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深夜のコンビニバイト七十二日目 戦隊ヒーロー&仮面ライダー来店

私が幼少期に一番はまっていた怪人は

バルタン星人だそうです。バルタン星人のフィギュアを持ち歩いていつもウルトラマン怪人図鑑を開いていました。バルタン星人がどうして好きだったのかわかりませんが、バルタン星人がとにかく好きだったことは覚えてます。

深夜のコンビニバイト七十二日目。


ピロリロピロリロ。


「いらっしゃ...」


またか...昨日と同様に五人でぞろぞろと来店する戦隊ヒーローの方達に俺はなんとなくこの方達が来店してきた目的を察した。


「ん、今日は真面目に働いているようだな青年。昨日も聞いたのだが、ほ、本当に怪獣を知らないか?青年!」


「知りませんよ」


「レッド、やっぱり嘘を言っているようには見えないよ~」


「グリーン、甘いぞ。青年はライダー派の人間だからな、俺達に嘘をついている可能性もある」


いや敵と戦えよ。なんでレッドはそんなにライダーに敵対心むき出しなんだよ。


「冷静になれレッド。この青年が怪獣をかくまっていたとして、彼にどんなメリットがある?」


冷静な口調でブルーは腕を組みながらレッドを見る。

そうだよ!ブルーは話がわかる!


「この青年がライダーか俺達が今戦っている怪人達の手下だったり、もしくは操られてたりしたら、怪獣をかくまって育ててるかもしれないだろ?」


一般人を怪人の手下にするな!何で操られてる奴がコンビニで普通にこんな深夜にバイトしてんだよ!ライダーに何の恨みがあるんだよレッド!!

話が通じそうなブルー!レッドにお前何馬鹿なこと言ってんだって言ってやってくださいよ!!


「.....まぁ、つまりはそういう事だな。おい貴様。怪人の手下じゃないって証拠を見せてみろ」


ブルーも馬鹿なんだけど...何納得してんだよ庇えよ俺を!!


「まぁまぁ、もしかしたら一般人かもしれないじゃない~善良な市民かもしれないじゃない~」


まぁまぁと俺の間に入ってくれるグリーン。とても優しい。この人を俺は応援する。


「じゃあ、いないって事でいい?あたし、帰っていいかな?」


イエローは終始腕を組んでイライラしている様子だった。


「...私も、夜更かしはお肌に悪いしぃ」


ピンクは、困ったわと頰に手を当ててイエローと一緒に入り口付近に歩き出している。


「くっ.....あのクローン怪獣、一刻も早く見つけないといけないのに!!」


レッドが子供のようにどすどす足踏みをした。


「その、怪獣ってそんなにやばいんですか?」


「いや、だってその怪獣がこの世界を滅ぼす新たな脅威なんだよ?今は子供みたいだからさ子供のうちに倒しておかないと、地球が滅びてしまうんだよ?」


いや無駄に壮大だな。

あんな小さい怪獣にそんな力があると思えないんだが。


ピロリロピロリロ。


「いらっしゃ...」


お客様が来た為、五人のヒーロー達は入り口から各々避ける。

現れたのは、コンビニの天井の少し下くらいにまで成長した俺が昨日見た怪獣だった。


「なっ...お前は!?怪獣じゃないか!?」


ブルーが指をさして叫ぶ。


「クソでかくなってんじゃねぇか!?」


レッドも驚きのあまり口が悪くなる。


「だ、大丈夫だよ~僕達五人で力を合わせればこんな怪獣倒す事ができちゃうよ~」


グリーンが、おーっと右手をつきあげ、


「イエローもピンクも行くぞ!」


終始やる気のない女子組イエローとピンクを巻き込み五人は戦闘態勢に入る。


「よいしょ」


だが、怪獣の後ろから現れたのは昨日来店してきた黒いコートにロングヘアーの男性。顔を隠すように黒いシルクハットをかぶっている。

30代前半くらいで、大人の雰囲気を醸し出しながらいつから入ってきたのか怪獣の後ろからぬっと現れた。


「あれあれあれぇ?ライダーじゃん?虚空の戦士(笑)のライダーさんじゃありませんか?」


レッドがいきなり絡みに行く。

ライダー?え?ライダー?もしかしてこの人...。


「あぁ、いかにも俺は虚空の戦士。お前達みたいに群れないと戦えねえほど弱くねえよ」


低く、格好いい声でボソリというライダーと呼ばれた男性。


「はーん?友達少ないだけじゃないのー?」


やめて差し上げろ醜いぞレッド!!


