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スパイは踊らない~学園に潜む影と恋~  作者: 猫吉
第二章 文化祭編
48/50

第43話 修学旅行3

2時間20分後…

『京都、京都です。」

ついに…ついにやってきたわ。


美と恋の都!


京都!!!!!!!

パート1はあともう少しのところでうっかりミスをしてしまった…


しかし!今回の旅行で考えたパートは50以上!!!一か月全てを放り出して取り組んだ計画!!そう簡単に避けられては困るわ!

必ずホシを挙げる!!

――――――――――――――――

金閣寺……それは誰もが一度は聞いたことのあるだろう、権力、信仰、美が融合した日本建築の最高峰!

そして、私は、この荘厳な建築を、作戦に利用できないかと考えた。

そして、私は気づいた!!!


金閣寺=天然のレフ板!!


この原理を利用したパート2は名付けて……


天然のレフ板で美肌を見せつけよう作戦!!!!


説明しよう。この作戦は、私が完璧な角度で金閣寺を背に待ち伏せすることによって、観光客の人混みの中に突然現れた女神を演出するものだ。そこで金箔が太陽光を反射し、その黄金の光が私の肌を最高のコンディションに見せる!

はっきり言おう世の中の7、8割の男子は女子の美肌を気にしている!!!!(らしい)

更に私元来の美肌が重なることで……勝ったも同然……!


そして、時は来た。火に入る虫のごとく吸い寄せられるように、私の背後に辿り着く。


「……お前……何してるんだ?」


あれ、効いてない……。

おかしい……ポーズの問題か?

もう一回髪をなびかせる。しかし、神崎の無表情は変わらない。


「もう10分以上そこで立ちっぱなしだろ……そろそろ次へ回るぞ」

そんな馬鹿な…10分間ここで準備してたの、バレていた……だと…。

パート2失敗

「もうっ次!」

――――――――――――――――

パート3

「そろそろ休みませんか~?」

よし来た!

「まぁだいぶ歩いたしな。少し喫茶でも寄るか」

「喫茶…」

神崎と風間ちゃんも同調する。



「お~うまそ~」

「バカ。パフェというものは芸術だ。そんな食べ方を――おい!!!!!」

まぁ気づいた人もいるだろう。

何を隠そう!次はラブコメの王道!

あ~ん!!!作戦!!!!

これはさすがに効くでしょ!さすがに!


「神崎!」

神崎が振り向く。

よし今!!!!!!!

「お疲れ様。はい、あーん!」

結衣は、女子力120%の笑顔で団子を差し出した。

しかし、ハイドは視線を周囲の警戒に向けたまま、無慈悲に断を成す。

「いらん」

「な……!」

な、なぜ…

いいや、諦めるな私!ここで引き下がれば西岡の名が廃る。


「いいから食べてよ! 私の真心なんだからぁ!!」

「……!? 待て、結衣?!」

すっごい勢いで突っ込む

「ゴフッ……!?」

神崎が今まで見たことのないような顔をする。

勢い余ったプラスチックのスプーンが喉元を突き、粘り気のある抹茶餡が、彼の端正な唇の周りに無惨に飛び散る。

尾田君と風間ちゃんから「あ……」という、なんとも言えない視線が刺さる。

「あ、あわわわ……ご、ごめん! 違うの、そんなつもりじゃ……!」

パニックの上塗りである。結衣は慌ててポケットからティッシュを引ったくり、ハイドの顔面に飛びついた。

「も、もう!じっとしてて、拭いてあげるから!」

反論しようとするハイドの口を、結衣はティッシュ越しに力任せに押さえつけた。至近距離。ハイドの冷たいはずの吐息が、結衣の指先に直接触れる。

「あ……」

必死に餡を拭き取っていた結衣の動きが、ぴたりと止まった。 ティッシュの隙間から、自分の指がハイドの柔らかな唇に、生々しく触れていることに気づいてしまったのだ。

「……いい、自分でやる」 ハイドの低く落ち着いた声が、至近距離で鼓膜を震わせる。

「……っ!!」

顔が爆発するかと思うほど赤くなったのは、拭いてもらっていたハイドではなく、拭いていた方の結衣だった。

「わ、忘れて! 今の無し! 休憩終了!!」

とりあえず荷物をまとめて店外へ逃走。

残されたハイドはただ不思議そうに見つめているのであった。


東京都港区―

薄暗い路地裏。

黒い装備に身を包んだ男たちが、無線機に低い声を落としていた。

『こちらB4。ターゲット確認できず』

「なぁ、本当に奴はまだ首都圏にいるのか?」

「いるに決まってるだろ。仕掛けたのはあのハイドとエリオットのコンビだ。逃げ場なんてあるはずがない」

一人が、苛立ちを紛らわせるように煙草を咥えようとした、その時。


「……でも、それでもすぐに見つからないってことは、それだけの手慣れってことですよね」

「まぁ、確かにな――」

聞き覚えのない声が耳元で響く。

男たちの背後、濃密な闇が揺らぎ、音もなく一人の影が「そこ」に立っていた。

「……ッ!? 何奴だ!」

男たちが反射的に銃口を向ける。

だが、その影――初老の男は丸眼鏡の奥を光らせる

「こんばんは皆さん。私は安原健太郎です。……自首しにまいりました」


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