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異世界王道冒険譚  作者: 雪野ツバメ
第三章 獣人戦争
115/303

111.勇者登場3

これが勇者か……

 キョウの言葉にその場の全員が固まる。

(そうだ。

 ミッションの事で頭いっぱいだったけどティアのパーティ勧誘の話があったんだ)

「俺達のパーティに魔術師が足りねーんだよ。

 よく見ると見た目もなかなかイケてるんじゃないか。

 なんなら俺の女にしてやってもいいな!

 そうしたらメイン魔術師にしてやるぜ?」

「なっ!?」

 シュウ達はキョウのティアリスに対する物言いに絶句する。

 シュウ達に対して女性騎士だけが平然としている。

「キョウ様。

 お仲間に加えるのは結構でございますが、キョウ様にはミレア様が……」

「あー。

 あいつね、いねーけど何やってんの?」

 女性騎士から出てきた知らない人の名前にシュウは疑問符を浮かべながら口にした騎士を見ると、シュウの視線に気づいたのか、

「ミレア様はウィンストリア王国の魔術師の精鋭であられる宮廷魔術師のお一人で、キョウ様を召喚されたお方だ」

 この女性騎士は根が親切なのか丁寧に説明してくれる。

(これ機密じゃないのか?

 そういえば僕を召喚した……。

 セリーネさんも宮廷魔術師って言ってた気がするな。

 彼女は今頃どうしてるかな?)

 頭の中で関係のない事を考えながらも正面のキョウに視線を戻して注意を払う。

「ミレア様は街に到着した途端に走り出したキョウ様の足に追いつけておられないのです」

「遅っせーな。

 俺がちょっと走ったぐらいでこれだと、この先付いてこれねーぞ」

(あ、あなたも置いてきたんですね。

 そういえば、この騎士の名前も聞いてないな)

 そんな話をしているとギルドの入り口からバタバタとした足音が近づいてくる。

「ハァハァ……。

 キョ……ウさ……ま。

 おい……て……いか……ないで……ください……」

 見た目はリンよりも小さく、高級そうな魔術師のローブは走ってきたため着崩れており、学者が被るような帽子がずれてしまっている。

 眼鏡をかけた顔はまだ幼く現代日本なら小学生高学年辺りに見える。

「あの……この子が?」

 シュウが恐る恐る尋ねると、

「ハァハァ……。

 ミレアは……子供じゃありません……!」

 女の子は息がまだ落ちつTかないのか肩を上下させながら、名前を名乗った。

「これは失礼しました。

 これどうぞ。

 ゆっくり飲んで落ち着いてください」

 シュウはポーチから水の入った水筒を取り出してミレアに差し出した。

「これはどうも。

 名も知らないお方」

 ミレアは差し出された水筒を両手で受け取るとコクコクと水を飲む。

(言われて思ったけど、名前も知らない人から物を受け取ったら危ないんじゃ?

 今度リンちゃんとリームちゃんには注意しておこう)

「ふー。

 落ち着きました。

 キョウ様、こちらの方々はどなたですか?」

 ミレアはシュウ達に手をかざしてキョウに説明を求めている。

「俺が直々にパーティの穴埋めにそこの女魔術師を勧誘してるとこを邪魔してる奴らだ」

「なんてことを!

 勇者様の行いを邪魔するなんて王国に与する宮廷魔術師として見過ごせません!」

「ちょっと待って!

 その言い方には語弊がある!」

 キョウの言葉を鵜吞みにしてミレアがこちらに敵意をむき出しにする。

「何も間違ってないだろ?

 勇者である俺がその女魔術師を仲間にしてやるって言ってんのに関係ないお前らが邪魔してるんだろ。

 その女魔術師を俺のパーティのメイン魔術師にして、このガキはサブにするんだ」

「そうそう、勇者様のお言葉はこの国の……。

 えっ?

 ……キョウ様、今なんと?」

「あん?

 何度も言わせんな。

 お前みたいなガキが俺のパーティにいたら舐められんだろ。

 お前はサブだ」

「そ、そんな私は子供じゃありません!

 十九歳の大人です!」

「は?」

((((え?))))

 女性騎士は知っていたのか、女性騎士を除いたその場にいた全員が固まる。

 「は」の口の形で固まったのはキョウ。

 いや、知らんかったのかいとシュウは心の中でツッコミを入れる。

(見た目小学生なのに年上でした。

 すみません)

「ああ、ええっと。

 ミレア様が言われたお年なのは確かだと私からも言わせて頂きます」

 その場の者のほとんどが信じられないといった様子だったので、女性騎士がミレアに助け船を出す。

「え、えーと。

 なんだ、そう。

 見た目がガキなんだ。

 せめて、あっちのちっせえ方の魔術師ぐらいになりやがれ」

 キョウがリンを指差しながらミレアに言う。

 リンが急に指を指されて驚いた顔をしている。

「そ、そんな……。

 でも、魔術に見た目は関係ありません!」

「ほんとかねー?

 お前が戦ってるとこまだ見てねえからな。

 マジで強いワケ?」

 ミレアが必死に訴えるがキョウは信じられないと言った様子で言葉を返す。

「キョウ様。

 ミレア様はこの国の魔術師の中でも精鋭中の精鋭の宮廷魔術師であり、その中でも土属性の扱いに長けたお方でございます」

 シュウはこっそりミレアの気配に集中してみると、たしかに魔力の流れやその密度がギルドにいる魔術師のモノと違う気がする。

 シュウがこっそり見つめていたつもりだが、ビッとミレアがシュウに顔を向け、

「そこのあなた、“視る”のは勝手ですがもっと隠して行いませんと失礼ですわよ」

 シュウの視線に気づき、咎めてきた。

(なるほど。

 女性騎士の言葉はあながち嘘じゃないな)

「これはまたも失礼致しました」

 シュウは素直に視ていたことを謝って頭を下げた。

「ああん?

 何かあったのか?」

 このやり取りの間も意味を理解していないようだった。

 ちなみに、シュウがキョウを視ると剣気や魔力にムラがあり、初めて会ったクランよりもひどいと思った。

「私からも。

 魔術師を志しておりますが、宮廷魔術師様と比べられるほど実力も技量も持ち合わせておりません」

 今まで静かに成り行きを見ていたティアリスがミレアに手をかざして自分よりも実力が上と示唆する。

「え、と、だな……。

 魔術師は何人いても困らねえ!

 それに俺の所に来れば、勇者の加護で今よりもっと強く、もっと早く強くなれるんだ!」

 キョウの言葉にピクッとティアリスが反応するのがわかった。

 ティアリスの本心を聞いたことは無いが、今までの言動から強くなることを目指しているのは間違いない。

 キョウの「今より強く、早く強くなる」と言う言葉に反応してしまったのだ。

「さぁこの手を取れ!」

 キョウはがティアリが見せた少しの反応を見逃さなかったようで、ティアリスに右手を差し出してティアリスを誘う。

「わ、私は……」

 ティアリスは俯いて言葉に詰まっている様子だった。

 そんな、ティアリスの肩に優しく手が置かれた。

「悪いな。

 ティアは僕達のパーティとミッションに参加する」

 ティアリスの肩に手を置いてシュウがキョウに宣言する。

見た目ロリ中身大人

出したはいいが

扱い方がわからない

どうしよう


ここまで読んで頂きありがとうございます

皆様の空いた時間を埋めるお手伝いができていれば幸いです


もう勇者の話よくない?


それではまた~

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