17 東の国
マリエールは東の国にやって来た。アンナ王女にマリエールの危惧を伝えた。マリエール東の海の海洋開発を始めた。
17 東の国
マリエールは、アンドロイド達と東の国に来ていた。マリエールにとっては別に東の国には悪い印象はない。ただ困った国だと思う。海洋開発すれば東の国は滅びる。しかし東の国を治める者がいない。結局誰かに治めて貰うしかない。魔法の力ないと難しい。思いつく人間は一人しかいない。
マリエールは歓迎された。国王の妻子の命の恩人、そして今回、海洋開発や砂漠の灌漑をしてくれるのだ。マリエールは国賓以上の扱いを受けた。公式の謁見を除いては命を救った第1王妃とその娘である第3王女の部屋に近い客間をあてがわれ王城にいる時はほとんど第3王女と共にいる。同じ年齢だという心易い関係と命に関わった経験と魔法への造詣の深さ2人を結び付ける。第3王女アンナは第1王妃の末子で外の兄姉とは年齢の差がある。兄達は国政に参画しており、姉達は既に嫁入りしている。関係では第2王妃第3王妃の子ども達の方が関係が深い。
マリエールはアンナ王女に東の国の将来の危惧と、もしそうなった場合アンナ王女にこの国を救って欲しい事を伝えた。この事をアンナ王女が他言すればマリエールが命がないし、命があってもマリエールはこの国に救いの手を伸ばせなくなる。他言無用でお願いするように伝えた。アンナ王女はいろいろ聞いて来る。マリエールも出来るだけ応える。はっきり言えない部分が多い、不確定な部分は応えられない。
海洋開発が始まった。アンドロイドを一気に大量に作って、貧民達付与魔法を掛けまくる。一緒に居る役人達にも掛け労働力として使う。一気に20万人に付与魔法を掛け、今回は東の海の海洋開発だ。王城に海産物が届けられるマリエール商会が開設され海産物の販売がされ国に金銭が渡される。砂漠の灌漑や南の海の海洋開発が始まった。利権や富の配分は暴力や殺人、商人や貴族や役人を巻き込み権力争いや利権争いに発展して行く、下手に回っていたマリエールが一気に攻勢に出たのは貧民達の数が100万人を超えてからだ。貧民達を抑えて、逆らわないようにしてきたが、その抑えを払った。一気に爆発する貧民、貴族や商人や庄屋や役人は殺される。
東の国の中に独立国家が幾つも出来て拡大を続ける。
このような情勢に国対して国軍の出動要請が相次ぐ。国王は宰相に、
「我には、利権を貪る貴族や商人達を貧民がその作業する場所で殺しただけだと聞いておるが、攻めて来たのか。」
宰相は毅然と、
「攻めては来ておりません。彼らが働く場所においてそこにいる貴族や役人や庄屋や商人らを虐殺しました。しかし殺人は許されない行為です。必ず報いを受けさせるべきです。」
国王は判っていると言って、
「そのため貴族や役人ではないか。国軍をあてにするのは間違っていないか。甘い汁だけ吸って状況が変わると国を頼る。可怪しくはないか。」
今回は、所轄の貴族や役人が対応する事になった。
その間、地域もアンドロイドも貧民も増大する。東の海の海産物はマリエールの国の人々を喜ばした。
悪行繰り返す貴族、悪徳役人や商人や庄屋らを貧民は虐殺した。貴族らは国軍の出動要請をした。国王は自分達で処理せよと蹴った。