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         8 シルビア

 マリエールはシルビアを迎えに行く。境遇が気になったのと同じ年頃の少女に少し興味があった。側近など気に入らなければ、簡単に辞めさせられる。

            8  シルビア


 マリエールは側近を連れて王宮魔術師の宿舎に入った。そこはごった返していた。それはそうだろう。王宮魔術師が国宝を窃盗して自死したかと思えば真犯人は王宮魔術師長だった。国宝も王宮魔術師長の金庫から見つかり、後見人の第2王妃、第2王子、伯爵が捕らえられた。そんな中マリエールは一室を目指した。マリエールは声を掛けた。

「シルビアいる。」

10歳過ぎと思われる、痩せぎすの少女が怯えて震えている。

「シルビア、きみは今日から私の側近だ。名乗って無かったね。私は第2王女、マリエールだ。先ず洗浄魔法だ。」

アイテムボックスから衣類などを出し、側近にシルビアを着替えさせるように命令した。マリエールはシルビアに聞き必要な物をアイテムボックスに入れた。シルビアは空腹そうなのでマリエールは菓子を渡した。最初は遠慮気味だったが、あっという間に齧り付いた。

 マリエールの人間の側近はシルビアだけだ。後はアンドロイド。もちろん元は居たが全て変えた。役に立たないから。シルビアはその時かなり危なかった。マリエールは興味本意で側近にはしたが側近を辞めさせる事など雑作もない事だと思っていた。王宮魔術師の子どもで魔法が使えたら儲け物だと思っいた。しかし、いざ会って見ると大した魔法がない。火水土風の基本程度しかない。この年齢でそこまであれば凄い事だが、マリエールの基準では低く過ぎる。どうしようかと思ったが、同じ年頃の少女が消えたので置いておく事を決めた。シルビアに取って最高の幸運だった事を後で気付いた。第2王妃が失脚してその子ども達が居なくなった。第2王妃の子ども達にはマリエールに近い年齢の少女が多かったが、いなくなった。側近にも人間はいない。人間がマリエールしかいないのだ。全く不自由ないが、一応マリエールも12歳の女の子である。姉は16歳で、側近は全てアンドロイド、第2王妃なき後、その位置に立つ第3王妃の長女は7歳だ。周りに同年代の少女がいない事に不自由はないが、マリエールはシルビアをアンドロイドに頼んで、翌日彼女がいる事が不思議だったが、別に嫌でも無かった。試しに付与魔法を掛けてみた。ごっそり吸い取らる感触だった。以前貧民に魔法付与したがまるで違う。鑑定すると、いろいろ付与された。シルビアは同年代の少女の中では賢く運動神経も良く美少女だ。魔法の才が有り人間的にも優れ可愛いらしい少女だ。マリエールよりも一つ年下の11歳だ。ませた所も無く謙虚だ。一緒に家庭教師の授業を受けたり、商業者ギルドに行ったりマリエール商会に行ったりラムの所に行ったりする。ラムの店は食材業者が代理店になったのでその担当だけどマリエールがラムの事が気に入ってマリエールが毎日ラムの店だけ、シルビアを連れて一緒に行く。と言っても分身体だ。シルビアには理屈は判らないが、シルビアはマリエールの本体や分身体の間を自由に移動出来る。ただし自由に出来るのは、マリエールの方だが。

 シルビアは優秀で気立てが良く、魔法の才があり、優良物件だ。しかし、マリエールにすれば、大人しく近くに居て不愉快にならないから置いている。

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