35開脚目
デュエル・オブ・タマンネリア――至高にして思考が必要な試行錯誤が求められる死皇帝もびっくりなカードゲームである。ゲームの世界タマンネリアに存在したカードゲームだ。いわゆるミニゲーム的なものとして扱われる。
タマンネリアの世界ではこのカードゲームが覇権を握っており大流行しているのだ。ゲームであったタマンネリアではこのカードゲームが出来る場所は限られていた。だが、この世界においてはドライアドたちが木の中で行っており、より一層ゲームとは違う世界であるとひしひしと伝わっててくる。
そんなデュエル・オブ・タマンネリアをプレイしていたドライアドだが、このように人間以外の種族にも大人気なのだ。まさかデュエル・オブ・タマンネリアでドライアドを仲間に出来るかどうかが決するとはエリザベスも思いもしなかった。
ところでドライアドなのだがその容姿は……やはり大変素晴らしい……なんといってもストレートにエッチなのだ。ドイツの民族衣装であるディアンドルみたいな服装のドライアド。しかし、なぜか胸元だけ布面積が少なく上乳の露出が激し過ぎて、ドライアドは歩くたびに乳がばいんばいんと踊り狂い乳の一番大事なところが見えて……いるような……いないような……。乳が衣服から出たり入ったり、まるで液体のように流動的な動きをするけしからん乳だ。「おのれ布切れめッ!」と怒り狂いそうになるエリザベス。しかし、そんな布切れである衣服のおかげで色気が増しているのが事実である。
服装やいやらしい身体にばかり目がいってしまいそうだが顔も髪もまた美しいのだ。透き通るようなエメラルドグリーンの髪、そして視る者を虜にする魔眼のような瞳。
だがまってほしい。このドライアド、なぜか関西弁のような口調で話すのだ。綺麗でえっちなお姉さんに会いたいというエリザベスは、その目的を達成したといえる。さらに方言娘という属性つきだ。これにはエリザベスもにんまりとした表情である。
「なんや締まりのない顔やなあんた。ウチの名前はルナフレイム。あんたは?」
「わたしはエリザベス。よろしくね」
「ほな、そろそろ始めよか」
「デュエル!!!」
二人が同時に「デュエル」と叫んだ。カードゲームの開始のかけ声といえばこれだ。これ以上のものはないといえる。この宣言により熾烈な戦いが幕を開ける。
「先行は俺がもらう! ドロー!」
俺っ子になったエリザベスの先行ドローだ。しかし……。
「ちょっ、まてよ。先行はルール改訂によって1ターン目はドロー出来なくなったんやで。あんた素人やな」
デュエルあるあるである。久しぶりにやるとルールが変わったことを知らなかったり、頭に入りきらなかったりしている。また、カードゲームはその時の環境によって強いカード、戦略が激変したりなど注意点が多すぎるのだ。
「なんだとッ!」
エリザベスの場合は先行ドローが出来なくなったネタがやりたかっただけであるが……思わずルナフレイムはエリザベスのことを素人だと誤認してしまう。
「そんなことも知らんでぷーくすくすッぷっぷーっ」
まんまとエリザベスの策略に引っ掛かってしまったルナフレイム。闘いはすでに始まっているのだ。
「くっ、ちくしょー(やーい引っかかったぷーくすくす)」
心の中で逆に笑うエリザベス。
「はよ続きをやろや」
「うん、ってあれ。俺の勝ちだ。手札に『あ』、『い』、『う』、『え』、『お』のカードが5枚揃った時、そのプレイヤーは勝利する」
「なッ、んなあほなッ!」
エリザベスは特殊な勝利条件を満たした。そのことによってあっという間に勝利してしまったのだ。あまりにも呆気なさすぎる展開であった。
次回、エリザベス死す。




