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異世界王道冒険譚  作者: 雪野ツバメ
第二章 冒険者と仲間
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67.今日のクエスト:キリア草の採集

前回クエストに出た!

だが、戦うとは言ってない!

 今日はいつもと違って仲間と一緒に街門を潜る。

 残念なのが仲間でもパーティではないってことだ。

 一人じゃないことを衛兵のクロードにニヤニヤしながら茶化されたが、後ろに付いているのが灰色ローブのティアリスだと気付くと気を付けろよと心配されてしまった。

 衛兵の間にも噂は広まっているのかもしれない。

 当のティアリスは気にしてないような雰囲気でシュウの後ろを付いて来ていた。


 街門から出て暫く行った所で立ち止まり、ティアリスに向き直る。

「これから行く採集依頼の採取する物説明してなかったね」

「そうね」

「ええっと」

 依頼書を取り出してティアリスにも見えるように広げる。

「キリア草っていう薬草の一種だね」

「これは解毒ポーションや解毒薬に使われる薬草ね」

「さすが治癒術師。

 わかるんだね」

「冒険者に必須の薬品だもの。

 その素材になるものだから割と有名よ。

 錬金術の基本の薬品でもなかったかしら?」

「そうそう。

 まだ作ったことはないけど、錬金術の初心者用の本に載ってた気がするね。

 あと、下級ポーションの自作用に薬草を採集するよ」

「わかった」

「ティアリスさんはポーションを作ったりする?」

「私は作れないわ」

「そっか」

「父が医者でもあったから傷薬や薬品の素材なんかはわかるけど、作り方を教わる前に……」

 そこでティアリスが口ごもる。

 それ以上は話したくないという雰囲気を察して、シュウから口を開く。

「なるほど。

 もし、作れるならティアリスさんも自分の分を採集したらいいなと思って」

 なるべく明るい口調を心掛けて話を進める。

「そうね。

 うーん。

 なら、私も少し自分の分を採取してもいいかしら?」

 少し考える素振りのあと、ティアリスが自分の分も採取することを希望する。

「いいと思いますよ。

 ギルドで買い取ってもくれますしね」

「それもあるのだけれど、宿が一緒の間にポーションの作り方を見せてください」

「ポーションの作り方?」

「はい」

「僕が作れるのまだ下級ポーションだけですよ?」

「それでいいの。

 私も下級ポーションを作る練習をしたいだけだから」

「いいね。

 いっそ、錬金術の先生の所にも一緒に行ってみる?」

 直接口に含んだり、傷に使う物なので中途半端な品質の出来の物を使うのは避けたい。

 薬は一歩間違うと毒になる。

 まだ修行中のシュウの作業を見るよりランブルさんの手際を見た方が勉強になる。

「うーん。

 その内にね。

 私が行くと迷惑になると思うから……」

 ティリスは俯いて小さく言葉を返す。

「そんな迷惑なんて。

 あの人がそんなこと考えるかな~?

 周りからすでに変な人って思われてる人だからね」

「そ、そう……。

 なら、今度お願いするわ」

「うん。

 先生も喜んで教えてくれるよ。

 あ、先生は錬金術師だけど薬屋だから他の薬品も教えてくれるかもね」

「そう」

 なるほど。

 なんか他の人と関わるような話になると、迷惑がかかると思っているのか口数が減るのかな。

 ここまでのティアリスとの会話でなんとなくティアリスの口数の変化がわかった気がした。

「……あと」

 ティアリスとの会話を整理していると、ティアリスから声がかかる。

「うん。

 なんでしょう?」

「私の事はティアでいいわ。

 あと、そんなに畏まった敬語を使わなくてもいい」

「え、あ、うん。

 敬語はなんか年上の人が相手だと自然と出てしまうというか」

 平和な日本で生まれ育ったシュウに染みついた習慣はなかなか抜けるものではない。

 そう思いながら頭を掻いていると、ちょっときつくなった目でティアリスが見上げてきた。

「普通に話す努力をします。

 いや、するよ。

 ティアリ……。

 ティア」

 話し方を気にするのは大変そうだと心の中で思った。

「よろしい。

 では行きましょうか。

 シュウさん」

「あ、僕も呼び捨てで……」

「私もクセなので気にしないでください」

 えーーそんなーー。

 と心の中で叫びつつ、無表情っぽい顔でも口が微笑んでいるようなティアリスを見て何も言えなかった。

「わかりました」

 溜息と共に、了承の言葉を発したが、ティアリスが目だけで見上げてくる。

「あ、わかったわかった。

 とりあえず、行こうか」

「ええ」

 言い直してから心の中でため息をもう一度ついて、クエストに向かう事を伝える。

 二人は並んで西に向かって歩き出した。


 シュウ・歩きながら

 少し話した感じだけど、ティアリ……、いや、ティアもなぜか話し方がおかしい時がある。

 宿のビアンゼさんもどこか慣れないように話している時があるが、ティアもどこか不自然な時がある。

 ティアが僕以外の他の人と話している時は口数が少ない。

 そして、自分から何か話さなければいけない場合はツンとした話し方になっている気がする。

 久しぶりに会って感じた違和感はまずこれだった。

 これは自分が関わると何か事故に巻き込まれるといった噂を自分でも少し信じてしまっているからだろうか。

 まあ何かに巻き込まれているのなら一番目にするのが多いのは自分自身なのだから仕方ないのかもしれない。

 そして、口調がきつくなるのは少しでも自分から遠ざけて迷惑をかけないようにといった所だろうか。

 僕と話すときは初めて会った時と同じように話してくれていると思う。

 その思い出も数時間程の間の事だけど。

 でも、その中でも少し口調が違う時がある。

 なんだろうか。

 まだ確信が持てないけど、口調が少し厳しくなる時がある気がする。

 それは何かを堪えるのを隠すかのように……。


 そんなことをティアリスと普通に会話をしながら、自然と同時に考えつつ目的地に向かうシュウだった。

そろそろ涼しくなってきて

みなさん風邪引いてないですか?

某ウィルスもワクチンが少しずつ接種数が増えてきてますね。

でも、油断せずいきましょう。


短く内容の薄い話ですが読んで頂きありがとうございました。

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