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41開脚目

 ドライアドの女王陛下は自室にて隊長から伝わってきた報告を受けていた。そもそも先にルナフレイムが泣きついていたのでエリザベスの情報はもっとはやく伝わっていたのだが。報告をした者が去ったあと女王はその場にいたもうひとりの人物と会話をし始める。


「あなたの言うとおりだったわねルナフレイム」


 ドライアドの女王は子持ちとは思えぬほど美しい、そしてなにより若々しい。20代前半くらいの容姿でルナフレイムのような大きな子どもがいるので人間の感覚では驚いてしまう。だがそれよりも驚かねばならぬことがある。


 おっぱいである。他のドライアドたちと同様にデカいのだ。そのデカさはこの国の女王だけあってトップクラスといっていいほどだ。おっぱい星人のエリザベスとエンカウントしたら大変なことになりそうである。


「でしょーママ、アイツは必ず来る。そんな予感がしてたねん」


 ドライアドの女王と会話をしていた人物、それは娘であるルナフレイムであった。エリザベスの所とは違いルナフレイムのところは親子の会話ができるようだ。ちゃんと会話が出来るということが普通なのだが。


「まさか魔王軍がここを嗅ぎつけてくるなんて……そのエリザベスというのはそうとうな手練れなのかしら?」


「そうよ、ウチの〈心眼〉ですら見破れない猛者だったで。きっと戦争にドライアドを酷使しようっちゅー考えに違いないで」


 スキル〈心眼〉はあらゆるものを見通すことができるといわれるほどの強力なスキルである。しかし、それがエリザベスには通用しなかった。それにはルナフレイムも知っているこのスキルの特徴が影響していたのだ。それは自身より強い者にはこのスキルを使っても何の情報も得られず、つまり無効化されてしまうということだ。


「そもそも迷いの森に大量の魔王軍がいたのもおかしな話よ、前例がないわ」


 長年生きているドライアドの女王。その女王からみても魔王軍の大移動は異常な姿に移っていた。最初はドライアドを滅ぼしに来たのかと思ったほどである。その中には猛者中の猛者として名が知られる者も混じっていた。


 隠れて観察していたドライアドたちだったが、とくに被害に遭うことはなく、魔王軍たちがぐるぐると迷いまくっていたので看板を立ててあげたら速やかに迷いの森を去っていた。


「ウチはあの場では流したんやが、アイツがいうには魔王軍辞めた後ソイツらは迷いの森来たいうてたが胡散臭すぎやろ! つか、それで人材不足になったからってなんで人間のアイツが働いてんねん! 魔王の敵やろお前さん人間なんやし!」


「きけばきくほど不思議な人間ね、そのエリザベスっていうのは。一体何を考えているのか、本当に気になるわ」


「まあやつは捕まっているみたいやし、ゆっくり話聞かせてもらいまっせ。それと……再戦じゃーッ!

再戦じゃーッ! 再戦じゃーッ!」


「あなた、まだデュエルするつもり? あの娘のイカサマだって言っていたじゃない?」


 頷くルナフレイム。


「アイツに対してウチはイカサマ呼ばわりしたがそうとしか考えられへんほどの強さだったからや。もう一度確かめたいんや……この国随一のデュエリストとして」


 グッと拳を握るルナフレイム。特別な感情があるようだ。闘志のようなものが迸る。


「わかりました、そうしましょう。そのあとに詳しくお話をきくということでよいかしら?」


「もちろんやで」


 部屋を後にするルナフレイム。その拳は再度握られていた。

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