目覚めの時
目覚めるとそこは見た事の無い世界が広がっていた…様な気がする?
…た、多分?…
真っ白な天井しか見えないぞ??
身体を動かそうとするがうまく動かない…?
きっと…あれだ!さっきの転生の件は、夢で実は奇跡的に俺は助かったんじゃないか?
そしてここは病院なんだろう?
身体が動かないのは殺されかけた時に、大怪我を負ったんだろう?
うん。きっとそうだ! そうに決まってる!
そんな事を考えていると視界に茶髪の美少女(美女?)が現れた。
まだ若い茶髪のショートヘアーの美少女(美女)がこちらを見て微笑んでいた。
誰? 看護師さん?
「***%$#&%$#*+&#」
何を言ってるかわからない…外人さん?
次の瞬間、俺は今までの思考を、真っ向から否定される出来事が起きた…
目の前の茶髪美少女(美女?)が何かをしゃべる(何言ってるかはさっぱりわからないが・・・)と、彼女の指先が光り、その光は空中をフワフワと飛んでいた。
そう、まるで蛍の様に漂っていた。幻想的な世界だった。
ま、魔法だ!
マ、マママ、マジか!
その光を掴もうと手を伸ばしてみた。
小さい…
赤ちゃんの手だ…
……
…
……やっぱ俺、転生してるわ…
俺が生まれて(生き返って?)暫くがたった。
この間に、いくつかわかった事がある。
ここは病院ではなく家の様だ。たぶん俺の家。
そして家は大きく、どうやら俺の家はお金持ちの様だ。
自分にとって父親なる存在も確認出来た。
金髪のイケメンで、文科系な顔立ちの男だ。眼鏡をかけていて、戦闘は得意そうには見えない。
金持ちだが戦闘向けには見えないという事は、商人か何かなのだろうか?
家にはメイドも何人かいる様だ。これぞメイドという格好をした人を、何人か見た。
メイドがいるなんて、どれだけ金持ちなんだろう?
生まれた日に俺の目の前で魔法? を使った人もメイドの様だ。
母親は金髪の長髪で、メイド服を着てない美女がいたのでその人だと思われる。
両親とも20台半ばのイケメン夫婦の様だ。
…う、うらやましくなんかないんだからね!
ここまで、曖昧な表現となっているが、これには理由がある。
彼らの、と言うよりはこの世界の人達の言ってる言葉がまだ理解出来ないのだ。
…まったく、言葉ぐらい自動翻訳機能でもつけてくれればいいのに…
よって目で見た範囲による憶測でしか、判断は出来ないわけだ…
早く言葉を覚えなければ情報収集もままならないな…
さて、無事転生?出来た様だし、次のステップに進まなくてはならないな。
赤ちゃん用ベットに寝かされながら、次のステップについての考えを巡らせた。
俺は『悪い人』になると決めた。だったら『悪い人』になる為にどうしたらいいのだろうか?
『悪い人』で赤ちゃんとなると、どうしたらよいのだろう?
……
…
そうだ! 赤ちゃんで出来る、悪い事と言えばこれだ!
そう! 夜泣きだ!
子供のいる同僚から、子供の夜泣きが酷くて寝れないと愚痴をこぼしていたのを
何度か聞いた事がある。
そう! 赤ちゃんは夜泣きをする! そして夜泣きをする赤ちゃんは、悪い子である!
そうと決まれば今夜から夜泣きをするとしよう!
皆、おいらの夜泣きで、四苦八苦するといい!
クックックックック!
こうしてその日より、夜泣きを盛大におこなった。
俺が泣きだすと両親やメイドが慌てて駆けつけてきて俺をあやしたり、抱っこ
したりして俺を泣き止ませようと四苦八苦している。
……
…
俺はある時、重大な事に気がついた!
これって赤ちゃんにとって普通な事なんじゃね?
こんなんで悪い子になるのか?
いや、普通の赤ちゃんなだけで、悪い子じゃないだろう。
これじゃ、ただの赤ちゃんじゃん!
…どうしてこうなった…
はあ、『悪い人』計画は、もう少し大きくなってからだな…
もう、夜泣き作戦はやめて、普通に赤ちゃんをしてよう…




