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転移したらミミックになってしまった件。  作者: アイキ@kohe75438489
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2-4 神剣のその性能

 アイキはカルメンとフレディールを連れて白の塔に戻って来ていた。カルメンが、俺の気配を探れるフレディールにもう少しだけ力を貸してほしいと頼み込んだ為、白の塔まで同行してきている。


「ドーゼンから聞いたわ。大森林へ行くのを諦めて帰って来たんでしょ?とにかく、あなたが無事でよかった。貴方がいない白の塔の運営は大変だったわ…これでいつも通りの日常に戻れそうだわ」

「ハーメーデン?何を勘違いしているのかは知らないが、俺は神殿にたどり着いて神剣を持ち帰って来たんだ…その精霊にこれから古代の事を聞くところなんだよ」

「嘘!、だってあなたたちの中で剣を持っている人、いないじゃない?」

「ま、嘘だと思ってくれても構わない…それ達は剣の精霊に聞くことがあるから落ち着いたところに行くんだ。他人に聞かれてはまずい話だろうから…着いて来たいならついてきてもいいし信じないなら帰ればいい。それだけの話だ」

「ま、待ってよ!気になるから付いていくわよ!研究室に行けば誰にも見られたり聞かれたりすることはないわ」

「そうだな、そうしよう…研究室で古代の技術を解き明かす」


 フレディール、カルメン、ハーメーデンが俺を囲んでいる。どうやら俺に神剣を出してほしいらしい。神剣を取り出すのは(やぶさ)かではない。だがその前にやっておきたいことが二三ある。アイキは彼らの包囲網を突破してゆっくりと目的地点まで歩き出す。彼らを巻きたいわけではないし、彼らを案内している訳でもないのだが、俺が何かしたいことがあるように見えるので、彼らは後を付いてきた。

 俺が最初に向かったのは、院棟の206室。そこで彼女に作ってあげたカレン人形を操り口に入れる。そうして内部にある魔石に今回手に入れた魔石を追加しておく。そうしてカレン人形を又口に入れて白の塔入り口警備員室へ向かう。そうすると出会うことになるのがこの学園長であるハイエレンだ。


「やぁ、漸く来たみたいだね。今回は仲間連れかい?」


 いつもの様に問答無用に【脳内メモ】を再生する。


「ああ、なるほどね。又ゴムとミスリルと、着色料が欲しい、と。それを紙とペンね。ほい、じゃあ入れて置くねー。君の人形のお金で、ゴムもたくさん買えたし、鉱石や着色料も君が使うと思って用意してたんだ。ぼくって偉ーい。天才でしょ?」


 アイキは踵を返し、再び206へ行きアイカ人形を元の位置に戻す。その後最初の研究室に戻ってくる。そうして、最初に状況に戻ることになった。最初の状況に戻ったアイキは小さなゴーレムを作りペンを持たせ文字を書かせる。


『剣を出すのは構わないが、精霊と契約を試したい』

「契約できるのならやってくれ。構わない」


 アイキは剣を取り出し、精霊との契約条件を決める。そうして特定の条件を満たすことで精霊との契約に成功する。そうして、アイキは全ての質問を精霊に聞きそのまま答えた。古代技術が復活するかどうかはわからない…カルメンは非常に満足した答えを得られたとだけ書き記しておく。

 アイキは神剣を視姦する。

 神剣【見破る】…敵の正体を見破ることができる【身代わり】…剣芯を飛ばして致命傷を避ける【自己再生】…剣芯が徐々に再生する【毒攻撃】相手を強力な毒に侵すことができる

 これは素晴らしい!まず、【身代わり】で剣を飛ばしそれを【取り込む】。【自己再生】、剣芯は元に戻る。これを繰り返せば鉱石に困らないな。魔力回路を作ったりゴーレムの材料にしたりできそうだ。剣を再び作った等身大カレン人形に装備させてみる。ゴム製だと剣は重過ぎる様だ。

 カレン人形をもう少し実用的にしたい。まず、ゴーレムは話すように作られていない。ゴツゴツしているゴーレムは戦いのために開発されたものだ。話す機能はついていない。ペンは持てるが剣を持てないようではゴーレムと言えないだろう…外皮にもう少し固い物を混ぜよう。最終的には自立起動して欲しい。今できる事は、カレン人形に魔力弾を打たせるギミックを追加したくらいだろうか。MP自動回復Ⅰの効果でカレン人形を常に歩かせることが可能になった。

 カレン人形を歩かせて中庭で動作確認をしていると、昼の時間になった。生徒たちが、昼食を摂りに中庭にやって来た。カレン人形は何事もなかったかのように生徒たちに近づいていく…。


「あれ、カレンじゃないの?どうしたの…確かクラーゲに誘われて食堂に食べに行ったんだよね?」

「どうしたの?そんな落ち込んだ表情をして…何々?貴方と私は仲良し…?これが昼食?一緒に食べましょうっていう事?それは構わないけど…あ、カオルこっち!こっちで一緒に食べよう」

