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山犬





今現在私は一人旅を満喫しています。星ちゃん達と別れてから10日ぐらいですか、偶~に、黄巾党の方々を追い払ったりして、村の人々から感謝されたりながらゆったりと旅をしています。


最近、黄巾党の人から羅刹だとか鬼だとか言われます。両方同じ意味なのに。


でも、村の人々からは戦女神等と呼ばれてます。



正直恥ずかしいっ!

戦女神ってなんですか!?

しかも、天の御遣いと言うことも広まりネームバリューが大変なことに。


はぁ~、星ちゃん達は元気にしているでしょうか…、また会いたくなってしまいました。稟ちゃんが過労と出血多量で倒れていないか激しく心配な今日この頃です。

風ちゃんは、……いつも道理でしょうね。



そんな事を考えているうちに、村がみえました。


あぁっ、ようやく人と話すことができます!!

人間、数日でも人と会話しないと案外、心にくるものがあります。今夜は野宿しなくて済みそうです!!


この世界に来てからサバイバルが普通になりましたからね~。火を絶やさないようにしながら、食べ物を節約しながら生活してます。

人は慣れる生き物と云いますが此処までくると案外私って凄い?と自分で思います。



閑話休題



愚痴?もそこそこに村に入ってまず一つ気になるのが、何故か村の人々が何というか、ピリピリしているのが気になりますね。戦というわけでも無い様ですし、それでも村人さんの眼には決意した光がみてとれました。取り敢えず、近くに居た村人さんに聞き込みしてみましょう。



「あの~、すみませ~ん」


「ん?なんだい、ねーちゃん?」


「つかぬことをお聞きしますが、これから何か始まるんですか?」


「なんだ、ねーちゃん旅人かい、此から山に住み着いてる馬鹿でかい山犬を退治しに往くのさ」


「馬鹿でかい山犬?」


「ああ、此処からも見えるだろ?」

そうにってむらから少し離れた山?森?を指差した。


「あそこの山は此処の村の人間にとっては山菜や果実が採れて重宝してたんだが一月ぐらい前から、何処からか来た山犬が住み着いて近寄れねーんだ。だから此から山犬を退治しに往くのさ」


奏は村人Aの話を聞いて「何処のもの○け姫?」と思わずにはいられなかった。状況が似すぎである。


「……何だか浅はかな作者さんが謝ってるような気がしますね~」


「どうかしたか?」


「いえいえっ、ありがとう御座いました」


「おうっ!!気にすんな、ねーちゃんも危ねーからあんま外出んじゃねーぞ?」




――――

―――

――



とは言われても、なんだか気になっちゃうんですよね~、山犬が~。……そんな時は、村長さんの元へ行ってみますか。






「あの~、すみませ~ん」


「はて、何か御用ですかな?」


「この村の村長さん……ですか?」


「いかにも、この村の村長をしております、凱何(がいか)と申します」


「これはご丁寧に、私、旅をしております春風 奏といいます」


「姓が春、名が風、字が奏で宜しいでしょうか?」


「あっ、いえ、姓が春風 名が奏です。字は無いんです」


「字が無いとは珍しい…、「春風」、どこかで聞いたような、……して春風殿はどの様なご用件で?」


「山犬のことで少しお話が聞きたいんですが」


「なんでしょう」


「その山に住み着いてる山犬は何故此方の村の山住み着いてしまったのでしょうか?」


「さぁ…、こちらとしても判らないのですよ、一月程前にふらっとやってきてそのまま住み着いてしまったので」


「突然現れてそのままですか?」


「はい」


「あの、襲われた方は?」


「幸いにもまだ誰も襲われてはいません。しかしこのままというわけにもいかず、今回退治すると決まったのです。何時襲われるとも限りませんし……」


「そうですか……」


村長の言うことに間違いは無い。村を預かる身としては当然の判断である。しかし、この話を聞いて更にその山犬が気になってしょうがない我らが主人公。何故いきなりこの山に住み着いてるのか?


「………」


「春風殿?」


「あのっ、村長さん!!」


「な、なんでしょう?」


「山犬のこと私に任せては貰えませんか!?」


「な、何を馬鹿なことを!?危険すぎますぞ!?」


「御願いします!!一日だけ御時間を頂けませんか?」


「時間も何も危険です!!女子一人でどうにかできる問題では無いですぞ!?」


「それなら問題無です!!私こう見えても強いですから」


「強いですからと言われても……?、「春風」……!!、あの!!つかぬことをお聞きいたしますが、もしや「戦場の戦女神」様でいらっしゃいますか!?」


「せ、戦場の戦女神?」


「白銀の髪を靡かせ何万もの敵に一人立ち向かい圧倒的な武で全ての敵を討ち倒す絶世の美女、白銀の天の御遣い、という噂が最近広まっているのです!!あなた様の春風というお名前を聞いたときに聞き覚えがあったのはこのせいでしたか!!」





(完全に私ですね~、それ。まさかこんなにも噂が広まっているとは。噂ね広がりかた凄いですね)


「……はい、多分それ私です」


「やはりそうですか!!ならばこの一件戦女神様にお任せしても問題無いですな!!」


「その呼び方はやめてください!!」


「皆の衆!!喜べ、山犬は戦女神様が解決してくださるぞ!!」


「だからその呼び方はやめてくださ―――い!!」



なんでしょうね~、結果的にいい感じに任させて貰えたのですけど~、……嫌な予感が(泣)








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