14.かわいい かわいい かわいい
初投稿作品です!
この作品に出会ってくださりありがとうございます!!
存在してくれるだけでありがとう
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つん つん つん
「うーん・・・」
頬に何か冷たいものが当たった気がして、意識がぼんやり覚醒してきた。
『こら!やめなさいあなた達』
うん?クリムゾンジャガーのお母さんの声が・・・何か注意してる・・・?何だろう?気になって起き上がろうとすると・・・何か重い。
『にゃーにゃー』
『にゅ〜にゅ~』
ぺろ ぺろ ぺろ ぺろ ぺろ ぺろ ぺろ
「えっ、何!?何か冷たい!?」
驚いてガバっと起き上がる。
『にゃ』
『にゅ』
コロコロ。ころころ。布団の上の重さが消えた。
クリムゾンジャガーの子ども達はお腹を上向きにしてポカンとしている。あー、君たちが乗っていたのね。納得。いや、だがしかし、本当にまじで・・・ぐはっ。
「や、やばい。可愛すぎる!」
君たち、私の顔その小さなお鼻でツンツンした?ペロペロ舐めてくれたの?しかも私の上に乗ってたの?そんで、君たちの布団から落ちてびっくりしてるお顔。お手々を舐める仕草。もう、存在してくれるだけでご褒美です。
「む、胸が痛い。キュンキュンして嬉しいけど辛い」
『真?大丈夫?ごめんなさいね。この子達が悪戯して』
「うー。寧ろご褒美です」
『・・・そう?』
顔を両手で隠しながら萌え萌えキュンキュンしている心を落ち着かせてみる。
しかし、彼女達は私の布団に再度戻ってきて、膝の上に前足を乗せてこっちを見てくる。
『みゃーみゃー』
『みゅ〜みゅ~』
子ども特有の高い鳴き声。この子達私のこと一切警戒してないな。ご飯を与えたから懐かれたのかな。
「はー。可愛い。なんて可愛いのかしら。でもね。私だからいいものの、他の人間には簡単に心を許しちゃだめだよ。こんな可愛いと誘拐されちゃうよ」
『【大森林】のさらに奥地に人間なんて来ないわよ。それこそ真くらいよ』
「そう?でも今日会ったばかりの私にもう懐いてくれてるから心配だよ」
『この子達だって本能でわかるのよ。真が自分達を助けてくれた。味方だって。外の人間なら一目散に逃げたり、隠れたり、私の下に来るわよ』
「そうかな。私だからかー。照れるね」
『何を今更。真は私達の命の恩人よ。本当にありがとう』
「うん!助けられてよかったよ!ありがとう」
『なんで真がお礼を言うのよ?』
「だって嬉しいから!本当におチビさん達可愛いね~」
『みゃー』
『みゅ〜』
2匹の頭や喉元、背中を撫でてみる。優しく優しく手を動かす。すると気持ちよさそうに目を細めて、もっともっと手に身体を擦り付けてくる。
なんとなんと愛らしいのかしら。
「この子達が私を可愛さで殺そうとしている」
『なにバカなこと言ってるの』
おチビさんの母親は呆れていたけど。私の心臓の高鳴りは過去最高を記録している。
「ねえねえ。そう言えばみんなの名前教えてくれる?聞くの忘れてたわ。ごめんね」
『うん?私達に名前はないわよ』
「えっ!それは不便じゃない」
『それが当たり前だったしね』
「それは困ったなーどう呼んだらいいのか悩む」
うーん。どうしよか・・・
『それなら、真が名前をつけてくれたらいいじゃない』
「えっ?いいの?」
『ええ。構わないわ。真が考えてくれるなら、喜んで』
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