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異世界王道冒険譚  作者: 雪野ツバメ
第二章 冒険者と仲間
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49.パーティはあってないようなもの

 ビアンデの作った朝食は今日も美味しかった。

 クランとリンとリームも起きてきてテーブルに着いて朝食を食べている。

 シュウがテーブルに着くとすぐにみんなが揃ったため、宿を監視する者についてビアンゼと話す機会はなかったが、「今は言わないでほしい」とビアンゼの視線から感じ取った。

 

 朝食が美味しいので食べてる間はみんな静かだった。

 食べ終わった頃に、昨日寝る前にシュウが考えたことをクランとリンに話した。

 シュウもリンも魔術を学び始めたばかりなので、魔術の知識がある人を探そうというものだ。

 治癒術も探さないといけないし、とりあえずパーティを増やしていきたい。

 でも、大事なのは信頼できるか、今のパーティと上手くやっていけるかだと思うのでパーティの増員は慎重にやっていきたいと、クランとリンに話した。

 クランとリンに信頼できるかとか、上手くやっていける人物なのかの話をしていると、クランがじーっとシュウの顔を見つめてきた。

「クラン、どうかした?

 なにか変えた方がいいことあったかな?

 僕もパーティなんて初めてだからさ、わからないこと多いんだよね」

 冒険者のことすらまともにわかっていないのだけれども。

 聞かれたクランは頬を掻きながら、

「シュウさんにパーティ組んでもらえたオレ達が言うのも難なんですが、オレ達もシュウさんとパーティ組んだの一昨日なんですよね。

 も、もちろん、だからと言って、シュウさんを騙そうと思ってるわけじゃないんですよ」

 途中から、急に慌てだして手を振りまわし始めるクラン。

「一昨日出会った私たちをそこまで信頼してもらえてるなんて嬉しいです。

 シュウさんの方針でとりあえずいいと思います。

 私が魔術で知ってることをシュウさんとクランにお話しをしようと思ってますが、まだまだ未熟なのでそんなにたくさん話せることもないですし、魔術により詳しい方が身近にいればこのパーティ全体のレベルが上げられそうです。

 もちろん、前衛の方が増えればクランやシュウさんの負担が軽減できるので、そちらの方でも歓迎です」

 リンはしっかりしているな~この中で一番幼いはずなのに……。

 シュウはすでに二人を信頼しているのは間違いない。

 ギルドからの紹介だったのもあるし、その前に草原で二人が戦っているのを見ていたのもある。

 けれど、パーティを組む前なら自分一人の被害で済むが、今は全員が被害を受けることになる。

 一層慎重になろうと思った。

「い、一応、ギルドで仲間になってくれそうな人をまた紹介してもらえないか聞いてみるよ。

 よさそうな人がいたらみんなでクエストにでも行って、どんな人か確認しよう」

「それでいいと思いますよ。

 実際のところ、オレ達は兄妹で組んでただけなんで、他のパーティがどうやってできるのか知ってるわけじゃないんで、慎重に行きましょう」

 クランが正論を言っている!

 リンも驚いたような顔をしたあと、頷いている。

「じゃ、日課のルーツさんの所に行って、ギルドに行こうか」

 シュウがテーブルから立ち上がると、クランが天仰ぎ見ていた。

 昨日軽く聞いた話だと、剣気の制御にムラがあるらしくルーツにこってり絞られたらしい。

 肩を叩いて、

「さ、行くよ」

 準備をするために部屋にあがって行った。


 この時気づくべきだった。

 

 昨日、サクッとノルマが終わったのはシュウだけだった、と。

 この日もギルドに向かえたのは、シュウだけだった……。

話が進まない!

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