ちきラジっ!~RC同好会でやり直す私の女子高生活【人生挫折した少女が笑顔を取り戻す話】
夕闇のあと迎えるいつも通りの朝【17話アフターifのさらにアフター番外編(笑)ちきラジっ!RC同好会でやり直す私の女子高生活】
この短編は、
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夕闇と月光のあいだに (17話アフターif【原作者スピンオフ】ちきラジっ!RC同好会でやり直す私の女子高生活) R15短編の続きとなっておりますので、そちらから先に見ていただくのが趣が深くなり是非推奨です。
こちらの短編はR15ではない全年齢大丈夫です~
翌日日曜日の、スッキリと気持ちよく晴れ渡る朝。
期末試験前にしっかり遊んでおこう!という至極当然な理由に基づき、皆で約束した時間の少し前に、いつもの部室にやってきた。
私が、一番乗りだ。まあ後輩として集合時間より誰よりも早めに来るのは当たり前とも思っているけども。
べ、べつにセンパイに会えるのが嬉しくて楽しみで朝早く目が覚めてしまっただなんていう遠足前の子どもみたいな理由ではない。…ないはずだ。
ひとり部室の窓から外のサーキットスペースを眺めると、昨日の楽しかった夕方の出来事が脳裏に浮かぶ ―――
そしてつい、夕焼けにトンデモナク煌めいていた先輩の笑顔まで思いうかべてしまう…
一体、昨日おうちに帰ってからも何回これを反芻したんだ!と半ば自分にあきれながら首をぶんぶん振ってニヤケた顔を引き締めようとする。…まだ引き締め足りない。ぱちんと自分の両頬を張る。
そうこうしているうちに、足音がしてドアがガラッと開けられた ―――
「あら関谷さん、おはよう。いつも早いのね」
「宮崎先輩、おはようございます!」
いつもどおり、時間の5分前に宮崎先輩が到着した。そういうところも真面目だな!と思わされる。
長い栗色の髪をたなびかせながらいつもの席につかつかと歩み寄り ――― 私にはこころなしか、いつもよりも少しその歩き方が軽く跳ねているかのように視えた。
「さて、と。充電はじめとこうかな…」
本当にいつも通り、着々と準備を始め出した先輩だけど、驚くことに『軽く鼻歌を歌っている!!!』珍しい!そんな宮崎先輩は初めて見たような気がする。
やはり昨日、ちゃんと真剣勝負が出来たことが本当に嬉しかったんだな!と私は心の中でほくそ笑んだ。あんなにずっと、そのために練習してたんだもんな…
ずっと練習していた宮崎先輩の真面目な横顔や、そして一緒にサーキット練した時の姿が脳裏に浮かぶ。
「先輩・・・、昨日は良かったですね!やっぱりすごく今日は嬉しそうですもんね!!!」
私としては、一緒に切磋琢磨?した後輩としてとても当たり前の発言をした、つもりだったんだけども。
「えっっっっっっ!!??」
ビックリしたかのように、こっちを振り向く先輩 ――― なぜか両手で、顎と耳のあたりを隠すかのように顔を押さえながら。
ん?私またなんかやっちゃいました?
「えっ…いえ、あの、ちゃんと須川先輩と真剣勝負出来て、しかもあんなに完璧に抑え込んでの勝利で。特訓の成果が出てよかったな?って…」
「お、え、抑え込んで…?え、あ、うん!すごく、う、うれしかったヨ?そうそう!一緒に練習してくれた関谷さんのおかげだよね本当に。ホントありがとうね!」
両手をさっと顔から降ろしながら、ようやくいつもの先輩に戻ったように見えた。なんだか若干、ほんのり少しその顔が赤いようにも見えるけど…?はて?
そこに、てってってっとまた足音が。
元気よくガラっっと開いた扉から ―――
「ヒロちゃーーーーん!おはよーーーーーー!」
「あ、須川先輩、おは」
言い終わる間もなく、いつもどおりの満面の笑みのまま、
ぐしゃぐしゃぐしゃぐしゃーーー
私の頭を両手で元気よくかき回しはじめる須川先輩。
「ちょ…待…」
私なりに一応整えている髪の毛がぐちゃぐちゃになってしまう!決して嫌ではないけどもその動き回る手を止めようとあたふた。
「…宮崎さんも、おはよう ♪」
そんな私の恥ずかしい想いもどこへやらで頭をナデナデし続けている先輩が、まさに頭越しに挨拶。
「……………………」
「……おはよう…」
なにかよくわからないスゴーく返事に間があったような気がするけども、別に宮崎先輩がもう怒るような理由は何もないはずだ。ちゃんと約束も果たされたんだし勝負にも勝ったんだし。
「もう止めてくださいよ~~~」
私は、楽しそうにナデまわし続けていた須川先輩の魔の手からするっと抜け出して立ち上がった。まったく、こういう扱いは嬉しくなくはないけど本当に恥ずかしい・・・
乱された髪の毛を軽く抑えなおしながらふと宮崎先輩のほうを見ると ―――
ん?こっちをじっと見ている?
なにか…よくわからないけど、真顔で、いつもとは少し違うような真面目な眼差しで、私を見ている…?
と思ったのも、わずかコンマ数秒。
いつもの笑顔に戻り
「もう…関谷さん困ってるじゃない。ほら、ブラシ使う?」
ポーチからブラシを取り出して私の髪を直そうとしてくれた…
「いえいいですいいです!自分でやります」
あわててパンパン!と自分の頭をなでつけなおす。私の髪の毛なんてそれぐらいで良いのです!
と自嘲気味に思いながら、さっきのは一体…
と考え直そうとした瞬間、
がらがらがら…
今度はゆっくりとドアが開いた。
「あ、仁科先輩、おはようございま ―――」
そう頭を下げようとふりかえると、
「…関谷さんおはよー」
第一印象、元気がない?
いや違うな、いつもの似合っている黒縁眼鏡だけれども、その下の目がしょぼしょぼしている、いわゆる目にクマが、というやつだ。
「…先輩どうしたんですか?夜更かしでもしたんですか?」
少し動揺しつつも、平静を装って質問。
「ん~~~ちょっと、ね。昨晩 y〇utubeで、魔改造のネ申が配信するウナギの工作室の動画見てたら止まらなくなっちゃったんだよね~~~ふあーねむいねむい」
なんだかよくわからないことを仁科先輩が言い出したが、ということは大丈夫なんだろう。実にいつも通りだ。
「ふーさんはまたそんな動画ばっかり…夜更かしなんてだめだよ~眼を悪くしちゃうし、夜更かしは美容の敵だゾ!?」
「スーちんに美容を説かれるとは…わたしも堕ちたものだな…これが…わかさか…」
またなにかよくわからない漫才をふたりで始め出した…
その一方で、宮﨑先輩は、もう自分のマシンの準備を始めていた。
うん!本当に、いつも通りの部室の光景が戻っていた。
梅雨明けもしたのか、窓からは清々しい朝の光が降り注いでいる。
これが私の大好きで大切なRC同好会の日常 ――――――
――――――
(あくまでも、本編とは異なるIF世界ものを描いた短編です)
繰り返しますが、本編とはおそらくちょびっと違う世界線の話のはずです(たぶん)
本編の爽やか熱血青春群像劇はこちらになりますのでもしよろしければ御賞味くださいませ~
https://ncode.syosetu.com/n1444mm/