「仲間ってのは...いいもんだぜ」


格好良くキメるブルー、


「君も仲間に入れてあげるよ~おいでおいで~前から君の事は誘おうと思ってたんだ~僕達は世界を守るヒーローとしてさ、こんな風に仲違いするんじゃなくて、仲良くするべきだと思うんだ~」


グリーンが、絡むレッドとライダーの間に入りとてもいい事を言った。その通りだ。本来仮面ライダーも戦隊ヒーローも種類は違えど目的は同じなはず。グリーンのいう通り協力してこの世界を守ってくれ。それが俺達ただの一般市民のただ一つの願いなんだ。


「そんなダサいヒーロースーツなんて着れるか。目がチカチカすんだよ。仮面ライダースーツは目に優しくて毎回毎回個性的で、格好いいだろう」


仮面ライダーだった!!仮面ライダーだったんだ!!やった!サイン欲しい。でも言ってる事すごく酷い。


「ハッ全然わかってないな!戦隊ヒーローは歴代のスーツの統一感を大事にしてんの!この中で一番ヒーローオタクのピンクがこのスーツデザイン考案してんだぞ!?そんな事言っていいんか?お?」


レッドがもうヒーローらしからぬ口調になってるんですが、大丈夫なんですか絵面的に。


「わ、私は別に全然気にしてないよ」


「ププ」


「おいてめぇイエローこら。何笑ってんだクソぶっ殺すぞ」


ピンクも崩壊してきた。待って、ついていけない。


「はっそれが本性よね?あんたのヒーロー志望理由聞いたわよ~男ヒーロー達の紅一点になりたかったからよねぇ?残念でしたぁーぶりっ子がみ、え、み、えなんだよぉー?」


舌を出し煽るイエロー。マジでやめてくれ二人とも。


「はーん?イエローあんた、ピンクになりたかったんですってねぇ?私のような愛らしさ、可愛さ、女の子らしさの無いが、さ、つ、な性格だからイエローになっちゃったんじゃないのぉ?イエローは家でカレーでも食べてなさいよ?」


やめてくれ戦隊ヒーローの女子二人で醜い争いを繰り広げないでくれ。


「やめてよ!皆!もっと仲良くしようよ!皆!」


グリーンが必死に叫んで止めようとする。


「グリーン、もうこうなってしまったからにはいつものお約束だ」


ブルーがグリーンの肩にポンと手を乗せる。

諦めてる...しかもお約束なのかよ。


「ところで、何でその、どうして仮面ライダーさんは怪獣の後ろから現れたんですか?」


俺の問いに、仮面ライダーさんは平然と答えた。


「いや、バイク壊れちゃって。飼ってたこいつが大きくなったから背中に乗って移動してるんだ結構乗り心地よくていい感じ」


いや何言ってんのこの人。

仮面ライダーってバイクで颯爽と走って怪人追いかけるところが格好いいし、ライダーである所以だよねいいのそれ。怪獣に背負ってもらって走るライダーってそれいいの?


「とりあえず怪獣は俺達に渡してもらおうか」


レッドがじりじりと怪獣に近寄る。


「それはだめだ。ぽてちは俺のバイク代わりだ」


バイクの代わりにとんでもなく可愛い名前をつけないでくれ。

仮面ライダーは、ひょいとぽてちの後ろに飛び乗ると、


「行こう、ぽてち。コーラとポテチはまた別のコンビニで買ってやる」


とまるで馬に乗る騎士のように颯爽とコンビニを後にした。


「追いかけろ!!」


五人はバタバタと走る。

グリーンだけくるりと振り返って俺にお騒がせしましたとお辞儀した。

苦労するなぁ...グリーン。


本日もよんでくださりありがとうございます。


過去にタロットカード占いにハマっていた時、私は実は魔女なんじゃないかと思って、お友達に私の魔女占いは一日に一回のみよ。何故ならこれは神聖な闇の儀式。なんども占うと効能が切れてしまうのよ。という事を告げてました。

自分の寿命と恋愛以外は占ってましたね。何故恋愛を占わなかったのかといえば、今も昔も二次元美少女ばかり追いかけているため現実の恋愛に興味がないんですね。信用も愛も信頼もリアルだと簡単に0%になるからね。

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