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最終話 ツナガルモノガタリ

最終話です!

「草壁幸太を連行するぞ。今ならば我々に勝機があるかもしれない」


男はそう告げた。


俺の周りをぐるりと回る怪しい影たち。

こいつらは何者なんだ?暗殺者か…?


暗殺者だとして何故俺を殺しにくる?不幸スキルを持っているから?理由になってない。


「まて、俺をどうするつもりだ?」

俺は魔剣を構える。


「かかれ!!!!」

男が叫ぶと数人、いや数十人が俺に襲いかかってきた。


いくら魔剣と銃があろうとこの数の暴力には勝てない。

俺はなすすべなく呆気なく刺されてしまう。


「うがっ…!!!!うっ…」

俺は全身に猛烈な痛みを感じそのまま意識が遠くなった。



何やら男達の声が聞こえてくる。



「リーダー…やりましたね…ついにこいつを捕まえました」


「無力化してるうちに魔王様のところへ運ぶ。魔王様ならこいつを倒すことが出来るだろう」


なんだろう、男達の話がかすかに聞こえてくる。俺はなにかしたのか…?これもまた不幸スキルのせいなんじゃないかと思うと嫌になる。


しかし魔王様だって!?飛んどもないワードがでてきたな。


まだなにやら彼らの話は続いているが俺の意識が持たず気絶してしまった。



ドサッ



どこかに投げ出された痛みと感触で俺は目覚めた。


「こ、ここは…一体…」


「あれ、気づいたのか?いやぁやっと会えたね。草壁幸太くん」


何やら俺は誰かに話しかけられているようだ。


「くっ…お、お前は誰だ…?何故俺の名前を知っている…」


「俺とお前の仲だ。教えよう。俺は今この世界で魔王と言われている。名前は佐々木」


「ま、魔王!?もしかしてお前は転生者か…?」


「あははははは!!鈍いなあ…」


魔王と呼ばれる男は深呼吸をして言葉を続けた。


「君は俺だろ?」


「……………は?」


魔王さんの言ってることはさっぱりわからない。


いつどこで俺が魔王になったんだ。


「まだ惚けるか…お前は俺の『破壊』スキルだけを切り取ったような存在だ。だからお前にはあるべき場所に戻ってもらう。これ以上お前の好き勝手にはさせない!!」


え、俺いつの間に悪者になってる…?

なんで?


「俺のスキルは破壊じゃない!不幸スキルなはずだ」


「お前は平凡一般人の面の皮を被った大量破壊兵器だよ…」


おいおい、ますます魔王さんの言ってることがわからない


「お前は都合の悪いところは全て記憶が消えてるらしい。まるで死に戻りしているような気分だっただろ?」


俺はこの異世界に来たばかりの時何度か死んでいるはずだ。なのにタイムリープのようなものを経験している。


「お前には全てを思い出してもらって俺と一緒に来てくれないと困るんだよ…」


俺はムカついた。なんなのかよくわからない人間にわかったような口を聞かれて俺は馬鹿にされているような気分だった。


「お前、これ以上はさすがに許さないぜ…」


俺は魔剣を構える。


「おいおい、慌てるな。これを見ろ」


そして魔王が俺見せてきたのは…


「は、はなしてっ…!!!」


「雪…!!!」


まだ生命反応があった死んではいないと思っていたがまさか魔王に捕えられていたとは…


「たしかにこの物語では君が主人公で俺が魔王、つまり悪役だ。君を殺してきた殺人鬼とやらも君にとってはストーリーを盛り上げてくれる悪役だろう。道中異世界生活みたいなことも出来たしお前はもう充分なんじゃないか…?」


さっきも言ったがこれじゃまるで俺が悪者だ。


「ふむ、思い出す気配がないね…仕方ない…」


パチンっと指を鳴らし現れたのは俺を殺した謎の女と巫女の森山さんだった。


「嘘だろ…?」


死んだはずの人間が生き返るはずがない…!


「君は勘違いしている、彼女はいわば精霊に近い存在だ。この地球、世界を守る精霊だよ」


「は!?世界を守る精霊だと…?ふざけるな!ならどうして俺を滅多刺しにして殺すんだ」


「うーん、つまりね、世界を壊してきた君は排除対象なんだ」


世界を壊した?俺が?どうして…?

