第3話 ある嵐の日に俺は死んだ…!?
俺は昔から何かと運がなかった。でもこんなものだろうと受け入れている部分もあった。
「運も実力のうち」
そう思って俺は出来ることはなんでもやってきたつもりだ。
勉強も友人関係も運動も全部頑張ってきた。自分の運の悪さ、つまり不幸体質をカバーできるように。
俺のある一日を語ろうか。
まずは起床。…とはいかない。
普段3つ目覚ましをかけているが鳴らなかったり遅い時間になったりすることがほとんどだ。
壊れてる?いや、それが壊れてないんだな。
じーさんの時計を借りた時にも同じことが起こる。
だから俺は目覚まし時計を使わなくなった。
するとどうなる?学校に遅刻する。
次は授業中だ。学校の授業ではよく生徒がせんせいに当てられる。
俺は当てられる寸前に必ずと言っていいほど強烈な睡魔に襲われて寝てしまう。
すると当然何が起こるのか?ご想像にお任せしよう。
昼飯は学食で食べるのだが、毎回俺の前で売り切れる。
通学時に使う電車は毎日遅延したり止まったりする。特に朝の遅延はほんとにやめてほしい。
定期テストになると毎回俺の解答用紙は先生がなくしたり、風邪で飛んでいったり、赤点になったり…など散々だ。
テスト当日に風邪をひいたりそのせいでカンニングを疑われたりすることもよくある。
まぁこんな小さなことを挙げればキリがない。
ある日俺はこの不幸体質を存分に発揮することになる。
この日は雨と強風で天気は大荒れだった。
しかし運の悪いことに俺の使ってる電車だけ止まっていたので学校は休校にならなかった。
「やれやれ、またこの不幸体質か…仕方ない自転車で行こう、遅刻だけど」
悪天候の時に自転車をセレクトしてしまったのがまた何を考えていたのかわからない。
今の俺なら迷わず学校を休むだろう。
「さすがにいくら急いでるからといって自転車できたのは間違いだったか…うう、きついぞこれ」
それはそうである。
よほどひどい天気のためか歩いている人は一人もいない。車ばかりだ。
俺の学校は家から川沿いに30分ほど自転車を走らせたところにある。この川はかなり大きくて天候の悪いときには川が増水して運が悪いときには洪水になったりもする。今日はまだ洪水は起こしてはいないが川の流れはいつもより早い。
「危ないしさっさと通り過ぎよう」
そう思った時だった。
(ピカっっゴロゴロドーーーン!!!!!)
爆音とともに目の前が真っ白に染まった。
(あれ、これ俺もしかして雷に打たれた…?嘘だろ…?)
もしかしてではなく、俺は雷に打たれたのだ。
体の感覚がないし多分即死だったよなあ…
自転車で来なければよかったわ…というかこんな日に学校行くんじゃなかった…
なんて後悔をしてるがもう遅かった。
まさかこんな形で一生を終えるとは。
「…えっ、そこに人いたの…!?うそでしょ…」
誰か知らない声が聞こえる。
「いやさすがに私、人殺しの趣味はないわよ…うわぁどうしよ…」
この知らない声の人が俺を殺したのか?
雷を出せる人間ってこと?ナニモンだよ……
あれか?神か?俺は神様にころれたのか??
なんてな、そんなことあるわけがない。
きっと走馬灯を見ている時特有の妄想だろう。
自然に不運で死ぬよりは神様のせいでって思ってた方が楽なのかもしれない。
「あんた、死ぬんじゃないよ!ちょっと待ってなさい。今生き返らせるから。」
ん?生き返らせるってもう既に死んでるんじゃ…
「なっ、こ、細かいことはいいの!」
さすが走馬灯、俺と会話してるみたいだ。
「会話してるんだよっ!おきて!ってか走馬灯じゃなくて天界だし」
よくできた走馬灯だ、ってか走馬灯ってたしか昔の思い出とかを振り返るんだよね?こんなよくわからん人と話すやつではない。
天界ってそれもう俺死んでるじゃん!
「ちょっと君!そろそろ生き返らせるからしっかりして。私の神の権限全て使うんだから…!私の罪は私が償うから安心して」
神様か、なんかやけにギャルっぽい現代的な神だな…でもこんな不幸体質な俺を助けてくれるなんて優しい神様だなぁ。
最期に優しい夢が見れてよかっ…
「…た!?!?」
全身に水を浴び俺は目を覚ます。
「いや、まじかよ…」
俺の隣には黒焦げになった自転車がある。俺は生きていたようだ。
「なんか夢を見ていたような…?にしてもさむっ!!全身雨でびしょ濡れだ。さすがに風邪ひいちゃうし家に帰ろう。」
俺は悪天候のなか雷に打たれた。
しかし俺は生きてる。
この後俺は案の定風邪をひいた。でも不思議なことに今までの不幸体質は嘘かのように消え去ったのだった。
謎の神様登場…!




