鋼の錬金術師、フラスコの中の小人とは何か?それは、「ホーエンハイムの心理の扉」
フラスコの中の小人の正体は、心理だと思われます。
「心理の扉は、すべての人間の内にある」
この言葉の通り、誰の中にも心理というものは存在している。
そして、フラスコの中の小人は一体、誰の心理なのか?
それは、ホーエンハイムの心理です。
恐らく、ホーエンハイムの心理の扉が、フラスコと中に閉じ込められたものだと考えます。
では、なぜそのようなことを、クセルクセスの錬金術師がしなければならなかったのか。
答えは、賢者の石の作り方を知るためです。
それなら、人体錬成をして、心理の扉を開けばいいじゃないかと思うかもしれませんが、
賢者の石とは、未知の知識であるために、人間の心理の扉の中には保管されていません。
つまり、一から作り方を考えないといけなかったわけです。
そして、ホムンクルス(疑似)を作ろうという発想になりました。
ウィキペディアの出典によれば、
『透明でヒトの形をした物質ではないものがあらわれる。それに毎日人間の血液を与え、馬の胎内と同等の温度で保温し、40週間保存すると人間の子供ができる。ただし体躯は人間のそれに比するとずっと小さいという』
透明で人の形をした物質…これはもうわかりますね?
心理君です。
心理君こそが、完璧なホムンクルスなのです。
ホーエンハイムだけから作られるのが、疑似ホムンクルスだとするならば、
全ての人間から作られた、ホムンクルスこそが心理君なのです。
そして、心理君は自分のことを、心理君はこう語ります。
「お前たちが世界と呼ぶ存在、あるいは宇宙、あるいは神、あるいは心理、あるいは全、あるいは一」
これが心理君の正体。
これを言い表すなら、アカシックレコードというと分かりやすいかもしれません。
アカシックレコードとは、世界の情報が記録されているもの。
つまり、この世のすべてがそこにあるわけです。
しかし、「ホムンクルスは、生まれながらにしてあらゆる知識を身に付けていて、また一説によるとホムンクルスはフラスコ内でしか生存できない。」
これは、フラスコの中の小人の方に当てはまるものです。
これをもとに、書かれたものではないかと推測できます。
そして、クセルクセスの錬金術師は、奴隷を実験体にしたホムンクルス製造実験を始めます。
ホーエンハイムが番号で呼ばれているのは、奴隷だからではなく、被検体だったからだと思われます。
そして、心理の扉を完全に使うことができる完全体ホムンクルス。
心理の一部しか持っていない、不完全ホムンクルスが誕生したわけです。
この作品出てくるホムンクルスは、このような順番で表すことができます。
ホムンクルス、疑似ホムンクルス(この世のすべての知識を持っているわけではない)、それから、お父様から生まれたホムンクルス。
つまり、コピーの、コピーの、コピー、又は、クローンの、クローンの、クローン。
ということになるわけです。
そして、二十三番から、偶然作ることができたのが、疑似ホムンクルス。
フラスコの中の小人です。
ホーエンハイムが、最後まで殺されていなかったのは、お父様の正体が、ホーエンハイム、そのものだと言えるからではないでしょうか。
ホーエンハイムが死ぬと困るので、ホーエンハイムを賢者の石に変えてしまったのだと思います。
そして、フラスコの中の小人が家族を欲していた理由は、ホーエンハイムの意思が反映されているからではないでしょうか。
※ここからは、あまり決定的ではないが、辻褄は合うので、都合のいい考察を紹介していこうと思います。
ここからは、もっと妄想的な考え方にはなりますが。
皆さんはどうやって、ホムンクルスを練成したのか気になりますよね?
僕の見立てでは、ホーエンハイムの血から、ホーエンハイムを人体錬成した。
肉体となる材料を入れずに、フラスコの中に錬成を試みたのではないでしょうか?
ホーエンハイムの番号が、二十三であり、他にホムンクルスがいなかったことを考えると、フラスコを使わずに錬成すると失敗する、もしくは、適した心理の扉ではなかった可能性もあります。
まあ、これは根拠のない妄想なのですが…
これが合っていれば、人体錬成をして失敗する理由は、人の魂は、入れ物の中でしか生きられない。
つまり、フラスコの中でしか生きられないからではないでしょうか?
一度、入れ物を出てしまったものは、もう二度と回帰しないということを、フラスコの小人の設定で暗示している、ということかな?
フラスコを使わないで、ホムンクルスを練成した場合、対象者は死ぬことになるでしょうね。
多分。
https://www.youtube.com/watch?v=qUaIeDGSWsw&ab_channel=%E9%8B%BC%E3%81%AE%E9%8C%AC%E9%87%91%E8%A1%93%E5%B8%AB%E7%A0%94%E7%A9%B6%E6%89%80%E3%80%90%E9%8B%BC%E3%81%AE%E9%8C%AC%E9%87%91%E8%A1%93%E5%B8%AB%E8%80%83%E5%AF%9F%E3%83%81%E3%83%A3%E3%83%B3%E3%83%8D%E3%83%AB%E3%80%91
を、参考に作りました。