「あれ、カレンさんもこっちで昼食なの?珍しいわね…イチカが誘ったの?カレンさんはすごい冒険者なのよ!無理言っちゃだめだよー」

「カレンさんが一緒に食べたいんだって…ね?」

「それならいいけど…イチカ午後の実習でレベルを頑張ってあげるのよ。そうしないと、白の魔術師にはなれないよ!」

「魔術師になったら、カオルの屋敷で専属メイドとして雇ってもらえるなんて…聞いていたらもっと頑張ってたのに」

「ま、後二年でLV60に到達できたら考えてあげる。塔の魔術師でなくてもね」


 カレン人形は昼食を終えたので教室に向かわせる。そうしてぶつかるカレンとカレン人形…。


「ほわあー、いててていったい誰だ?僕にぶつかってくるだなんて」

「「カレンが二人?」」

『私、カレンの双子の姉でシャレンって言います。小さいころに喉をやられて…声が出ないんです』

「カレン?お前、姉なんかいたのかよ…?」

「シンディ?姉なんか知らないよ…僕は一人っ子だ」

『その、双子は縁起が悪いからと…白の塔に預けられて…』


 という事で、シャレンという架空の人物が彼らの仲間になる。操っているのはアイキである。次の授業は実習というダンジョン探索なので、各自冒険者たちに先導され彼らはレベルを上げるのであった。

 一方で、シャレンは授業を受けるわけにはいかない。まずはその耐久性をあげなければ重い物を持ち上げる事すらできないから…。仕方なく、学園生徒が使える図書館に向かうことになった。

 白の塔の図書館という場所は特別な場所である。白の塔の図書館だから、治癒魔法ばかり書いてある本しかないか?と問われればNOである。かなりの分野の雑多な本がある。但し、貸し出しは認められてはいない。図書館には閲覧ブースが用意されており、本を持ち出してそのブースで閲覧することができる。シャレンは手に取れるだけの本を持ち出して、閲覧ブースへ持っていきそれらを読みだした。アイキはその本の内容を【脳内メモ】に深く記憶した。読み終えたので、元の場所に戻す。そうして又持ちうるだけの本を閲覧ブースへと持っていきそれを【脳内メモ】に記憶する。そんな作業を15回ほど繰り返していると、本以外にも記録媒体が置かれていることに気が付いた。どうやら映像が記録されているらしい。アイキは映像を記録されているブースを見るのはまた今度来た時にしようと、心に深く刻み込んだ。今日は本を読めるところまで読むのだ。

 シャレンが本棚の1割程度を制覇した頃、魔法学園生の授業が終了した。シャレンはカレンの終業を見送りにF組の部屋の前で待機する。


『カレン、一緒に帰ろう』

「姉妹の再開に水を差すのもわりぃな…今日は別行動にしよう。カレン、姉さんと一杯話をしてきな」

「うん。シンディがそういうなら今日は別行動にしよう。また明日授業で」

「おう、また明日な、シャレンは授業を受けないのか?」

『ずっと白の塔にいるので、基本的なことは学習済み』

「お、じゃあテストに出そうな問題とか教えてくれるか?そういうのはちょっと苦手なんだよ…」

「シンディはちょっとじゃなくて、全くできないっていうんだよ」

「煩いなぁ、少しでもちょっとでもあんまり変わらねぇよ」


 1105号室はイチカの隣だ。シンディは外泊に、カレンは1105号室にシャレンと一緒にやって来た。部屋の中には物はなく、必要な書類と必要な衣服少しばかりのメモ書き、そして日用品が少々置かれているだけでカレンが此処に滞在し続ける気は全くないことが見て取れる。

 カレンは学園服を脱ぎ下着になって、寛ぐ。カレンはシャレンを観察しているようだ。


「こうしてみると本当にそっくりだよね…。瓜二つってやつ?もしかしてシャレンは話すのが苦手で声に出さないだけ?」

『声が出ないだけ…声帯が回復してないの』

「白の塔の技術なら、治るんじゃないの?」

『カルメンさんが新しい古代の技術を持ち帰ったんだって…その治療法なら治るかもしれないって言われた…明日はカルメンさんに会って頼んでみるつもり』

「そっかぁ、本当に僕には姉がいたんだ。僕は、夜になると素直に寝るタイプなんだ。だから、シャレンはこの部屋ってなにもなくて退屈でしょ?自分の部屋に戻ってくれていいから、もし僕が眠りについたら」


 徒然と冒険の話を聞かされた。シンディが如何に大剣を愛しているのかという事はわかったし、毒を食べてもシンディには効果がないというのも分かったし、シンディは風邪を引いたことがないというのも分かった。そうして話し込んでいると、カレンは浅い眠りについた。カレンをベッドに運び寝かせると、シャレンは白の塔警備室に行き今日の報告に向かうのだった。


「やぁやぁ、待ってたよ。今日も聞かせてくれるんだろう?その人生の道程を」


 アイキはハイエレンに【脳内メモ】を提出する。


「ふうん、その人形にシャレンという名前を付けたんだ?じゃあ、シャレンの身分証を今発行しておくよ。疑われた時はそれを提出するように。あと、シャレンを固くしたい?そういう事ならジャイアントヒューマンセンチビートルの甲羅を使うといいよ…上質なチキン質が含まれているからうまく使えば固くなるよ。ヒューマンセンチビードルは大きいからアイテム袋に入れて置くよ。じゃあ、またの報告を待ってるから」


 アイキはお礼に、違うタイプのミニカレンゴーレムを渡す。その人形は以前よりも繊細にして緻密な作りになっている。以前作ったときは、カレンが学園生徒と同行しているときほんの少し見ただけだった。だが今作られたものは本物と違わぬ形で作られているのだ。

 学園長は驚愕の表情でしばらく動かなかった。アイキはそれを視姦し愉悦にふけるのだった…。



紗蓮と変換されるけど、長髪ロングの女の子です。弁髪ではありません

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