それでいて
会いたくなるのは、
誰かしら。
あの人かしら。
それとも、あの人。
どこかの遠くの、
人かしら。
心地のいい生活なら、
会えないも、いいかな。
花に空に、鳥に星に、
季節の踊っている様を
心で見たいくせに、
心の中は覗けない。
よく見えない、
少しもわからない。
ミサイルを集めてと
それは確かにない。
それくらいの、
怖いことでないと、
自分の意識は
曖昧のどっちつかず。
はっきりした、
きびきびした、
それでいて柔らかい
ドラマは死んだ。
会いたくなるのは、
自分かしら。
この自分にかしら。
それとも、あの詩。
いつかの嬉しい
記憶かしら。
大きな犬に負ぶさる
子供の自分が笑う。
風に月に、川に田んぼ、
季節の笑っている顔も
心に置きたいのに、
心の中は触れない。
どう置けたら
ちょうどいいかしら。
パレードはどうなんて、
そんなんじゃない。
お祭りなら、
賑やかもあるけれど、
自分の感性は、
それどころか末枯れて。
玉葱とか、薩摩芋とか、
仲間と一緒に育つ。
一つなら小さい。
たまに大きいのが、侘びしい。