え・・・おっさんっょぃ・・・ブルブル
改稿してアルトのステいじりました
今俺たちは馬車の荷台に大量の荷物とともに乗っている
アルト達の行き先はアムテル王国とかいう国で、魔法の発達した国らしい
あの王城に襲撃してきた黒い魔物はなんだったんだろう
あの大きさで流石に普通の魔物ってことははないだろう
何かを探すように動いていたように見えたが・・
まぁ、これで一応なんとか無事にアストレス王国を出る事が出来たといえるだろう
一時はどうなることかと思ったが・・・
「おい!聞いてるのか?」
「悪い、考え事をしていた」
「そんで、マサトたちはどんな関係なんだ?見た感じ家族じゃなさそうだけどよ」
クレールが答える
「そ、そんな特別な関係というわけではないんです。だから・・どうしてあんな状況で助けてくれたのかわからなくて」
「それはクレールが動転していた僕を魔法で助けてくれたからです」
「へぇ、魔法か・・あり得るとしたら、精霊か回復か特殊か?いや、獣人は精霊魔法は使えないか・・回復か特殊、どちらにしてもなかなかレアだと思うぞ」
回復はわかるが・・特殊?城で王女が話していた気もするがあんま覚えてないな
「アルト、俺、その、特殊魔法についてあまり詳しく知らないんだ。教えてくれないか?」
「おう、特殊魔法っつーのは基本6属性にも特異5属性にも分類されねえ魔法のことだな、要約すると一子相伝の魔法のことを指すのが普通だな、まぁ、一応自作の魔法も特殊に入るけどな」
自作の魔法?新しい魔法を作れるのか!?てっきりレベルが上がることに取得できる魔法は決まっているものと思っていたんだが
「魔法は作れるのか?」
「ああ一応な、だけど誰でもっつーわけにはいかねえ、最低でも基本6属性のうち一つは最上位に昇華してねえといけねえ、それに作れると行っても最上位に昇華してる属性しか作れねえし、細かく作りこむのは恐ろしく難しいくせに、発動するときは普通の魔法の何倍も魔力を消費するから、アムテル王国でも一人二人しか自作の魔法を研究してる奴はいねえって話だ」
なるほど
「どんな魔法でも作れるなんていううまい話はないってことだな」
「そういうことだ、じゃあ次は俺から質問して良いか?」
「ああ、良いぞ」
「そのクレールの腕についている腕輪、隷属の腕輪だな?」
「ああ、そうらしいな、だが一応言っておくが、クレールは俺の奴隷じゃない、クレールのことについて話すかはクレール次第だ」
すると、少し間が開いた後、クレールが俯きがちに話し出した
「私は自分で奴隷の中では幸せな方だと思っています。私が生まれた家は、森の中の村にありました。村には私と同じ銀狐の獣人が50人くらい暮らしていて、みんな仲良く争いごともなく暮らしていました。だけどある時、村に鎧を着た兵士が30人くらい来て、村長と話がしたいって、言ってきて。村に、入れたら・・・」
クレールはそこで話すのをやめて泣き出してしまった。俺もアルもなんと声をかければ良いのかわからなかった。
ひとしきり泣いた後、クレールはまたぽつぽつと話し出した
「村の大人は全員・・殺されて、私達子供は全員捕まって奴隷商に売られて、色んな人に買われていったの、それで私ももう生きていたくないって思うようになって、でもいざとなると怖くて・・そんな時に一人の女の人が私を買ったんです。最初はすごく怖かったけど、その人、エリルさんはとても優しくて、私がアストレス王国で働いていたのは、エリルさんに、働いてお金を貯めて自分を買わないかって勧められたからなんです。実際に城の人達はみんな奴隷の私にも優しくて・・・」
そうだったのか、てっきりアストレス王国の城の奴隷だと思ってたんだが
「でも私・・・戦う力が無いから・・城の中にみんなを助けに行くこともできなかった!みんな私に良くしてくれたのに・・・」
宥めるようにアルが声をかける
「大丈夫だクレール、きっとそいつらもちゃんと逃げてる。信じてあげな」
「はい・・」
こういう時に声をかけるのは苦手なんだよな…
5分くらい経っただろうか、クレールも落ち着いたようだ
お、そうだ、アルトにあれを聞いておくか
「アルト、鑑定スキルって知ってるか?」
「ああ、知ってるぞ、あのステータス補正だけが取り柄のゴミスキルだろ?」
言い方ひどくないすかね・・
「ちょっとアルトに試して見ても良いか?」
「ああ、良いぞ」
よし、どんなもんか見せてもらおうか
『鑑定』
名前:アルト・トリム
年齢:28
種族:人族
称号:気のいいおっさん Bランク冒険者 一騎当千 ドラゴンスレイヤー
職業:大剣使い
レベル:63
HP:46000(スキルによる+23000)
MP:560
筋力:23000(装備による+6000)
敏捷:8900(装備による+1500)
知能:1600(装備による+500)
防御:18700(スキルによる+6600)
器用:300
運:60
適正属性:旋風 契約
スキル:剣術:レベル7(剣を扱える)
大剣術:レベル5(大剣を扱える)
庇護の誓い(ステータスに補正:極大)
無尽(長時間連続戦闘時ステータスに補正)
装備:スピードラーテルのズボン(ステータスに補正+500)
スピードラーテルのシャツ(ステータスに補正+500)
スピードラーテルの靴下(ステータスに補正+250)
スピードラーテルの靴(ステータスに補正+250)
ベヒモス革のコート(ステータスに補正+1000)
重龍牙剣(ステータスに補正+5000)
知謀の指輪(ステータスに補正+500)
おお、思ってたより強いな…戦闘スタイルは重戦士って感じか、結構スピードも意識してるみたいだが
それにしても28でおっさん呼ばわりとは・・いや俺も思ったけど
「鑑定を察知するスキルはあるのか?」
「いや、聞いたことはねぇな。でもマサト、鑑定なんて好き好んで使うもんじゃねぇと思うぞ。看破のほうが断然使いやすいと思うんだが」
「いや、ちょっと秘策があってね」
本当はそんなもの無いけどね、いや、それにしてもいい情報が貰えた。鑑定を察知するスキルは少なくとも誰でも持っているスキルじゃあ無いわけだ。
鑑定無双ができるかもな
と、その時
「魔物がでたぞー!」
ちょうど良い、アルトの実力を見せてもらおう
「オオオォォォ!!!」
アルトの仲間ーナルガの声に呼応するかのように三体の二足歩行の豚のような魔物が雄叫びをあげる
「魔物か!」
とりあえず『鑑定』!
名前:-
年齢:23
種族:魔物/オーク
称号:悪食
職業:-
レベル:25
HP:653
MP:27
筋力:350
敏捷:59
知能:12
防御:300
器用:2
運:0
スキル:豪腕
咆哮
威圧
適正属性:無し
「ちょっと待ってろ」
アルトはそういうと、馬車から飛び降り、その重厚な大剣を抜いた。
次の瞬間
風が吹き荒れ、砂塵が飛び交った。
「よし、終わったぞ」
砂塵が晴れ、そこに立っていたのはアルト一人
体と切り離され、地面に転がった3つのオークの首からは血が噴き出し、どう見ても絶命している。
は、速い!
いや、確かにブラッドリースネークと比べてオークのステータスは圧倒的に低いけど、それにしてもなんて速さだ・・
アルトの強さに俺が驚いていると、
「マサト!次はお前がやってみろ」
アルトが血の臭いにつられて新たにこちらに向かって走ってきた3体のオークを指差しながら言った。
え、無茶振りだろ