用語・人物紹介2
※本用語・人物紹介は内容の補足のためであり、飛ばして頂いても全く問題はありません。
お急ぎの方は多濡奇:過去・保育所からどうぞ。
多濡奇:
セイレーンの末裔。物心がつく前から歌っていた。
親友の淫崩に詠春拳を習う。
妹分の須崩と共に3人組を結成、淫崩と共に保育所最強クラスとして降臨。
奈崩の事を気にかけていた。
基本ぼーっとしている。ひよこが好き。
淫崩:
多濡奇の親友。ひだる神の子孫。妹分の須崩をとても大切に思っている。
ひだる神として使役する細菌を擬人化してノートに書きとめている。
ウィーン少年合唱団が好き。見事なドラム缶体型だが、若くして詠春拳の達人となった。
コレラ、ペストなどの悪名高い細菌を使役、多濡奇と共に保育所最強クラスとして降臨。
同じひだる神である奈崩の事は無視している。
努力を怠らず、妹分の面倒見も良い。未来を夢見るおかっぱ頭の女の子。享年14歳。
須崩:
多濡奇と淫崩の妹分。多濡奇たちとは2歳離れている。ひだる神の子孫。
天真爛漫だが少し臆病な性格。
奈崩:
ひだる神の男の子。総白髪の三白眼。やせぎす。
扱える細菌が弱いため、保育所でも最弱の部類。
常に保育所の子供たちによって殺されかけている。
無口で何を考えているのか多濡奇を含めた周囲は理解ができない。
沙叉:
保育士。担当は薬剤管理。30代後半。
アルカイックな顔立ちの寡黙な女性。
サラサラストレートの長い黒髪以外は、大仏と瓜二つ。
身長は2mを越す巨体で常に和服を着用しているが、意外と和菓子よりも洋菓子が好き。
淫崩に慕われている。
保育所:
日本のどこかの山奥の集落にある巨大施設。0歳~18歳の村人(怪人)が育つ。
村の子供たちはこの施設で、殺し合いの日々を送る。
昼間に行われる授業は多岐に渡り、美味しい紅茶の入れ方から、ハッキング、世界の神話や病理解剖学まで、何でもござれである。
講義は保育所を卒業した村人たちが担当する。
保育所所長:
村の助役の境間が兼任。
保育士:
保育所の子供たちの世話をする。調理、清掃、講義の手配、保健業務、殺し合いに敗れた子供たちの埋葬、と業務は多岐に亘る。子供たちとは距離を置いている。
保育所のある集落:
四方を山に囲まれている秘密の隠れ里。東から西に流れる川を境にして、南に図書館、公民館、村役場、神社、公園があり、北に蕎麦畑が広がる。蕎麦畑の東端に保育所がある。
保育所以外は無人だが、整備は何故かしっかりとされている。年に一度、正月に祭りがあり、全国各地から村人が集まる。
地図上では国有林であり、衛星写真もハッキングをして山林に差し替えてある。
保育所の子供たちも含め、死んだ村人は集落の共同墓地に埋葬される。
一般人が迷いこむと解剖学の教材にされるので、非常に危険な場所である。
ひだる神:
厄病神。体内で培養した細菌を使役して戦う。ヨーグルトの摂取で大抵の怪我は回復するが、1日最低1回の摂取を怠ると死亡する。
斑転:
ひだる神の別名。
駆他:
セイレーンの末裔。駆他の血統が村人に発現するのは200年に1度。
詠春拳:
中国拳法の一種。女性が編み出した。相手の懐に迷い無く飛び込み、ガトリング砲のような乱打を放つ。女性用の護身術と目されがちだが、かなり実戦的かつ勇猛な拳法である。
ウィーン少年合唱団:
声変わり前の少年達を集めた合唱団。
日本にも公演に来ている。
回復薬:
生理食塩水とヨーグルトを混ぜたもの。ひだる神はこれを服用すれば死の淵からも甦る。
蕎麦畑:
蕎麦の花は白く美しい。蕎麦にはルチンという血管を丈夫にする成分が含まれている。
人肉以外も受け付ける子供たちは蕎麦を食べて育つため、丈夫に育つ……のかもしれない。
ヒト免疫不全ウィルス:
通称HIV。多濡奇たちが保育所にいた頃は、そこまで有名なウィルスではなかった。
感染するとAIDS(免疫不全症候群)を発症する。潜伏期間が7年と長い。
呪悔の歌:
力強く、呪詛に満ちた旋律。伝承には『その歌は痛む。招いた呪いを悔いるほどに』とある。
苦痛のレベルは想像を絶する。聴いたものは、毒餌を食べた油虫のように身をよじって絶命する。