転生
少し手を加えて改善させていきたいと思います。
お暇であればお付き合い下さい。
「ごめんなさい!!」
…何で、小さな女の子が目の前土下座してるんでしょうかね?
綺麗な金髪をツインテールにして真っ白なワンピースを着ています。
えーっと私は、春風 奏
年齢21歳
性別は女。
自分のことは覚えてますね。
話を戻しましょう。
私自身にもよく判らないのですが、気がついたら真っ白な空間に漂って居たんです、何だか不思議な気分ですね〜。
「あのー…」
「ごめんなさい!!」
「すみませ〜ん…」
「ごめんなさい〜!!」
どうしましょう。話を聞いてくれませんし、このままというわけにも行きませんよね、取り敢えず
ナデナデ
「ふぇ?」
撫でます(キリッ
あっ、顔をあげてくれました。
すっごい美少女でした。
綺麗なエメラルドグリーンの目をパチクリさせて私を見つめています。
ナデナデ
「ほゎ〜」
とけてる。
効果覿面ですね。やっぱり泣く子にはこれが一番です、…まぁ、頭を撫でてるだけなんですけどね、これが案外効くんですよ、私の実体験を元にしています。泣いてる子供に理屈はききませんから。
「落ち着きましたか?えぇっと…」
「はい、ご迷惑をおかけしました、わたしはアリア・グライアルって言います、一様神見習いをやっていますです」
「私は春風、春風奏です。神様ですか〜、可愛い神様ですね、其ではアリアちゃん、此処が何処なのか、お聞きしてもいいですか?」
「はいです。此処はあの世とこの世の境目みたいなところです」
「あの世とこの世の境目?と云うことは私は死んだのですか?」
「あの…ここにくるまえのこと思い出せますか?」
「……確か、女の子を庇って…」
「はい、奏さんは交通事故に遭うはずだった子供を庇って、代わりに轢かれたんです。ですけど、本来ならあそこで事故は起こらなかったはずなんです、私のせいで起きてしまったんです」
それで…
「最初に謝っていたんですか」
「はい…本当に…グス…ごめんな…ざい…」
「一つ聞きたいんですけど?」
「はい…何でしょう」
「あの子は、私が庇った女の子は無事ですか?」
「はい、軽い擦り傷等はありますが命に関わることなどはなく無事です」
「なら、良かった」
「え?」
「其れだけが気掛かり立ったんです。助かったんですか、良かった〜」
「………」
アリアちゃんが物凄く申し訳なさそうにしてますね。
もしかして…
「アリアちゃん、私はあなたを憎みもしないし怒りもしないわ」
「どうしてですか?私のせいで死んでしまったんですよ!?」
やはりそのことで勘違いしているんですね。
「アリアちゃんのせいではありませんよ、あそこであの子を庇ったのは、紛れもなく私の意志ですから」
「……」
アリアちゃんは私が話す度に更に泣きそうな顔になってしまった。
だけど
「私は後悔していないです、其れにあの時、助けに入らなかったら其れこそ私、一生後悔してたもの」
そう、あの事故が起因でも、私は私の意志で行動した。
「だから、アリアちゃんが気に病む必要はないわ」
「……ぐすっ、うぇぇぇぇぇぇぇぇん!!!!!」
「大丈夫よ、アリアちゃんのせいじゃないから。大丈夫」
泣きじゃくるアリアちゃんを抱きしめながら背中をポンポンと優しく叩く。
その後、しばらくの間、私はアリアちゃんが泣き止むまで抱きしめていた。ぐずる赤子を母親があやすように。
「…ありがとう…御座いました///」
「どう致しまして」
ニコッ
「ッッッッ?!///」
「ア、アリアちゃん?、どうしたの?お顔が真っ赤だけど…」
一瞬でトマトみたいになっちゃいましたね。
「なっ、何でもないです!!全然、全く、問題無です!のーぷろぐれむです!!」
「そう?ならいいけど…」
(なんなんですか、あの綺麗な笑顔は!?眩しすぎます!)
「…ア…ちゃ…アリ…ちゃん…アリアちゃん!!」
「ひゃい!?」
「あっ、やっと反応してくれた」
「すみません…ちょっとぼ〜っとしてました。…其れより何でしょう?」
「えっと、この後、私はどうなるのかな?出来れば地獄は遠慮したいな〜って…」
「その事なら問題ないです!元はといえば此方側の責任何ですから」
「えっと、具体的にはどうなるのですか?」
「転生です!!」
「転生?」
「はいです!…ただ元の時代には帰れないのです」
「まぁ、当然ですよね、死んだ人間が生き返ったら其れこそ大変ですから」
「そこで、別の世界に転生になるのです」
「えーっと、別の世界って何処に逝くんでしょうか?」
「字が違う!?やっぱり恨んでますね!」
「クスッ、ご免なさい、なんだか面白そうだから」
「うぅ〜奏さんの意地悪、…其れで転生先なんですけど、ランダム式なので私にも判らないのです。アニメ、ゲーム、小説などの世界も含まれていますし、パラレルワールドといわれる世界にいくかもしれません」
「そうなんですか…でも、そっちの方が楽しそうですね〜」
「…やっぱり奏さんは凄いと思うです…」
「???」
「何でも無いですよ、其れでは、そろそろ準備が整った用なので」
「そうですね、色々ありがとうね、アリアちゃん」
「とんでもないですよ…奏さん、あなたの二度目の人生が幸福であることを心の底から祈っているのです」
「はい、其れじゃあばいばい、アリアちゃん」
そうアリアちゃんに言ったところで私の意識は途切れた。
「いってしまったですか…」
春風 奏さん、不思議な人だった。普通、あんな状況に成ったらパニックになるはずなのに…、優しくて、暖かくて、お母さん?みたいな人だった。
凄く強い人。
「……、それで奏さんはどの世界に転生したでしょうか?………」
えっと、あれ?此処は確か………そんな!?何でよりにもよってこの世界なんですか!?
「大変です!?速くどうにかしないと…」
でも、どうしたら、今更転生先は変更出来ないし……そうだっ!此ならどうにかなるかもしれない!!
…ごめんなさい奏さん、やっぱり私はダメダメです。
「…せめて、この世界で幸せに成って下さい」