もし本当に異世界きたら?
始めまして 読んで頂きありがとうございます リコリスと申します 何分老齢かつ目が非常に悪いので遅筆です 万が一楽しみにして下さった方に大変申し訳ございませんがご理解のほどを
老体に鞭打って頑張りますので応援していただけたらありがたいです」よろしくお願いいたします
カフェに行き 皆で色々話した
リアも地方の郷爵の娘だが 三女と言うことも有って家は継がないので ルエダと同じように騎士に成るために 宮廷騎士見習いの修練所通いに成ったそうだ ただ父母はきちんとしているらしく 幼い時から 騎士か学者にでもするしか無いと考え学校と 騎士に剣術の家庭教師として来て貰って居たそうだ
リアは勉強と剣どちらが好きか聞かれたそうだ 勿論リアは「剣!」と躊躇いなく剣を選んだ
「実際問題 勉強より剣の才能の方が有ると思ったし父も納得していたしねw」と言う 現在リアは修練所に於いて かなりの手練れだ 好きこそ物の上手なれだろう
そこで気に成る話も聞いた この国はアルメニア レイラス アレナス メチリア イアンノーネ エノーラの六国の集合国家でエルフィーヌ聖帝国を形成しているが 元々は十国有ったと言うのだ 四国と六国に分かれて大戦が有り 四国が破れ滅亡し六国で構成するように成ったらしい それ以降は大きな戦争は無くもっぱら地方の内輪揉めの小競り合い位だと言う
今は いくら何でも帝国相手に戦争仕掛ける程馬鹿はいないらしい
対外的な戦争は中央大陸の山脈の内側が全て六国で統治するエルフィーヌ聖帝国一つしか無くその統一国家が出来て ここ300年以上起きてないらしい 但し山脈の向こう側の西側は小国の集まりで有り あちこちで未だに戦争ばかりしていると言う
山脈の東は大陸中央の此方と同じように アズレィシア帝国が形成され概ね大きな戦争は無いとの事 勿論国内で小競り合い程度の諍いは有るだろうが 外に聞こえて来る事は無いらしい
自分達の居るエルフィーヌ聖帝国としては他国の戦争に関与することは禁止されているが 実際には兵や武器等を派遣している国も一部有るらしい 国家としては関与は無いが あくまで自主的に集まった者が志願して行っている事に成るとしている 実際問題 武器製造を主な産業にしている国も有るらしい つまり戦争が無いと困る人達もいるらしい 表立って関与すると戦火が飛び火するが表面上は 有志の志願兵が勝手に行っている為 国は一切関係無いと言うスタンスなのだろう
難しい顔で考えていると そんなきな臭い話だけでなく ルエダから
「そう言えば もうすぐ夏の長期休みに成ると社交界シーズンだが シンやアインは準備は進んでいるのかい?出来たらリュキア家でやるパーティーには来て欲しいものだが」と言ってウィンクした
リアも目一杯の笑顔で「だったらうちにも来て欲しいわ」と言う
ルエダはそうなるよなって感じで少しはにかんだ
「どうした?俺やアインなんか行ってもどうって事無いだろうし第一迷惑にならないのか?それに社交ダンスは苦手だしw」と少しにやけて聞くと
「あははは」「ハハハハ」と二人同時に笑い出した
「迷惑どころか まれびとって公爵家に準ずる位の人間だぜ むしろ来てくれたら そのパーティーに箔が付く しかもそんな人間と繋がり持っていると内外に示せて周りから一目置かれる様になる 迷惑どころか大歓迎だよ それにこれから沢山のお誘いが来て 何処には行って何処には行かないって選別が大変だぞ 長期休みで帰郷なんてしている暇ないぞw」とルエダが意地悪気ににやけて言うと リアも「色々としがらみも有るし あそこには行ってここは行かないは出来ないとか有って大変らしいわよ 家の格とか何処は友好的とか 国にとって重要とか 親の繋がりとかね」と両手を脇で開きやってられないとジェスチャーした
「うわ~聞いただけで 頭痛く成りそう」と俺が言うとアインが
「そんなの簡単ですわ 行きたい所に行き 行きたくない所は行かなきゃ良いのです」とキっとした顔でキッパリ言う 彼女はこういう時すごくカッコ良い 澱みがない 逆に言えばまだ子供でしがらみが無いともいえるがw
続けて 「大人のしがらみなんてこっちは 知った事では無い事です いざとと成ったら ユリエール様にそんな面倒な事ならタルホに二人で帰るといいます!」と力強く口を結び言い放つ
「さすが シンの奥様 その位強く無いと駄目ね」とリアが関心した
俺とルエダは顔を見合わせて「はははは」と力なく笑うしかなかった
「まぁこれも縁だから ルエダとリアのパーティーには行く予定にするよ ただ皆には内緒で頼む そうしないと修練所中の皆から招待されそうで 誰の所には行って誰の所には行かないなんて悩みたく無いから」と真面目に言った
「そりゃそうか 先輩に招待されたら断れないしなw」といたずらっ子の様な顔でルエダが言う
