復活と明日の予定
あれから1ヶ月たちました。入院中は特に面白い出来事はありませんでした!
投薬が辛かったとか、暇潰しの手段が読書だったとか聞いても喜ぶ人なんかいないよね?
あっ!唯一、良いことがあったんだ!
髪の毛、抜けませんでした。前回も抜けなかったし、実は期待してたんだよね。
このロングヘアーを維持するのにいくら課金したんだか┅。しかし、まぁ、入院中にバッサバサになっちゃったんだけどね┅はぁ。
これからは通院で済む!猫に逢える!趣味に没頭できる!これをモチベーションに頑張っていこう。
病院代金、高額医療費の分割払い制度を利用しました。
さぁ、日常生活だ!借金返済だ!考えただけでも嫌になってくる。
さいわい、仕事には困らなかったんだ。入院前に勤めていた会社が、まだ私を使ってくれるみたい。パートタイマーだけど、深夜帯だし福利厚生はしっかりしてるし、普通に生活していける給料は貰える。
うん!良い会社だ。
以前に勤めていたブラック企業?いや、アレはおままごと企業だね、それと比べたら失礼だよね。
勤務初日まで日にちが残ってるから、それまで少しゆっくりしよう。そうしよう!
仕事の準備とか身だしなみを整える為の外出から家に帰る。女子にはいろいろあるのです!
「ただいまぁ~」
「あら有子、お帰り。」
因みに、有子は私の名前です。『ゆうこ』って読みます、よろしくです。
両親は家にいるけど、ある程度の不干渉でいてくれるのでありがたい。
自分の部屋に戻ると出迎えてくれる『彼』がいる。
「ただいま、あー君」
「にゃ~ん」
まぁ、猫なんですけど┅。この子は『アッシュ』一応、血統書なんてついている。メインクーンって種類の大型の猫なんだ。
とりあえず今日の外出の成果を、大きめの姿見で映してみよう。
真っ黒い髪に真っ黒い瞳、病的な色白肌。小柄で痩せぎみなシルエット。胸?貧乳ですがなにか?
いろんな要素か重なって年齢より幼く?みえるのが私だ。
食事とメンテナンスで、なんとか肌と髪に艶が戻ってきた。良かった、助かった!
よし!鏡の前でCDTVごっこをしよう。
「CDTVをご覧の皆さん、こんばんは!井上有子です。この冬、24歳になった記念に親友に贈って貰った歌を唄います。聴いてください!」
やってて悲しくなってきたよ┅。なんだよ、この怪しい中二病もどき┅。
明日は数少ない友達の1人、藤山 愛梨こと『アイリ』と、お出掛けだ!楽しみだ!
一応、温泉に行って体と心を癒す予定。
家は田舎だから交通手段はマイカーが主流。私の車は父親の持ち物だけどA4。因みにお父さんはセカンドカーのコペンに乗ってる。親の唯一の趣味で共働きの家庭であって金持ちじやありません!アイリの趣味も車、しかも走り屋さん!
私よりお父さんの方が話が合いそう┅。
どっちの車で行くか、アイリに電話しようっと。
「もしもしアイリ?明日、どっちの車でいくの?」
「ん?お疲れ、アリス。僕の車の予定!アリス病み上がりでしょ?運転なんてさせないぜ?」
妙に男前なアイリに高校生の頃から私は私を『アリス』と呼ばせてる。有子の読み方を変えて『アリス』
アイリ1人だけ洋風なカッコいい愛称は許せない!って、変な私の自己主張の結果、こんな感じになりました。
「わかった、ありがとう!アイリの優しさに甘えとく」
「ふふふっ、お嬢様は僕がお守りします」
アイリは仲間内では僕っ娘だ。そして巨乳だ。萌の過積載だ。ズルい┅。
「それじゃ、明日は楽しみにしてるね。お休み」
「うん、お休み。また明日ねぇ」
明日の予定も決まったし、今日は寝よう。化粧を落としたり歯を磨いたり肌と髪をメンテしたり┅、自意識過剰女子は寝るまでもいろいろ面倒なのです。
ありがとうございました