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☆氷の魔女のスローライフ☆  作者: にゃんたこ
143/198

第143話〜特大のコンゴウセキスライムが現れた〜


〜〜登場人物〜〜



ルノ (氷の魔女)

物語の主人公。見た目は十八歳の不老不死の魔女。少し癖のある氷のような美しい色の髪が特徴。氷の魔法が大好きで、右に出る者はいないほどの実力。


サトリ (風の魔女・風の双剣使い)

ルノの友達。綺麗な緑色の髪をお団子にした、カフェの看板娘。風の魔法・双剣の扱いに関してはかなりの実力者。


フユナ (氷のスライム)

氷漬けになっているところをルノに助けてもらい、それ以降は魔法によって人の姿になって一緒に暮らしている。前髪ぱっつん。


カラット (炎の魔女・鍛冶師)

村の武器屋『カラット』の店主。燃えるような赤い髪を一つにまとめた女性。彼女の作る武器は例外もあるがどれも一級品。


グロッタ (フェンリル)

とある人物の手により、洞窟に封印されていた怪狼。ルノによって『人に危害を加えない』事を条件に開放された。ちょっぴりアホキャラ。


ランペッジ (雷の双剣使い)

ロッキの街で出会った双剣使い。雷のような黄色い髪を逆立てた、ちょっぴり目つきの鋭い青年。


スフレベルグ (フレスベルグ)

白銀の大鷲。自宅に植えてあるロッキの樹にある日突然やって来て住み着いた。


レヴィナ (ネクロマンサー)

劇団として村にやって来た、ルノと同い年くらいの女性。紫色の髪が目にかかりそうになっていて、第一印象は『幸薄そう』と思われるような雰囲気。


コロリン (コンゴウセキスライム)

ルノの使い魔。魔法陣の効果によってルノのまわりを漂ったり、杖の先端にくっついていたり。コロコロしていて可愛い。……が、人間の姿になれるようになってからはちょっぴりヤンチャに。イタズラ大好き。


フィオ・リトゥーラ&オリーヴァ&バッカ

魔女に憧れて王都『リトゥーラ』からやって来たフィオ・リトゥーラ王女とその付き人のオリーヴァ(女性)とバッカ(男性)。三人とも金髪に翠眼。


にゃんたこ (神様)

『天空領域・パラディーゾ』にその身を置く神様。『遊び』と称して様々な強者を襲撃する事が多々あり、その中でもルノは『当たり』らしい。



 それは朝ご飯を終えて、家の隣の草原をのんびり散歩していた時だった。


「ルノ様。村の方から何者かが向かってくるようですが」


「ん〜〜? 本当だね。というかカラットさんじゃん」


 私とグロッタの視線の先。百メートル程の距離を置いて確認できた人物は、すぐ近くの村『ヒュンガル』で鍛冶屋を営む、鍛冶師であり、魔女でもあるカラットさんだった。


「しかもなんだか目が輝いてるね」


「どうせ碌でもない話に決まってますぞ! ぺっぺっ!」


 グロッタのお下品な行為についてはあとでお仕置きするとして。確かにあまりいい予感はしない。なんせ過去には身体を入れ替える薬を盛られたくらいだし。


「でも今更逃げてもバレバレだからね。とりあえず迎えに行こうか」


「仕方ありませんな!」


 こうして、グロッタに乗った私はそのままカラットさんと合流し、朗報か悲報かを確認する意味でも話を聞くことにした。その結果――


「手短に言うぞ、ルノちん。なんと特大のコンゴウセキスライムを発見した」


 ――とのことでした。しかしそれにしてはおかしい。コンゴウセキスライムは売ればとんでもないお金になるのはもちろん、その硬さが故に、最高の武器作りには欠かせない素材なのだ。簡単に言ってしまえばカラットさんにとっては私なんかに報告しないでとっ捕まえてしまった方が得なのだ。


「もちろんそうだ。本来ならな」


「本来なら?」


「とりあえず順を追って話そう。まずそのコンゴウセキスライムを見つけたのはグロッタを封印してあったあの洞窟。そこからさらに下の階層だ」


「え、あそこってまだ下があったんですか? 知らなかった……」


「私も偶然発見したんだけどな。だが重要なのはそこじゃないんだ。さっきも言った通り、その洞窟の最深部にコンゴウセキスライムがいたわけなんだが……とにかくデカい。グロッタくらいあったんじゃないかな」


 グロッタ並の大きさのコンゴウセキスライムとなると……不老不死の私ですら生涯お金の心配をする必要も無くなるのでは? だけどこれで納得した。大きすぎて一人じゃ持って帰れないということか。


「いや、違う。聞いて驚け。私は敗北した」


「ぷっ!」


「なんで笑うんだ!? ほら、これを見ろ!」


「ぷふっ!」


 私が二度続けて笑ってしまったのにはちゃんと理由がある。一つは鍛冶師であり、魔女あり、さらには槍の扱いも達人級というハイスペックなカラットさんが、大きいとはいえコンゴウセキスライムに負けるはずない、冗談でしょ。と思ったから。二つ目は単純に頭のてっぺんに大きなコブがあったから。


