表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

4/15

4.あなたも誰ですか?まずは状況確認です!

初投稿作品です!


この作品に出会ってくださりありがとうございます!!



目の前で、見知らぬ女性に土下座をされている私。あ、なんか泣いてない。この人・・・


もう、何が何だか分かりません。


とりあえず、いい加減状況確認させてもらってもよろしいでしょうか?



::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::



 

 人生で初めて自分に向けられた土下座は、気分の良いものではなく、むしろ、こちらがいたたまれなかった。何も悪いことしてないのに罪悪感が半端ない。

「すーはーすーはー」

 ゆっくりと2回深呼吸。そして、意を決して声をかける。

 「あのー」

 ビクッ。声をかけたらあからさまに肩が動いた。でも、顔は上げない。顔が見えない。静かな空間に鼻を啜る音だけ聞こえる。

 無意識に頭をかく。このままでは何も進展しないではないか。私は努めて優しい声を心掛け、しゃがみ込んで彼女に手を伸ばした。

「わかりました。取り合えず顔を上げてください。その態勢では話をすることもできません」

 しばらく根気よく待つ。すると怖ず怖ずと身体を起こしてくれた。やっとお話ができると思ったんだけど・・・この女性、控えめに言って【女神】でした。


 プラチナブロンドの長い絹のような髪

 真珠のような輝きのある肌

 涙に潤んだ青い瞳

 小さくて可愛い唇

 顔と手だけが見える白いドレスを身に纏う姿


 絵にも描けない美しい女性に初めて会いました。美人を【女神様】に例えることがあるけど、彼女ほどその言葉が当てはまる人は居ないだろう。

 俗世間とは隔絶された美は神々しさを感じる。拝んだら御利益がありそうだ。

 そんな美しさに圧倒されながら、改めて彼女に手を差し出した。私の意図を察してくれて、遠慮がちに私の手を掴んだ。そして、ゆっくり立ち上がってくれたけど、気まずいのか中々目を合わせてくれない。

 そのまま、白いじいさんが出した椅子に座ってもらい、私ももう一つの椅子に腰掛けた。そして、空気になっていたあの人物に視線を向けた。

「ねえ、おじいちゃん。新しい椅子出して。そんで、座ってください」

「うむ。分かった」

 神様(疑い)がパッとすぐに椅子を出現させてた。更に、同じタイミングで美女のまえにティーセットとケーキが置かれた。なんかいそいそと席につく。私に話しかけていた時の飄々とした姿は鳴りを潜め、借りてきた猫よろしく縮こまっています。

「では話し合いを始めます。まずは自己紹介から。私は高瀬真。日本出身のしがない社会人です」

「儂はこの世界の神じゃ。創造神である」

「わ、私は大地と豊作の神マーラです」


 このあと、2人からことの詳細を教えてもらった。やはりというかここは日本でも、ましてや地球でもなく別次元の世界である。なるほど。やはりどうやら信じたくはないが、異世界転移をしてしまったということだ。 

 この世界には所謂魔法がある。私みたいな人間ヒューマンの他に獣人やドワーフ、エルフなどの種族、妖精、魔獣に神獣などファンタジーな生き物も存在するし、神様も実在する。

 かつては世界を滅ぼそうとする魔王がいて勇者一行が倒したという伝説もあるらしい。

 ラノベではその勇者を異世界召喚するなんて作品はよくあるけれど、私の場合はそれとは事情が異なるらしい。

 何でも、私の生まれた世界とこの世界はそれぞれ独立していて基本何かが交わることがないそうだ。ただし、ごくごく稀に2つの世界が繋がる時がありる。2つの世界が近づく周期があり、そのタイミングで大きな力が発生し大きな災いが起こるそうだ。それは、地震や台風、津波や日照りに干ばつなどの自然災害として現れるそうで。。。

 その大きな力の影響で、無機物や有機物がこちらの世界に飛ばされる事象が発生するとのこと。日本でも昔から神隠しという言葉が存在するが、中には私のようにある日突然飛ばされた人もいたかもしれない。たちが悪いことに、この現象には規則的な発生周期が無く、突発的に発生するので事前に防ぐことが不可能という。それを感知出来るのも創造神をはじめ少数の神様のみ。

「儂は突然見ず知らずの世界に放り出された者たちが哀れで仕方なくてな。事前に防ぐことはできなくてもらこの世界に飛ばされたもの達の手助けをしておるのじゃ」

「神が人の営みに干渉することは基本ありません。何が起ころうと因果応報なのですから。ただ、この世界の理の外より転移させられたものはその限りではないとの考えでおります。最低限の手助けをしてこの世界で生きる術を身につけ、願わくばこの地で幸せな人生を歩んで欲しいと」

 それでも、現実を受け入れられず精神を病むもの、自傷行動をするもの、命を投げ出すもののいたとのこと。まあ、それはそうだと思う。こんなの受け入れられないし、おかしくならない方がおかしい。本の中の物語は読んでいて楽しいが、実際に、異世界転移だヤッホー!みたいなテンションにはならないよ。最悪、死んだら元の世界に戻れるんじゃないかって実行するひとが、過去にいたみたいだし。

