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悪徳領主に俺はなる!  作者: 秋月の兄貴
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プロローグ

初めての投稿になります。もし良ければ読んでみて下さい。

どうやら俺は死んだらしい・・・

しかも嫁に殺されてしまった・・・


保険金殺人の対象として嫁に殺されてしまったようだ。

不倫相手と一緒になって(彼にそそのかされて)大金を手に入れる為に俺の殺害におよび、無事成功した様だ。

お金の為に旦那(俺の事ね)を殺す様に仕向ける男なんぞ、お金が無くなったら、すぐにでも捨てられそうな気がするのだが、恋は盲目という事なのだろう。


えっ? なんでそんなに冷静なのかって?


まあ、死んでしまったのはしょうがないし、ここで騒いだからといって生き返る訳でもない。

嫁の事も愛していたし、彼女には幸せになってもらいたい。(まあ、旦那殺した時点で無理だろうが・・・・・)


思えば俺の人生は散々だった。

俺は俗世間で言う『イイ人』と呼ばれる人種だった。

だが、実際はイイ事をしても報われない事のが多かった。

人にお金を貸しても戻ってこなかったり、詐欺にあったり、仕事は仕事で面倒くさい仕事ばかりを押し付けられたり、他人に仕事の成果を取られたりetc


・・

・・・・

・・・・・・・


だぁーーーー! 思い返せばいい事なんて何も無かったではないか!

だんだん腹が立ってきた!

どうしてこうなった?

イイ事をすればやがて自分に戻ってくるのではなかったのか?

『イイ人』だから悪かったのか?

『イイ人』だから幸せが来ないのか?

だったら『悪い人』ならば良かったのか?


ウダウダと悩んでいたら眼の前にきれいな金髪の美女が立っていた。

「あなたは生前、善行をたくさん行いましたね。なのにこのような結果になってしまって非常に残念です。」

「だ、誰ですか?」


急に声をかけられたので思わず聞いてしまった。


「私はあなた達でいう、『神』と呼ばれる存在になります。」


「か、神様ですか?」


「そうです。あなたの生前の善行は見てきました。それなのにこんな結果になってしまったのは不憫に思い、あなたの前に現れました。」


「は、はぁ?」


「それであなたの今までの善行に敬意を称して、贈り物をしたいと思います。」


「え? 生き返らせてくれるんですか?」


「残念ながら、それは出来ません。」


女神様(自称?)にきっぱりと言い切られてしまった。

…生き返らせれないのかよ…


「えっ? 出来ないんですか? だったら何をしてくれるんですか?」


「転生させてあげます。別世界になりますが。」


「べ、別世界?」


「はい。あなたのいた世界(地球)とはまったく違う世界になります。」


「ど、どんな世界なんですか?」


「あなた達にわかりやすく言えば、剣と魔法の世界って所でしょうか?」


「剣と魔法の世界?!」


「はい。そうです。そこに前世、つまり今の記憶を持ったまま転生さしてあげます。」


ここで俺の思考は転生後の世界の事を考え始めた。

前世では『イイ人』のせいで散々な目にあった。

『悪い人』が自分から色々な物を奪っていくさまを見せ付けられた。

『イイ人』だからあいつはカモだと陰口を言われていた。

『悪い人』ばかりが得をしていくのを見せ付けられた。

・・

・・・・

だったら次の来世では『悪い人』になってやる!

そして今度こそ俺が得をしてやる!

他人から奪われる側から、奪う側になってやる!

そうやって考えている前で女神が何かをしゃべっていたが、まったく耳に入ってはいなかった。


「…という特別なスキルを授けます。説明は以上になります。あ! もう時間がありませんので転送を開始します。」

「…悪人になってやる…」

俺はぼそりとつぶやいた。心の声が出てしまったのだろう。

「え?ちょっと、今なんて…」


女神の驚いた声を遠くに聞きながら気が遠くなっていく…


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