「嘘をつくな!」


「俺は嘘は言っていないんだ…残念だけどね。彼を頼んだよ」


魔王がそういうと殺人鬼ふたりは俺に向かってくる。


俺は何も言わず魔剣で彼女らの攻撃を防いだ…



と思っていた。


「あ、れ…?」

俺の胴体は真っ二つに分裂していた。


「やめてええええええ!!!!!」


雪が叫ぶ。ゴメンな雪…俺何も出来ないまま殺されちゃったよ



『オープンダイアリー、彼に記憶を見せよ』



魔王は呪文のようなものを唱えた。


俺の意識は深く深く沈む。





気がつくと俺は異世界に来ていた。俺は抑えきれない破壊衝動に襲われる。


そして気がつくと俺はどこから持ってきたのか、魔剣を振り回して街の人々を惨殺していた。




このシーンを見て俺は意識を取り戻す。

「はっ…!!?!?!まて、これは俺じゃない…俺じゃないはずだ…俺はこんなことはしていない…していないはずだ…」


たった一瞬映像を見ただけで俺はなんでこんなにも…


胸が高鳴っているんだ…??



「ほう…?思い出したようだな、全てを破壊するスキルを持つ者よ!!!この日記に力を戻せ!!!」



俺は全てを破壊したい。破壊して破壊して破壊して殺したい。殺し尽くしたい…!!!!


こんなの俺じゃない…?いやこれが本来の俺なんだ。


ようやく思い出した。


俺の方こそ殺人鬼だったのだと



「草壁幸太、いい条件をやる。お前がその不幸スキルとやら、破壊スキルを元に戻し暴走を止めるのであれば1つ願い事をなんでも叶えてやる。俺も無理を言っているのは十分承知だからな」



「俺は雪と一緒にいたい」


俺は今なんて言った…?どうして雪?


「俺は雪に何も恩返しができていない。せめてもの償いとして俺は雪と一緒にいて恩返しをしたいんだ。この命は雪によって生かされてるも同然だ」



「そうか、わかった。お前の能力を元に戻す代わりにお前とこの女を一緒にいさせてやろう」



そう魔王は言うと俺はこの異世界から消滅した。


じーさん。俺は何もできなかったな…ほんとにごめんな…

森山神社の神主さん、それと森山さん…いつか笑って仲良くできる日が来ればいいな。


そして雪、とんでもない奴だったけど恩をまだ返しきれてないや、ごめん。でも俺は消えたあともお前と一緒にいたい。






俺は人間でもなんでもないただの紛い物だ。


こんな紛い物の物語を見てくれてありがとう。






【いつの時代かどこの場所かわからないどこか遠くの世界にて】




俺は桜が咲く満開の道を歩いていた。


もう春かぁ。こういう素晴らしい日は日記日和だと俺は思うんだよね。


そして俺は日記を取り出す、


『オープンダイアリー、俺は徒然に語る』


信じられないとは思うが、この日記は世界を救う…俺はそう信じている。


でもこの日記はまだ未完成品だ。


なぜならこれはまだ、世界を救うことは出来ても世界を守ることは出来ないからだ。


俺はこの日記の開発に全力を注いでいる。


なぜそんな子供みたいな研究をしているかって?


ははは、これから世界は崩壊していくんだ。これは避けようのない事実なんだ。


だから俺はこの世界を守る力を探していた。


「兄さん…!!!こんな所にいたのねまったく…どこをほっつき歩いてたんだか…」


「ああすまんすまん、日記を書いていてね」


「ほんと、兄さんは日記が好きですね…」


これは俺の妹だ。


そうか妹。妹だ…!!!



これは奇跡かもしれない。


これは世紀の大発見かもしれない。


そんなアイディアを俺は思いついた。


「ありがとう、お前のおかげで俺は世界を守ることが出来そうだよ」


「兄さんは変な事言うのね」


「はははは」


そして俺ら兄弟は世界を守るための旅路を歩むこととなる。




~不幸スキル 完~


~世界の崩壊の始まり、今日もまた俺は徒然なるままに語る 続~



いかがだったでしょうか…?


実はこの物語は拙作「今日もまた徒然なるままに僕は語る」の佐々木兄弟に焦点を当てたスピンオフ作品となっております。


この物語「不幸スキル」だけでも今まで通りお楽しみ頂くことはもちろん可能です!!


しかし本編と合わせて読んで頂けたらより深い世界を知ることが出来ると思います…!ぜひそちらも読んでいただけると幸いです。



…というネタばらしをしたあとで、これらをシリーズ管理したいと思いますので是非読んでみてくださいね♪


ここまでお付き合い頂き本当に感謝でいっぱいです。今後も連載中の「今日もまた徒然なるままに僕は語る」をよろしくお願い致します。


ではまたお会いしましょう…!

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