 その反省から、迷い人の記憶を読み取り安心出来るスペースを確保。私の場合は住んでいたアパートの部屋。ゲームでいうところの宿屋みたいな機能が備わっていて、精神異常状態を回復させてくれる。私がシャワーで使ったり、飲んだりした水道水も心を元気にする効果があるそうで、だから私は発狂しなかったのか・・・でも私は感情が振り切れてめっちゃ叫んでしまったよな。あれはこの白いじじい。もとい、創造神様のせいだと。

出会いと今までのことを思い返しつつ、じとーーーと視線を向けるたとしても私は悪くない。

 私のそんな視線を向けられしょんぼりしている創造神をフォローするように大地と豊作の神マーラ様が口を開く。

「真さん」

「あ、マーラ様、私のことは呼び捨てでいいです。マーラ様みたいな神様にさんづけされるなんて恐れ多いです」 

「じゃ、じゃあ真ちゃんでもいいかしら?」

 可愛い。絶世の美女に照れながらお願いされた。ちゃん付けされる年齢ではないのだけど、断る理由はない。

「どうぞ」

「ありがとう!真ちゃん!」

ズキューン!!!やばい。照れる。トキメキが半端ない・・・絵にも描けない美しき神様に笑顔で名前呼ばれた!有り難や有り難や。今度は嬉しさで叫んでしまいそうになったけど、必死に声を我慢した。この笑顔をずっと見ていたい。。。


「それでね。真ちゃん」

「はい」 

「私が言うのもおかしな話なんだけど、創造神様は人間の心の機微に疎い方なの」

「・・・そのようですね」

「配慮が足りないというか、空気が読めないというか。あなたが記憶や心を読まれたらどう感じんかなんて考えてないのよね」

「いや、怖いでしょ。普通」

「そうよね。分かるわ。でも、この方は残念ながら物事のとらえ方が大雑把なのよ。細かいことに気を使うことが苦手で、そこをほかの神達がフォローしてるんだけどね。さ、創造神様」

 出会ってからまだそんなに時間が経ってないけど、堂々としていた神様が申し訳なさそうに小さくなっていることに驚く。神様に会ったのは今日が初めてのだけれども、随分と人間臭いところがあるんだな。

「コホン。真よ。すまなかったのじゃ・・・」

「・・・」

「そなたの無事な姿を見て安心してしまい、配慮を怠った。怖がらせて申し訳なかった」

「・・・いえ。もういいです。状況は何となくわかりました。こちらこそ、助けていただいてありがとうございました。創造神様やマーラ様が手を差し伸べてくださらなければ私はどうなっていたのか分かりませんので」 

 そう、私この世界の住人ではない。勝手に異世界転移してきた迷い人だ。故に世界の神様が助ける必然性はないのではないのだろうか?普段、人間世界に干渉しないと言っていたし、神様の格別の慈愛によって私は生かされている。仮に身体ひとつで異世界に放り出されたらと思うと身体が震える。

「知らなかったとはいえ、命の恩人である神様に対する態度ではございませんでした。申し訳ございません」

「よいよい。儂が悪いのじゃ」

「いえ、私は創造神様たちのお情けに縋るしかない何ものできない迷い人です。どうか見捨てないでください」

「大丈夫ですよ。真ちゃん。私達がいますから」

「・・・ありがとうございます。よろしくお願いします」

「少しずつでいいんです。時間はたっぷりありますから。この世界を知っていって、できたらこの世界を好きになってくれたらうれしいです」

 マーラ様の手が私の手をギュッと握ってくれた。手のひらから伝わる体温。あー。神様もあったかいんだな。

「ささっ。紅茶とケーキを頂こう。こういう時は甘いものと言うじゃろう。これからのことは食べてから話そう」

 創造神様が改めて勧めてくれたので、そっとカッブに口をつける。ゴクリ。

 あー。懐かしい。創造神様は本当に私の記憶からそのまま、味まで再現できてしまうんだな。

 昨日までいつもの普通な社会人生活をしていたのに、今日から異世界なんて・・・誰が予想できようか。かつて食べたアフタヌーンティーセットのチョコレートケーキ。感激しながら食べたっけーーーうん。めちゃくちゃ美味しい。

 

 創造神様に頼んだらまた出してくれるかな?

 遠く離れた故郷を想いながら、私は静かに涙を流しケーキを食べ続けた。

 ふたりの神様は何も言わずそばにいてくれた。




ここまでお読みいただき、誠にありがとうございます!!




「面白かった!」「続きが気になる!」と思ってくれた方は、




『ブックマーク』やポイントの☆☆☆☆☆を★★★★★に変えて応援していただければ、非常に嬉しく思います!








皆様のブックマークと評価はモチベーションと今後の更新の励みになります(≧▽≦)




何卒、よろしくお願いいたします!

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