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吸血鬼 下

時間が経つにつれ、俺の技量が上がり、ドンドンと相手を圧倒していく。

本来は、こんな短時間では、熟練度をここまで上げることは不可能である。

しかし、風魔法による、周りの探知は周りだけでなく自身にも及び、自分の体の動きを記憶し、改良することで、一般人の数十倍から何百倍ものスピードで、強くなる。異常である。

更に、そんな事を、何時間とやっている。

何故、下位吸血鬼を殺す算段がついたのに殺していないのか?決してイジメしたい訳でなく、熟練度上げである。

自身より高レベル、高ステータスの為、熟練度獲得量が増え、自身で感じられるほど強くなり続ける。だが、三時間程で学べることは無くなってしまった。まぁ、剣術がだが。

そう、今度はトチ狂ったように、魔法を発動させる。風魔法のウィンドスラッシュを放ち、敵が近づいてきたら、空気を自身を中心に爆発させる事で、敵との距離を取る、又は敵を吹き飛ばすエアバーストを新しく作り、発動。

敵は吹っ飛ぶが、また来る。これの繰り返し。

闇魔法のレベル上げの為、自身に黒いモヤを発生させたり、吸血鬼の視界を妨げたり、目に黒いモヤを集めたり、様々な事をしている。

何やこんなで、合計五時間程経過した時に終わりを告げる。

「遊びは終わりだ」

闇と風を合体させ、剣に付与する。

「ダークウィンドエンチャント」

新しい技を作り、お得意の爪逸らしをして、首を真っ二つに切った。

すると、地面に消えて無くなり、吸血鬼の牙、爪、魔石のみ残して消えていった。

「ご馳走さま」

良い熟練度上げの先生だった。

(ピロン)

(ピロン)

(ピロン)

何回ものレベルアップの音がして、鳴り止まない。

(貴様、何者だー、下位吸血鬼とは言え、貴様如きが倒せるものでは無い。更に、戦闘をすればするほど強くなり続ける。危険だ!)

「俺は勇者だ」

(得体の知れず、下位吸血鬼を嬲っついた貴様が勇者の筈が無いだろ。悪魔だろ)

「失礼な、で、君何なの?」

(もういい、余りやりたくなかったが、最終手段だ、隷属魔法)

ん?何も変化はない。

嫌な予感がして、闇魔法を見えないように全身に発生させ、闇合成の効果である、ステータス上昇を発動させている。

(ピロン、シャルム-オリジン-ヴァンパイアを奴隷にしました)

「は?」

どういうことだ?

「鑑定」

——————————————————————


 レベル21 名前 ダークリーフ

 種族 闇葉

 役職 闇勇者 Extra

 効果 称号勇者の効果を消滅する

  闇魔法の獲得

  習得熟練度量の上昇

  レベルアップ時のステータス向上


 HP 17000/17000

 MP 40000/40000

 攻撃力 1850

 防御力 1050

 素早さ 1450

 器用さ 1900

 知能. 3500

 ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ―

奴隷

レベル1 名前 シャルム-オリジン-ヴァンパイア

種族 始祖吸血鬼

役職 無し


HP 1000/1000

MP 2500/2500

攻撃力 300

防御力 200

素早さ 350

器用さ 150

知能. 175


魔法

血魔法 レベルMax 隷属魔法 レベルMax

水魔法レベルMax. 氷魔法. レベル1

スキル

超速再生 レベルMax 不死レベルMax

 ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ―


 魔法

 new風魔法 レベル14 new闇魔法 レベル14


 スキル

new 剣術 レベル13new 身体強化 レベルMax

new 魔力操作 レベルMax new隠蔽 レベル10

new鑑定レベル7

new 並列処理 レベル15 (規定のレベル到達により進化)↓

new get 多重思考レベル1

new 隠密 レベル9 new get 一点集中 レベルMax new get常癒 レベル 8

new get明鏡止水レベルMax

new get不屈 レベルMax


称号


 無謀者……効果……レベルアップ時のステータス上昇量の増加

 空の愚者……効果……風魔法の熟練度獲得量の増加

(進化)

冷酷な殺戮者…効果………思考の冷静化

称号の消滅、スキル明鏡止水を習得。


 スライム特攻……効果………スライムに対する与えるダメージの微上昇

 

new get. 継続……効果……継続すればするほど、獲得熟練度を上昇する

——————————————————————

驚くことに、シャルムが奴隷になっている。(おい、何故隷属魔法が効かない?)

「黙れ」

(ん、ん、んー!)

何と、あんなに騒がしかったシャルムが、喋らなくなったのである。

「隷属魔法について話せ」

(誰が、ん、なぁ、隷属魔法は人を奴隷にする魔法で、一般的なのは、血で契約書にサインする事で発動するが、我は始祖の吸血鬼で、血の使い方が、完璧のため口にするだけで隷属出来る)

「何故、逆に隷属されたの?」

(貴様の黒いモヤは、魔王が使う暗黒魔法の下位互換である闇魔法だろう。闇魔法を体に纏うと、状態異常の類は跳ね返る。何故我は、初歩的な事に気付かなかったか?嫌、お前が我を怒らせたからだ)

闇魔法は状態異常といったデバフをはね返せるのはデカイが、逆にバフも跳ね返すかは検証が必要だろう。

そして、シャルムのステータスは俺のレベル1の時より、断然高い。

まぁ、知力は勝つが。

魔法も、氷魔法という、聞いたことの無い魔法があるし、スキルの不死なんかは、ヤバそうである。

シャルムが隷属魔法をかけてくれたおかげで、敵対しないで済む。ラッキー。

(おい、隷属を解け、じゃないとユルサナイヨ)「ハイハイ」

棒読みである。にしても、顔は可愛いのに、頭が可哀想。

(くっ、憐れんだ視線を向けてー)

「良いかい。俺は君のご主人様。だから、君を封印から解放する。抵抗しないでね」

(む、む、む)

イヤー、最高だ。シャルムは、少女だが良い身体をしている。

「ふ、ふ、ふ」

(ヒ、)

オット、危ない危ない、このままじゃロリコン、不審者になるところだった。

(止めてください、助けてください)

急に懇願し始めた。

「僕は悪ではない。君の態度次第だ、わかるよね‼︎」

(ハイ)


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木の葉の転生勇者初めての上下二部作でしたが如何だったでしょうか?やっと主人公は、シャルムというパートナーを手に入れました。シャルムと主人公が交わる展開を是非お楽しみください。

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