『頼長、蔵人頭朝隆を、速記競技会から追ふこと』速記談2022
藤原朝隆が蔵人頭であったとき、正式な速記競技会の折、公卿の末席に座っていたのを、左大臣藤原頼長公が見とがめられ、出て行くように言われ、出て行った。頼長公がおっしゃるには、蔵人頭というのは、正式な公卿ではないのだから、呼ばれたときに末席に座すのはよい。しかし、最初から末席に座しているというのは、思い上がりで見苦しい。早く退散せよ、とのことであった。朝隆も、力不足で、などと申し上げて退出したという。
教訓:頼長は、有職故実に詳しい人物であったが、それが嫌われる理由になったという気の毒な話である。