「正式な日程決まったら又教えるよ リアの所とうちは割と近いしタルホ村もここからの通り道に成るし 村に顔出せると思う 日程は近い様に決めるようにするよ リアの家と調整するけど」とルエダはリアと顔を合わせて頷いた
するとリアが「公爵家なんて招待出来る格がウチには無いから二人が来てくれるなら どんな日程にもウチは合わせるわよ 親も喜んでくれると思うし」と先ほどの勇ましさと違い年相応の可愛い笑顔で言う
「それは光栄です」と言って にやけて儀礼をすると
「すっかり貴族様も板について来たなw」とルエダに言われた
さらに「そういや どっかの馬鹿貴族がアインを見て一目惚れしてちょっかい出そうとしたらしいが 大丈夫なのか?」と聞かれた
初耳だった アインに聞くと「ああ どっかの馬鹿な男が 妾にしてやるとか言っていたから 結婚していると言って上げただけよ そうしたら そんなの良いから来いですってwあんまりなので丁寧にお断りしただけよ」と涼し気に言う
「それにユリエーラ様の従者様が窘めてくれたから馬鹿な事しないと思うわ」とも言うので少し安心した
「アイツはフォッジア伯爵家の馬鹿息子だが あちこちでこういった問題を起こしていて 親が火消しに大変らしいが 一向に治らんと言う話だな しかもプライドだけは高くて執念深いらしいから 気を付けるのに越したこと無いと思うぞ それにフォッジア領はタルホに近いからパーティにも誘われるだろうが断り入れられるのか?」とルエダが心配そうに忠告してくれた
そう言えばフォッジャと言えば タルホ村での事の親玉の伯爵じゃないか なにもお咎め無かったのだろうか?後でユリエール様にでも聞こう
そんな話もしつつ その後も楽しく四人で話し 又あちらこちらを食べ歩きと店を見て回り存分に楽しんだ これでアインも機嫌直してくれただろうか?
その夜 ユリエールに会った時にフォッジャ家の事を聞いた
結論から言うと お咎め無しだそうだ ブルーノ家の人間が勝手にやったで押し通したらしい リアンナやケルソが証言しても それは自分達が少しでも罪を軽くするために 嘘の証言だと言い張った 実際証言以外に証拠も無い 手紙のやり取りでも有れば話は別だが 実際にはお互いの従者が 行き来して話合っただけなんで 従者は本当の事など言わないし 恐らくとっくに口封じで殺されているに違いない 結局ブルーノ家の人間の勘違いによる単独犯行で有るとされた
実際 伯爵家とも成ると簡単に処分できないらしい 国内の伯爵家が揃い そこで話し合われ 結論を出すのが習わしだそうだが実に民主的だと驚いた 権力者の暴走を止める為なのだろうか?
しかし中には既に 懐柔され弁護する者も多く 勿論敵対している者も居たが 確定的な証拠が無いという事で お咎めなしに成った
だがブルーノ家の監督を怠ったとの事で領地の一部没収に成った きっとその事を恨んで居るだろうから 今後気を付けてくれと言われたので
「実は アインがそこの馬鹿息子に妾にしてやると言われたらしんですw」と半笑いで言うと
「また あのバカ息子か 本当に凝り無いんだな 今回は少しきつめのお灸すえるか・・・」と何やら考えている
「それに夏の長期休暇にタルホ村に行きポンス達に会いに行こうかと思ってます ついでに修練所で仲良く成った者の家にも行こうかと・・・宜しいでしょうか?」と聞いた
「それは構わないが 遠出に成るから 護衛は沢山連れて行けよ ジレーヌも連れて行きなさい そうすれば安心して送り出せるから」と言ってくれた
「ユリエール様の警護が薄く成りませんか?」と聞くと
「私は 暫くは出掛ける予定はないし ここに居れば侍従や侍女に近衛兵も居る上 ジレーヌの母のユリウスも居るし 大丈夫だ それよりお前たちの方が心配だからな」と言ってくれた ここでもう一つ疑問だった事を聞いた
「ところで 私を保護していただき 手厚い庇護を受けていますが どうやってこの借りを返せばよいでしょう? 此方に来て一通りの説明はしましたがユリエール様のお役に立てているとは思えないのですが」と言うと
「気にするな 今までのまれびとも そんなに直ぐに結果が出た訳じゃ無いんだ 何年か過ごし 元居た所との違い等に気が付き こうした方が良いと提言したり行動してやっと結果が出る 勿論色々な結果なので全てのまれびとが 国の発展に寄与するとは限ってない 普通に此方の世界に溶け込み 過ごした者も沢山いる シンにはそんなに期待していないから 気にするな それより色々な事や経験をして何か思い付けば私に言ってくれれば良い なので色々な所に行くのは賛成だよ 寧ろ此方からあっちに行けこっちに行けと言う事も有ると思うが・・・その時は頼むよ」とちょっと難しい顔で言われた
「判りました 何か思い付いたら 出来る出来ないは別にしてお話します」と言うと
「頼む」と言うと少し笑顔が戻った
「早速ですが 前から気に成ってることを聞いても宜しいですか?」と聞くと
「何でも聞け 遠慮はいらない」と言って貰えた 目の奥が笑っている かなりリラックスしてくれているのだろうか?
