝手がわかっておりません。
大和と私の名前被ってますが、いい感じの名前が思いつきませんでした。仕方ないね♂
いきなりですが、ファンタジーものは好きです。
「じゃなんで書かねぇの?」って?
最近思うのです。
なんか似たような設定のファンタジーもの多いいなぁ、と
それだけが理由で、書きませんでした。
べ、別に書けないわけじゃないんだからねっ!
うん、まぁそんだけです。