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火の勇者

 俺の名前は聖火 神起。高校二年生で、いつもクラスのムードメーカーで、明るく、成績も優秀、運動も出来、人助けも自分から取り組む、完璧な人間だと思う。

 そんな俺が、何故か異世界に転移した。

 姿は、元から完璧だったのか全く修正されず、修正されたのは能力ぐらいだ。

 神様に会い、手に入れたのは人を助ける力。回復魔法である。

 回復魔法は、極めたら人の部位欠損までも治せるらしく、僕はすぐさま決めた。

 転移すると、様々な方が出迎えてくれ、僕に魔王討伐に参戦して欲しい旨を伝えられた。

 猶予は一年間。長いようで短い為、転移してからすぐに、様々な教師から、この世界の歴史やら、魔法、武術などを教えられ、実際の訓練などもした。

 平和な日本に生きてきた僕だが、力を持つ者は、弱者を守る義務があると考えている。

 だから、弱音を吐かず、一生懸命、訓練に食らいつき、剣術やら、魔法やらのレベルを上げていった。

 教師達は、レベルの上がり方が異常だと、沢山褒めてくれる。

 そんな優しい先生方を守りたいと思い、一層やる気が出た。

(お疲れ様です)

 こんな声を掛けるのは、俺の許婚である、アリカ=シュガーである。

 俺は勇者という役職に就いているため、そんな重要な方に許婚が居ないのはおかしいという理論だった。

 勿論、僕の世界は、結婚できる年齢は男子20歳、女子は18歳と伝えたが、向こうはこちらでは15歳からが大人ですと言って、全く取り合わなかった。

 そんな話は置いといて、アリカは僕が、異世界に転移され、心細かった時に、慰めてくれたりする優しい子なのだ。

 そのため、最初は僕なんかで良いのか?と思っていたが、今では自分がアリカに相応しくなりたいと思っている。

 異世界に来ても悪い事では無いなぁと思いつつ、そんな守るべき人達を失わない為、今日も訓練を頑張る。

 魔王は、これまで何回も復活し、何回も倒されたそうだ。

 そんな魔王だが、途轍もなく強く、歴史では人類が、半分まで減った時もあったらしい。

 そうならない為、僕らは、一年も早く召喚されたらしいが、常に強者と戦っている為、強くなっている気がしない。

 そんな訓練に心が折れそうになるが、アリカを思い諦めない。絶対に魔王を討伐するんだと意気込んでいる。

 異世界転移してから、十日から十五日ぐらいが経ってから、五人の勇者が対面した。

 光、水、土、風の勇者との対面に少しだけ緊張と、喜びを感じている。やはり同郷と会うことが出来るのが楽しみだった。

 火、光、水、土の勇者の自己紹介も終わり、風の勇者の紹介の筈なのに、席には木の葉しか無い。

 風の勇者の責任者らしき人に、僕が質問する。(何故風の勇者は居ないんですか?)

(風の勇者様は、この木の葉です)

(え〜と、葉っぱだと思うんですが)

(確かに葉っぱですが、転移される筈の場所に、この目立つ木の葉があったので、勇者様であると推測しました)

 僕はこの話しを聞き、意味が分からなかった。 

 そして、異世界転移に失敗した結果、何故か神聖な木の葉になったのだろう。訳が分からない。

 それは周りの勇者も同じらしく、一同首を傾げている。

 そんな微妙の空気の中、僕は率先して話しを振っていく。

 転移した後の対応だったり、訓練の仕方、食事の話など、多種多様な話し合いをし、和気藹々(わきあいあい)な雰囲気を作り出す。

 僕自身、有意義な話し合いが出来たと思い、とても満足した。

 またいつか、話し合いができたらなぁと思いつつ、これからの訓練に対するモチベーションが上がった。


 役職の選択。その話しを聞いた時、どんな役職があるのか、疑問が湧き、質問した。

 そんな中で、勇者が選ぶのはいつも、役職名は勇者らしい。

 僕も、専用の場所に連れて行かれ、役職を閲覧した。勇者の為か、様々な役職があったが、一番ランクが高いのが勇者だったため、勇者に決めた。

 ランクBの聖騎士などもあり、名前のせいか魅力的だった。

 そうそう、その時に、勇者専用の装備などは無いか聞いた。

 それに対する答えはNo。ただ、宝物庫には、武器やらアクセサリーなどが沢山入っていると言っていた。

 強くなったら、武器のランクを上げていくとも言っていた。

 僕は高ランク装備がどんな物か、興味があったが、いずれ見ることが出来るという希望を持ち、自身の願望を押し殺した。

 

 訓練をして二週間ぐらい経った頃、初の魔物討伐をした。

 Eランクダンジョンのスライムやゴブリンを中心に倒した。

 その頃には、僕の火魔法はレベル五、剣術もレベル五の為、命の駆け引き無く、倒した。

 火魔法で炎の球を作って、投げる。剣を真っ直ぐ振り下ろす。

 それだけで、倒せる為、何時もの訓練より気が抜けてしまった。

 そんな俺は、もしかしたら教官は、お前は強くなっている。自信を持て的な意味合いがあったのかも知れないと思い、より一層尊敬の念を持った。

 レベルアップは、魔物、或いは人間を殺すと起こるらしい。

 魔力を持っている者を殺すと、相手の魔力が、自身の中に入り強くなるらしい。

 それだと、パワーレベリングと言った、強い人が魔物を弱らせ、弱い人がトドメを刺す的な事が起こるのでは?と聞いた。

 すると、また不思議なことに、戦いの内容などにより、吸収する魔力などは変わり、全く働かないと、全くレベルが上がらなかったらしい。

 僕は、誰がそれを決めているのか不思議に思った。


 僕は世界を救う為、魔王を討伐する!

 主人公と違い、優しい火の勇者は如何でしたでしょうか。世界を救う為、自分が出来る限りの事をする。これを主人公が聞いたら、頭大丈夫?と問うかもしれません。

 火の勇者の設定を作るのは難しく、今回の話は、起こった事象を強引に引き合わせいるように感じる方もいるでしょう。

 これからも、小説を書く力を伸ばしていこうと努力します。是非、評価、ブックマークの方を宜しくお願いします。

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