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異世界王道冒険譚  作者: 雪野ツバメ
第二章 冒険者と仲間
106/303

103.今日の予定は

反省会は終わったがまだ会話回

戦いは……もちろんないです

「もう!

 みんなで共有しておくことはこのくらいかしら?」

 まだ少し赤い顔をしながらビアンゼがみんなの顔を見ながら確認をする。

「ええ。

 襲撃の目的が短剣だったこととその犯人たちの目星、今のところはこんなところでしょうか」

 シュウの意見にティアリスとクランとリンが頷く。

「じゃ最後にシュウ君」

「はい」

「これからは隠し事があるにしても人に被害が出そうかちゃんと考えて、みんなに言える範囲でいいから言うのよ」

「うっ、はい」

 そうだ。

 和やかな会話で忘れていたが今回の襲撃を呼び込んだのはシュウだ。

 あの短剣を囮のように見せておいて、自分だけに襲撃が来ると甘い予想をしていた。

 ちゃんと短剣のことをみんなに話していたら、もっとちゃんと迎え撃つことができたはずだ。

「はい。

 すみませんでした。

 クラン、改めてごめんなさい」

「はい」

 クランがゆっくりとソファーから体を起こして座る。

「こんな死にかけたガキが言える事じゃないかもしれないけど、もっと信用してください。

 まだまだ足手まといですけどパーティなんですから」

「……」

(くっ。

 クランが一気に成長したみたいでお兄さん嬉しくて泣きそう。

 僕ももっと考えて行動しないと)

 下げていた頭を上げるとクランが肩を回したり、体の調子を確認しているところだった。

「じゃあ一旦朝ごはんにしましょう。

 それから寝直す子は寝直して、予定のある子は行動しましょう」

 ビアンゼがソファーから立ち上がってみんなに提案する。

「ビアンゼさんも休んだ方がいいんじゃ?」

「私はまた部屋を回って、修理の必要なベッドや交換しないといけないお布団や他に壊れた物がないか見て回って来るわ」

「それなら僕も手伝いますよ。

 ビアンゼさんも寝てなくて戦ったんですから、少し休んだ方が……」

「シュウ君」

 ビアンゼがシュウの方に向く。

「それは私が齢だって言いたいのかしら?」

 ビアンゼの顔は笑っているが放たれるオーラで殺されそうな雰囲気を醸し出している。

 隣でリンが震えるのがわかった。

「いえ!

 滅相もございません」

 シュウは慌てて頭を下げる。

「シュウ君は寝なくても大丈夫よね?元気よね? 若いものね」

 実は少し眠かったシュウだったがもう眠気は消し飛んでいる。

「すみません!

 はい!

 元気です!

 すみません!」

「じゃ、あなたは朝食を食べたらルーツさんの所に行ってきてちょうだい」

「ルーツさんの所に?」

 ビアンゼの言葉に顔を上げて尋ねる。

「襲撃の事を報告してきてちょうだい。

 短剣について指示したのはあのパーティの人達でしょう?

 きっとあの人達はシュウ君が短剣を持ってそれぞれの所へ行かせたことで短剣がどこにあるのかを攪乱させたのだと思うのよ」

「え?

 ということは……」

「あの裏ギルドの全体の規模はわからないけど、恐らくルーツさん達の所にも襲撃があったのかもしれないわ。

 あのクノートのことだからやりかねない。

 ルーツさん達なら無事だとは思うけど、一応確認に行ってきて欲しいの。

 情報共有も兼ねてね」

 いつの間にかビアンゼからの殺気はなくなり、普段通りに戻っている。

「わかりました。

 行ってきます」

「他のみんなはどうする?

 休む子は一旦空いてる部屋で休んでもらうことになるけど」

「オレもルーツさんの所に」

「わ、私も」

 まずクランとリンが声を上げるが、

「はい、却下ね」

 ビアンゼが即答で切り捨てた。

「ど、どうしてです!?」

 クランが驚いて聞き返すと

「クラン君はちょっと血を流し過ぎだと思うの。

 ティアリスちゃんはあの出血状態を見てどう思う?」

 聞かれたティアリスが顎に手を当てて考えている。

 たしかに、食堂で倒れたクランは床に赤い水溜りができる程の血を流している。

 魔術やポーションは傷を癒すことはできるが、失った血は戻すことができないと以前聞いている。

 失った血や体力は体の自然治癒能力に頼るしかない、と。

 その自然治癒能力を助ける造血剤やスタミナ回復ポーションの存在はアルテに聞いているので、改めて作り方を調べようと心のメモに書いた。

「あの量の血を流していたら、まだ動かない方がいいと思います。

 今はまだ体を動かしていないから大丈夫でしょうけど、激しい運動をすれば貧血や眩暈、下手をすれば意識を失うかもしれません」

「私も同意見よ」

 ティアリスの見立てにビアンゼが頷く。

「クラン君はここで安静。

 リンちゃんはクラン君の看護と私を手伝ってくれるかしら」

「わかりました」

「はい」

 クランは悔しそうな顔をしているが、体の不調が一番わかっているのは自分なので了承する。

 リンも同様だった。

「私もルーツさんの所に……」

 ティアリスが自分の予定を告げようとしたが、

「ティアリスちゃんも私の手伝いね。

 リンちゃんのフォローもしてもらってクラン君を診てあげて欲しいわ」

「……わかりました」

「リームはどうする?」

「私もお母さんのお手伝いをするよ~」

「わかったわ。

 お願いね。

 朝食後にシュウ君はルーツさんの所へ。

 クラン君はここで安静に。

 他のみんなは私のお手伝いね」

「はい」

 全員の今後の予定をビアンゼが確認して、みんなで返事をする。

「じゃ、まずは朝食ね。

 疲れてるだろうから体力の出る物を作りましょう」

「私もお手伝いするー」

 立っていたビアンゼが厨房に向かうとリームも立ち上がり付いていく。

「あ、そうだシュウ君。

 みんなこのまま起きてるなら、顔でも拭けるように水を汲んできてくれるかしら。

 ティアリスちゃんとリンちゃんはタオルを出すからこっちに来てくださいな」

「わかりました」

 ビアンゼに言われて裏庭にある井戸に向かう。

 みんな襲撃のあとだが不安を顔に出さないことをやっぱ地球と違うなと考えながら歩く。

(いや、考えないようにやることを与えてるのか)

 ビアンゼが指示を出してる意図に気付く。

(あ、僕だけルーツさんの所に行くのは他のみんなが襲われることを防ぐため……)

 朝食の後に外出を許されたのはシュウだけだ。

 シュウが短剣のことをルーツ達に説明していたし、一番詳しいのもある。

 襲撃者を一人で対処できたこともある。

 他のみんなをビアンゼの近くに置いておくことで万一再度の襲撃があっても守りやすくしているのだ。

(そこまで考えてたのか……)

 自分はまだまだだと改めて思い知らされる。

 井戸で水を汲み(一応臭いやアルテで毒のが混入されていないかは確認した)冷たい水で顔を洗う。

「ふーっ。

 気合いれてこっ!」

 井戸の淵に両手を置き、言葉と共に気合を入れた。

この小説全然進展しないよな


私もそう思います

すみません


とりあえず

ここまで読んで頂きありがとうございます

皆様の空いた時間を埋めるお手伝いができていれば幸いです


そろそろ襲撃からの反省会も終わって次の話にいけるかな?


それではまた~

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