55開脚目
「ぐふッ!(反応できない……拳も蹴りも完璧に防いだはずなのになぜ……)」
思いっきり吐血するムーンチルド。エリザベスからの攻撃は全て防ぎきったはずなのだが、謎の攻撃が顎を捉えてたのだ。
「なんだこの程度か……がっかりだ……いい乳してるしてっきりあんたも同じ使い手と期待したんだが……残念」
「はあはあ……あなたは……はあ……空手の免許皆伝だとでもいうのかしら?」
「ふッ! なにもわかってないみたいだな。いいだろう。特別に教えてやるよ。というか乳が発光した時点でこたえは知っていると思ったんだがな」
「えッ? 何いてんのか全くわからないわ?」
そりょそうだ。乳が光ったからなんだというのだ。そもそもおっぱいって自ら発光するようなモノではないだろうに。
「まッ、こたえはシンプルだよ。あんたは乳に殴られたんだよ」
「えッ……」
「だからおっぱいだって」
「えッ……なにを冗談を……」
「だからぱパイオツだって言ってるだろ。嘘だとおもうならもう一度くらってみるか? えいっ」
「ぐひゃあっ」
ぽかんとした信じられないという顔のムーンチルド。おっぱい、バスト、乳、胸、胸部、乳房、乳ぶさ、パイオツなどと呼ばれるそれにムーンチルドはやられたのだ。本来であればその反応は妥当であり、おっぱいで殴ってくるなどありえない。
「どうだ俺オパーイの威力は? ふんッ、ふんッ、ふんッ!」
「ぐッ、ひゃッ、あッ、うまッ、いーッ!」
連続で乳のラッシュを浴び続けまともに話すことすらままならないムーンチルド。ただひたすらに乳の応酬を受け続けている。パンチや蹴りなどは防げているのだが、乳、こればかりは全く予測できない。防戦一方であり勝負はついたように思われた。
「そろそろ降参してくれないかな? 話したいことがたくさんあるんだ。前世のこともそう、だけどなによりこの世界のことについてお互いそれぞれ知っていることを話したりさ」
「はあはあ……わかったわ、でもこちらのこの奥義を破ることが出来たらにしましょうか」
ムーンチルドは両手を構え。大気中、大地中、いや、世界中から魔力を集め始める。そしてその両手はエリザベスの胸部よりも光り輝き始めた。これほどの魔力は個人レベルでは保有できないほどであって、まさに最終奥義といっていいものだ。
「溜めが……長いわぼけがあああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあああああああああああーッ! 〈乳連弾〉!」
ムーンチルドがしようとした攻撃はきっと絶大な威力なのだろう、と考えるエリザベスなのだがその長すぎて隙だらけの攻撃にイライラして光速の攻撃を叩きこむ。
「ぶッ……あまいわね。爆ぜろッ! 〈喪女玉〉ッ!」
エリザベスの攻撃で、ムーンチルドの攻撃が止まるかと思われたがしっかりと発動されてしまう。
「ちょッ、技の名前ッ! 喪女って認めてんじゃんかーッ!」
エリザベスのツッコミは、ムーンチルドの発動した〈喪女玉〉の大爆発による閃光と轟音にかき消された。不完全とはいえ、その大爆発は辺りの全てを焦土と化すような破壊力があった。直撃であるならばエリザベスのHPはすぐさまなくなりそうである。全て溜め終えていたのならこれ以上の破壊力となる……そう考えるとゾッとするのだが……。どちらにせよ辺りは何もかもがなくなっていた。
「もう終わった?」
エリザベスはちゃっかりと無事であった。普通にすり抜けていた。爆発は大爆発であってもただの爆発であって、空間に干渉するようなムーンチルドの拳圧とは違う。威力があろうがなかろうがすり抜けられるならばそれまでである。
「……」
返事がない……ただの屍のようだ……とは違い更地に大の字で倒れているだけのムーンチルド。
「なん……だと……」
エリザベスは驚愕する。そのあとにニヤけた表情となる。
「ぐははーッ、これくらいはさせてもらうぜ? もみもみもみもみもみもみもみもみもみもみもみもみもみ!」
ムーンチルドはなんとか生きてはいたのだが自らの大爆発によって着ていたものがはじけ飛び全裸となっていた。そんなムーンチルドは当然のように大事なものもなにもかもも剥き出しとなっており、エリザベスの大好物のふたつの果実もあらわになっていたのだ。そこにそれがあるならばどうするのか?
揉みしだくしかないだろう。この行為こそが至高にして究極の勝者の責務である。




