【6】朝食。
「おはよう、ライム」
そう祭りの次の朝に、兄に話しかけられる。我は、返事を返す。
「あぁ、おはよう」
そう返すと兄は少し口元を緩め、話し始める。
手には、フライパンを持ちながら。
「テルは昨日はおじさんたちと一夜過ごして、とても疲れたみたいだ。今日は、静かに眠らせてやろう」
我は兄が何をしているか覗くに行きながら軽く返す。
「ん?何をしているか気になるか?朝ご飯を作っているんだよ。お前も、実質家族みたいなものだからな」
と、笑いながら草を焼いて、言う。
我はあからさまに嫌そうな顔をすると、兄は
「昨日の草とは一味違うぞ!酸味が効いている果物のシロップに、すこし塩辛い粉をまぶして焼くととてもおいしくなるんだ!」
そう元気に言いながら兄は草を焼く。
我は、少し楽しみにしつつも肉への欲が止まらなかった。
そこで、我は兄に問う。
「肉は食べないのか?」
「肉なんて高価なもの買えないよ。普通の村人にはね」
「ふむ」
そう返し我は椅子に付き、考える。
我の癖は考えることがよく口に出てしまうことだった。どうやらそれは今も無意識に続いているようで、我が考えていると、兄が返事をする。
「確かに、魔物の中ではレアに落とすが、それなりにも数はやられているはず」
「えっ、落とすの?肉?なら、ここらのイノシシも肉を落とすのか?」
料理している中、少々喜んだような口調で言う。
「えっ、そんなのも知らないのか貴様は?ドロップ率約3%。簡単にできることだけでドロップ率を引き上げて30%だが、100匹殺した中、3匹も大量の肉を落とすと考えれば、なかなか効率はいいものだろう?」
兄は、調理した草を皿にのせ、我の元へ持ってくる。
我と兄、二人とも手を合わせ、「いただきます」と声を合わせて言い、食べ始める。
確かに、昨晩の物よりは味付けもしっかりしていておいしいと感じる。
食べ始め数秒後、兄は我に問う。
「ここらのイノシシに弱点とかってある?いつも、絶妙に強くて、倒しづらいんだよね」
「なるほど。そうだな。もちろん狙っているとは思うが、頭がかなりの弱点だ。しかし、それよりも、イノシシの後ろを取り、あいつの首を掻っ切るのがいいだろう。始まりの地付近の魔物は耐久力はない。そこを狙っていけばいいだろう。まぁ、もし万が一死んだとしても我のスキルで生き返らせてやるから、安心して自由に戦え」
「な、なるほど。わかった。なら、この朝飯喰い終わったら、短剣長剣を持って、肉を手に入れに行こう。ちなみに、どうやったらドロップ率とやらは上がるんだ?」
「いいぞ。それはだな、我のパッシブスキルで、ドロップ率5倍がかかり、さらに我のスキルを発動させれば、それがパーティ全体に効果が二倍になり、合計10倍。ということで30%だ。どうだ?簡単だろう?」
「なるほど。元魔王はさすがにたくさんスキルは持ってるんだな。だてに元魔王名乗ってるだけじゃないな」
「当たり前だろう?」
と我は誇らしげに兄に、いろいろなことを解説していった。
我は唐突に話を変え、
「今日の飯は昨晩よりうまいな」
という。混乱しているようだった兄はその顔をやわらげ、とてもうれしそうな表情を作り出した。
「だろ!俺の簡単にできる自信作なんだよ!」
そう嬉しそうに叫びながら我らは飯を食い終わる。
「よし、じゃぁ、まずはパーティ組んじゃうか」
そう言い、我はステータス画面を開きながらふいに浮かんだ疑問を兄に問う。
「ところでモンスターと人間でパーティは組めるのか?」
そういうと、兄は笑って答える。
「まぁ。できるでしょ。やってみよう!」
そう言って我にパーティの申請を送る。どうやら、他種族間でも、申請は通るようで、しっかりと我に連絡が来た。我はもちろん「YES」を押して、目に映る左上の位置に兄の名前と、体力が映し出されるのを確認した。
「クロ?」
「あ?あぁ、名前、教えてなかったか、俺の名前はクロ、テルとは真逆の名前だろ?面白いだろ?」
「あぁ。そうだな」
我らは森へと足を進めた。
どうしてぇー↑
なんですぐに二つもだすのお!
それはね、ちなちゃん。昨日君が投稿し忘れてたからだよ。
私は、出した!多分!
ネット環境がなかったんだよ。
くっ!
今日は筆?が乗りました。
レポート7時間やり続けたからですかね?