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面白いのはこれからだ  作者: 心一
2/3

図書館戦争

テスト期間。


テスト期間は いつも 図書館に行く。


学校の 図書館ではなく


市立の図書館に行く。



図書館は テストの時期になると とても混む。


僕と同じ 大学生はもちろんだが


高校生 中学生 がとても多い。


図書館に行くと


自分も どこか


中高生に 戻れた気になれる。












その日も とても 混んでいた。


僕は いつもは 


午後から行くのだが


追い込まれていたこともあり 


午前から 図書館に向かった。



席の番号を受け付けし


座席番号に従い 手前から 3つ目の席に座る。


両隣とも 女子大生だったのだが


左隣は とてもかわいい 女子大学生だった。


有名人で言うと 西内まりあ を真面目にした感じだ。


学習室の机は 


15m程ある長いものが 5つ並んでいる仕様の為


隣の人とは 20cm程しかない。


僕は心なしかラッキーと思いながら 勉強を始めた。







午後が過ぎ 1時頃になると 


学習室は 満員に近い状態になっていた。


すると 左隣りの子 の隣。


つまり 僕の 2つ隣の席に


男子大学生 がやってきた。


もちろん 男子大学生なんかに興味はないので


その男子大学生の 顔をみることもなく 


僕は 勉強を続ける。




男子大学生が


勉強道具を バックから 取り出しているとき


いきなり


えっ! っと声をだした。


学習室は もちろん 静かなので


声が響く。


男の子 と 僕の左隣の 西内似の女の子


が 知り合いだったらしい。



えー なんでいんの?


勉強に集中できないじゃん! まだ帰らないの と言う男の子に対し


女の子は 席変えればいいじゃん の一言。


男の子は いや最後の席だったからなぁ。。。ははは。。


という感じだった。


女の子は 男の子にあまり気にも留めず


また 勉強を 始める。



男の子も それ以上は話さず 勉強を始めていた。


3時頃だろうか 男の子が ガサゴソ という音を立て


キットカットが沢山入った お菓子の袋を取り出し 机に置いた。


袋の口を 女の子 に向けると


ふふふ。。たべ、食べていいよ。。。 と言う。


基本的に どこもそうだと思うが


学習室は 飲食禁止である。


でもまぁ お菓子の一つ二つ 音を立てたべようが


僕は別に気にしない。


女の子は ありがと っと ニコッと笑い。


キットカットを 一つ ポケットに入れた。




そして また 一時間がたったころ。


男の子は


け。けい。。蛍光ペン持ってる? 貸してくれよー。。


と言った。


女の子は 持ってるよ はい。


と ピンクの蛍光ペンを手渡す。


男の子は蛍光ペン を 借りる間


俺 蛍光ペン 買ったことないんだよねー笑笑


とか なんか言っていたが


女の子は ニコニコして また 勉強を始める。







学習室が閉まる 30分前。


女の子は 勉強が終わったのか 帰る支度をしだした。


勉強道具 を バックにしまい


席から立ち 上着 を着る。


男の子はその間 ノートを黙々と読んでいた。



支度が終わると 女の子は


男の子に じゃあね と 小声で一言


しかし 男の子は 気づかない。。。


僕には 完全に聞こえる 音量だった。


男の子は イヤホン をしているわけではない。



女の子は どうしようか迷いながらも


男の子の肩をたたき 中腰になり


またね 帰るね。 と言った。


男の子は 今気づいたかの様に


えっ あ お おう。


っと 目も合わせず とてつもなく 冷たいそぶりをみせる。


女の子は また ニコっとし 


学習室をあとにし 帰って行った。










 













なぜだろうか。


とてつもなく やるせない 気持ちになった。


そうか。 痛いくらい 彼の気持ちが 分かるからだ。


僕も 理由もなく かわいい子に対し


そっけない 態度 をとってしまう時期があった。


仲良く したいのに 冷たい態度 をとってしまう。


もし イケメンリア充と呼ばれる存在なら


またな! 気をつけて帰れよ!! と爽やかに言うのだろうか。





僕が 知り合いだったら


好きにならずにいられないかもしれない。


少なくとも 意識はしてしまうだろう。



そんなことを 考えながら


夜道を歩き 駐車場に向かった。


車のドアを閉め 少し笑が溢れた。


たしかに かわいかったな あの子は。






また ひとり帰路につく。



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