62開脚目
ヴァンパイアは血液を吸う怪物として人間から恐れられている。吸血鬼などとも呼ばれる。エリザベスの元いた世界でも有名であり、オオカミ男やフランケンシュタインなどと同じく創作の人気題材ともなるほどだ。
ヴァンパイアは生と死の超越者とされ、生と死を思うがままとし、不死者の王や夜の王とも呼ばれる。「夜の王」とは実にエッチでけしからん響きだ。古代タマンネリア語でヴァンパイアとは、魔性の魔女が飲む・吹くを意味する。何を飲むのかはよいこの皆さんならご存知だろう。
また、ヴァンパイアは人よりも長い牙を持ち、その牙を対象の首に突きたて血を吸うのだ。この牙は吸血するときのみ長くしたりすることが可能である。ツメも同じように長さを変えることができ武器のように、剣のように使用することが可能である。
血を吸うイメージが一番強いヴァンパイアだが、他にも強力な能力を有しており、なかでも変身能力は目を見張るものがある。虫だろうとネズミだろうとさまざまなものに変身できるが、とびきり強力な変身は霧である。霧になっている間は物理攻撃のほとんどを無効化できて無敵に近いのだ。つまり生物以外にも変身可能なのである。
ヴァンパイアは血を吸うため獲物を効率的に引き寄せる必要がある。そのため優れた容姿をもち魅了にも長けている。魅了状態にされた者は死ぬまで血を吸い続けられる奴隷と化す。
「ところでヴァンパイアって血以外何を食べたりしているの?」
「そうやなあー……ウチの作ったニンニク増し増しとんこつラーメンとか好きやったで」
「ちょまてよッ!? ニンニクってヴァンパイアの弱点じゃないの?」
「なんやそれどこ情報や? そんなんきいたことないなあ。むしろニンニク丸かじりしてるのもおるくらいニンニクくさい奴もおったな」
「!」
声にすら出来ず口を大きくあけて驚くエリザベス。弱点と思っていたものが弱点ではなかったことがショック過ぎて固まってしまったのだ。
「ま……まあそんなこともあるもんさ。じゃあこれはどうだ? 十字架は弱点では?」
「ファッションやな? 流行ちゃうけど身につけておったで」
──ファッションだと?
なんとか持ち直してきいてみたがこれも弱点ではないようだ……。
「ま……まあそんなこともあるもんさ。心臓に杭を打たれるのは?」
「なにやそれ? 酷いことするもんやなあーまったく! それ誰だって弱点やないんか? ふつーにヴァンパイアは霧になるから効かんけどな」
冷静にまっとうなことをいわれてしまい戸惑うエリザベス。誰しも心臓は弱いだろう。
「ま……まあそんなこともあるもんさ。 銀の弾丸は?」
「ヴァンパイアは銀がたくさん取れるところに住んでてな、それを売って儲けていたで。たしかに弾丸も作っとったけどな、オリハルコンやミスリルの弾丸にはまったく勝てへんって愚痴いうてたな。ヴァンパイア自身には銀の弾丸なんてまったく効かんよ」
「ま……まあそんなこともあるもんさ。日光を浴びるのは?」
「みんな大好きやったなあ。ビーチに行ったときな、水着になって遊んどったら一瞬でみんな小麦色のコンガリボディになっとたわ。あれにはウチも驚いたで。ほんま一瞬やからな。一緒にお風呂入った時は水着の跡くっきりやったで」
「まあそんなこともあ……る……ん……? そこんとこ詳しく頼む。水着の跡クッキリですと?」
「すんごいクッキリや」
水着の跡に無我夢中のエリザベスである。その跡には隠しきれないエロスが、エリザベスいわくあるらしい。