やはりユリエールは懐が広いというか 太っ腹だ さすが王女様だなと思った
「失礼な事を聞くかもしれませんが ユリエール様が仮面をしている理由を聞きたいのです 勿論王族で顔を知られない方が良い事も多いと思いますが 他の王族の皆様は仮面をなさっていないので・・・興味本位ですみません」と神妙な顔で聞いた
「ああ そうかシン達は知らなかったな」と言うと徐に仮面と手袋を外した
息を飲んだ 勝手な想像だが そこに美しい顔や容姿が有ると思って居た 実際仮面をしていても綺麗だったし所作も優雅だ 仮面は暗殺防止の為なんだろうなと勝手に思って居た
実際に現れた顔には 深い深い傷が有った 正面から見て左の上頭部から眉の下辺りまで4本の筋状に深い傷が有った さらに左手の小指と薬指が欠損していた
かなりの衝撃だった 思わず言葉が出た
「申し訳ありませんでした 興味本位で聞くことでは有りませんでした」と言葉が勝手に出た
「いいんだ いずれかには話さないといけないと思って居たし此方から話すのもおかしいし丁度良かったんだ」と笑って言ってくれた
「しかし 回復魔法でどうにか出来なかったんですか?」思わず聞いてしまった
「出来たら良かったんだが 回復魔法は 何もかも元に戻すものじゃなく 回復するのを補助するもので 10日で治るものを1日で回復とかって物で有って万能ではない しかし神等級の回復術師なら治せるかもしれないが 残念ながら我が国には神等級の術師は居ないんだよ」と言った
考えたら彼女は王女だ そんな術師が居るなら当の昔に治して居るだろう
「しかしな この顔のお陰で良い事も有る 結婚しろと言われないんだ しかも左の薬指が無いので 婚姻の指輪も出来ない お陰で跡継ぎに成らんで済むし 好きな言語研究が出来る
跡継ぎは妹が引き受けてくれたしな 我が家は何の心配も無い だが妹が生まれるまでは 何とかしようと親は大変だったと思うぞ 私は全く結婚も跡継ぎも興味無かったのになw」と悪戯っぽく微笑んだ
「まぁ王家と繋がりを 持ちたい貴族は居るから全く無いと言う訳では無いのだが はっきりと結婚する気は無いと内外に言って有るから最近は無いけどな」と今度は少しはにかんだような笑顔だった
それから色々な話をした 自分が居た世界の事 様々な文明的な生活で 電気やガソリンなどのエネルギーの話や自動車や電車の話 身近な生活の事 スマホやコンビニの事 勿論今までも同じ様な話はしたが より詳細に何故それが有ると便利なのかもろもろな話をした 勿論此方の事も沢山聞いた
今まで ざっくりとは聞いて居たが かなり詳細な事も聞けた
王国と帝国の関係性は この国を治める王なので国内では王だが帝国からは公爵扱いだということ 国を治めるのは女王だという事 なぜ女性かと言うと早い話女性が産んだ子供は 間違いなく その子供で有るが 男性が貴方の子供よと言われても100%かと言われれば現実には 99・99999%そうだと思っても100じゃ無いからだ
実際 大昔に妃が浮気し 王の子供じゃない子を産んだ事も有ったらしい
男系が王位を継ぐ慣習だと 確実に自分の子供の証明がこの世界では難しいのだ それよりなにより この世界の女性は本当に強いし 賢い 元の世界でも実質お母さんが実権有ったしその方が家庭も上手くいくと おやじも言っていたw
話戻るが 元の世界じゃDNA鑑定って言うのが有って ほぼ100%親子関係証明できると 言ったら
「そんな事したら 困る奴が沢山出そうだな」とにやけた
まぁ実際女性は子供を生すために 旦那じゃないくても良いという所が有るらしい 貞操観念と言うより 子孫を残すのが一番大事という事らしい 実際生まれても 大きく成る前に亡くなる子供も多いらしい そして実際子沢山の家庭が多い
日本と随分違うなぁと思う 当然と言えば当然なのだが
お陰で 文化的な違いから考え方の違いやら しがらみ等も大分判って来た
結果 今までは気にしなかった事で頭を悩ます事に成るのだが
ついでに社交会についても聞いて見た
「実際 王家として僕らに ここには行って欲しいとか ここは出来れば行って欲しくないとかあるんですかねぇ?」
「そりゃ有るだろうな」と言い
「でも 行きたい所に行って 行きたくない所には行かなきゃ良いだろう?」と事も無げに言う
流石お姫様は羨ましい きっと下の侍従さん達は苦労しているんだろうなw
「そうして居れば この人はそういう人だと思ってくれて何にもいわれなくなるw」と言う 強かだなと思う
流石に長く話し込み 眠くなって来たので お休みの挨拶をして又いつでも時間が有れば話そうと約束し別れた
最後まで読んで頂きありがとうございます まだまだ書くことに不慣れですが精進していきます
よろしくお願いいたします