2 白紙
なんかグダグダです… 。。> <。。
俺と亜由美は疲れを忘れて拾った楽譜を眺めていた。
「「MONSTER?」」
開いてみるとごく普通の楽譜のようだった。
「なんだよー普通じゃないか。なぁ亜由美」
俺はがっかりして亜由美のほうを見た。しかし亜由美は今までに見たことがないくらいに大きく目を見開いている。
「…れが…これがふつう?」
「え?何言って…」
何度も目をこすってみたが普通の楽譜だ…と思う。
飛んだまま止まるからだろ?…いや、あれは亀裂のせいか…
つまらないことを考えていると亜由美が頭おかしいんじゃない?といった目で見てくる。
「これページが真っ白じゃない!あたしには何も見えてないよ…?」
え?
俺は何を言われたのか本気でわからなかった。
頭が追い付かなくてただボーっとしていると亜由美が帰ろう、と言ってきた。
見上げると、亀裂が一時入った夕日はもうなく不気味な赤黒い色の雲で空はおおわれていた。
楽譜のことは気にせずに今日の夕飯のおかずを気にしなければ…美味しいといいなぁ…
気づけば亜由美も俺もおなかが空いていたのだった。
「ああ。」
軽く返事をし俺は何とか頭とおなかを落ち着かせ、帰ることにした。
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家に帰ってから楽譜のことは忘れようと思った。しかし楽譜のことが気になって仕方がない。
「MONSTER…」
ネットで調べても出てこないし聞いたこともない。母に見せても…というか勝手に見られたのだが白紙に見えたようだ。
確かに普通じゃないかもな…だとしたらこれはいったい…
「ただいま~」
俺の思考を遮るかのように姉が帰ってきた。姉、青木 沙希は俺の一歳上だ。ショートカットの髪は淡い茶色であまり変わった色ではない。全体を見てもそんなに目立って見えないが姉はクラスの人気者で成績もずっとトップだ。
俺はなんでこんなに目立たないんだ…まぁ変に目立ちたくないんだけど…
俺は自分の存在に寂しくなりながら姉の前に立っていた。が姉の目線に気が付き視線を目で追うとそれが楽譜だったことが分かった。
姉にも白紙に見えるのかと疑問に思い姉のほうを向くと、姉が驚きというより絶望を味わっているかのような顔をしていた。
するといきなり走り出して俺はこけそうになった。
だがその時の俺は何とも思わず、そんな行動をしているから目立つんじゃ…などということを考えていた。
後悔は先に立たないというのは本当だ…俺は姉のその行動に気づくことなく今日は幕を下ろしたのだった。
ありがとうございます。
次はどうしよう…考える時間を設けるのでね……