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       9  シルビアの仕事

 シルビアに初仕事だ。ラムの食堂に食材を卸す事。

何でそんな事と思ったらアイテムボックスがあった。その後次々と仕事が任される。

         9  シルビアの仕事


 ラムの所で、マリエールはシルビアの事を妹と紹介した。マリエールもシルビアもここでは、マリエール商会の職員だ。マリエールはある意味正確だが、シルビアはマリエール商会とは上手く繋がらならない。敢えていえば、主人の商会だからマリエール商会の職員で正確なのだろうが、そんな仕事した事がない。ラムの所に行っても見ているだけだ。

「シルビア出して頂戴。」

マリエールに言われても何の事か判らない。思わず、えぇ、と言ってしまった。

「アイテムボックスから出すのよ。」

マリエールに言われてやっと出せた。アイテムボックスがあるんだ。アイテムボックスにあんな物が入っているんだ。ラムが、

「怖いお姉さんね。」

と言って、マリエールを咎めてくれた。

「しかし、マリエール商会の人はみんなそれがあって、同じように出せるのね。シルビアちゃんが知らないなら自分で入れたわけではないのでしょう。」

ラムは不思議そうにマリエールに尋ねた。

「これは、共有アイテムボックスと言うもので海で採れた魚がここで出せると言う仕組みなの。」

ラムは感心しきりだ。

「凄い、シルビアちゃん。」

シルビアは自分が凄いなんて微塵も思えない。多分これは、マリエールの付与魔法だ。付与魔法は2日程度で無くなるが毎日一緒にいるから無くならないのだ。マリエールは、

「シルビアの仕事、ラムへの食材搬入。」

 その日からいろいろ増えた。商業者ギルドへの宝石や貴金属の販売、宝石店へのジュエリーの販売、宝石店を始め様々な店で複製、アイテムボックス内の宝石や貴金属、ジュエリーや宝物の複製や拡大、高級食材の複製など何か犯罪行為めいた事までしている。

「シルビア、仕事が遅い。テキパキやって貰わないと予定が進まないよ。きみの能力を上げるから効率良く仕事を進めてね。」

能力が上がったのを感じた。アイテムボックスの機能や複製の機能が向上した。そして分身体が出来る気がした。

「分身体は5体まで出せる筈だ。本体が私といれば、分身体は単独行動が出来る。危険になれば本体に転移出来る。少しは効率的に働けるだろう。」

アイテムボックスに醸造の機能まで付いて、海岸に酒造所を作って今までにない酒を作る事になった。今までは、一般酒と言えばエールという2%ほどの薄い酒だったが、5%のビールを出しら売れた。ウイスキー、ブランデー、ラム、ウッカ等新しい酒も出した。ワイン等従来からある酒も、酒精を上げたり飲みやすく、高級感を持たしたり、スパークリングワインを開発した。

 マリエールは上機嫌にシルビアに話し掛けた。これは何か悪巧みをしている顔だ。

「シルビア、きみのお陰で、貴族に出せるお酒が出来たよ。」

発想はマリエール、作ったのはほとんどアンドロイドだが。

「それでちょっと頼みたいんだ。今度の社交会、きみが仕切って欲しいのだよ。きみにもメリットがある。お家再興だ。きみの父親の名誉を回復して男爵に戻す。亡くなっているからきみが男爵さ。国から男爵位と年金が貰える。お父さんの遺骨お墓に納めるんだろう。」

久しぶりにシルビアは泣いた。父親が逮捕され自死したと言われても泣く余裕も無かった。マリエールは部下思いの主何だろうか。でも待て社交会を仕切るなんて出来る筈がない。

 仕事が遅いと言われ、分身体を作る。酒造りもする。社交会を取り仕切れと言われた。それが出来たら父親の名誉が回復されるそうだ。

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