僅かながらの休憩時間
異常な時間までの僅かな休憩時間。
ここまでは普通の話。
次あたりから、異常な時間の幕開けです。
あ〜ぁ。かったりぃ。
これは俺、こと佐国 慈亜が毎朝思う科白。
夜型の俺には少々キツイまだ陽の昇らない明朝が普段の起床時間だ。
郊外に住む俺は学校のある街中まで行くのにかなりの時間がかかり、それ故毎朝起きる時間は早い。
「何処に住んでるの?」
と聞かれ、答えた後に
「遠っっ!!」
と言われるのはもう慣れた。
だが朝はどうしても慣れないものだ。
俺は低血圧&低血糖で大して働かない重い頭を抱え、1階に降りた。
「おはよ。」
台所に立つ母さんに声を掛ける。
「おはよう慈亜。さっさと支度しなさい。」
「りょーかい。」
一階のリビングではファンヒーターがフル稼働していて、ソファには二階で一度は起きて一階にいるハズの弟が爆睡していた。
父さんは単身赴任で県外にいるが、ほぼ毎週帰って来る。
俺は言葉少なげに洗面台へ行って顔を洗い、爆発した髪を整える。
その後コンタクトを神業的なスピードではめ込むと、そろそろ俺の目も覚めてきた、
ここまでしないと目が覚めないとは。
我ながら自分の寝汚さには脱帽ものだ。
その後制服を着てから、朝飯を喰う。
大抵は弁当の残りだから、その日の手抜き具合が朝から露呈する。
毎朝出てくる少し甘めの卵焼きをモフモフ食べながら、
やっぱりこの言葉を頭に浮かべる。
(あ〜ぁ。かったりぃ。)
飯を食い終わってから手早く歯を磨き、また母さんに声を掛ける。
「そろそろ出ようよ。電車乗り遅れる。」
最寄りの駅までは徒歩30分、自転車で15分ほど。
毎朝ギリギリにしか起きれないので母さんに送ってもらっている。
いや、本当。すいません。
眠いんですよ。
駅に着いて車を降り、2〜3分待つと、電車が来た。
早々に乗り込み二人席を確保する。
そして隣にリュックを置くと、
俺は鞄を枕にしてもう一度夢の世界へと旅立った。
これが俺の日常の中の変わらない時間。
__これから訪れるであろう疲れる一日の、僅かな休息時間