「いや、ごめんなさい。そのコンゴウセキスライムに頭でもぶつけたんですか?」


「そんなマヌケなことするか! 跳ね返されたの! 魔法も槍も!」


「えぇ〜〜? 魔法を反射するのは知ってますけど物理は普通に効くでしょう? ダメージは『1』しか入りませんけど。もしその話が本当なら誰も勝てないじゃないですか」


「あぁ、その通りだ。もう笑えないだろ?」


「……」


 どうやら嘘は言っていないらしい。まじか。


「えっと、カラットさんがここに来たのって私に協力をお願いしに来たってことでいいんですよね?」


「お、察しが良くて助かるな。そういう事だ」


「……」


 これは困った。正直言うと、私もその特大のコンゴウセキスライムは見てみたい。しかし全ての攻撃を跳ね返されるとなると討伐して持ち帰るというミッションは少々厳しいかもしれない。う〜〜ん……


「そんなに気負わなくてもいいさ。見るだけ見て、やるだけやってみて、それで無理そうなら帰ってくればいい」


「まぁ、そのくらいでいいなら私は構いませんけど。というか、どうせならサトリさんも呼んで――あ、今日はフユナと特訓の日か」


「そういうことだ。それにルノちんでダメなら他も一緒さ。ははっ!」


「う〜〜ん……あまり期待しないでくださいね?」


 ということで、突如決まったコンゴウセキスライム討伐。聞いた限りでは討伐など不可能に近いと思ったが、カラットさんも無理をするつもりはないみたいなので記念に、くらいの気持ちで行ってみよう。反射に気を付ければそこまで危険も無さそうだしね。



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー



 コンゴウセキスライムがいる洞窟に辿り着いたのはそれから約一時間後だった。距離的には村までとそんなに変わらないのだが、カラットさんの準備に少々の時間がかかったのだ。先程までとは違って、剣や槍、斧など、おそらく壊れること前提で持ってきている。


「ふん。そんなナマクラを集めて役にたつのか?」


「大丈夫ですよ。私のコンゴウセキ魔法をかければそれなりには耐えられるはずですから」


 ちなみにメンバーは私とカラットさんの他にも、興味半分でついてきたグロッタと、コンゴウセキスライム対策として、同じコンゴウセキスライムのコロリンも連れてきた。


「それにしても懐かしいなぁ。あ、コロリンは初めだよね。グロッタとはここで出会ったんだよ」


「そうみたいですね。カラットとグロッタがなにやら騒いでいるから大体分かりました」


 そう言って向ける視線の先では今もグロッタとカラットさんがワイワイと騒いでいた。「貴様に封印されていた恨みはまだ忘れてないぞ!」「あれがなきゃルノちんと出会えなかったじゃないか。結果オーライさ」「ぶっとばす!」などと不毛な争いを繰り広げている。


「あれは喧嘩するほど――ってやつだね。私達は先に行こうか」


「ですね」


 そしていざ洞窟へ。

 この辺りは、モンスターの類はスライムしか生息していないため、特大コンゴウセキスライムがいる最深部までの道のりは特に危険もなく進むことができた。階層数自体も大したことはなく、この五階層で最後だ。


「それでアレが例の特大コンゴウセキスライム……と。確かに大きいですけど、なんだか汚れてますね。大きさの割に価値が低いとかないですか?」


「その点に関しては安心しろ、ルノちん。汚れているのは私が魔法をぶつけまくったからだ。もちろん――」


「反射されたんですよね。よく丸焦げになりませんでしたね」


「はっはっはっ! 魔法がダメな時点で逃げる準備はしてたからな」


 とはいえ、あの汚れ具合から察するに、逃亡はしたがそれなりに善戦はしたみたいだ。並のモンスターならとっくに討伐されていたことだろう。


「とりあえずやってみますか。広さも申し分ないですし、好きにやっても大丈夫ですよね?」


「あぁ。むしろそれくらいじゃなきゃ効果はないだろうな。誰から行く?」


「このグロッタ様が行こう! 貴様のポンコツぶりを証明してやる!」


「大丈夫? そもそも全員でやるっていう手もあるけど」


「いえ、ここはお任せ下さい! カラットがいかにポンコツかを――」


 グロッタはとにかくカラットさんをポンコツ認定したいらしい。大きいとはいえ、コンゴウセキスライムにそこまでの危険はないので止める理由はないので、好きにやらせてみようか。


「じゃあ私達はここで応援してるよ。頑張ってね」


「ははっ! では行ってまいります!」


 その言葉を最後に、ビュンとフェンリルに相応しい凄まじい加速をもって特大コンゴウセキスライムに接近するグロッタ。そして――


「ふんっ!」


 ドカン!


「ムシャア」


 ガブリ。


「ガウガウ!」


 バキバキィン!


「なんだとっ!?」


 体当たり。噛み付き。氷魔法などなど。グロッタのありとあらゆる攻撃はどれもがノーダメージ、または跳ね返されてしまった。一応、どれもが一撃必殺の威力を持っているのだが、特大コンゴウセキスライムはビクともしない。


「ふふん、文字通り歯が立たないだろう?」


「ぐぐっ、なぜ貴様が勝ち誇っているんだ……!」


 だがそういうことだった。こりゃ本格的にまずいのでは?


「ルノはやらないのですか?」


「う〜〜ん、やるのは構わないんだけど……」


 私が心配しているのは、高威力の魔法をぶっぱなせるかというよりも、もし反射されたときに洞窟がもつかどうか。これはある意味一発勝負だな。


「とりあえず小さい魔法で試してみるか」


 ものは試し。何事もチャレンジだ。


「いくよ。煌めく彗星、輝氷射手!」


 詠唱と共に待機状態になったのは狙撃魔法の『輝氷の射手』

 にゃんたこ様の言葉で言うなら、この魔法は氷魔法の頂点『グラスファーレ』から成る魔法の一つ。以前にコロリンの支援魔法がかかった攻撃にぶつけてみたが、それすら軽々と貫通してしまったのはいい思い出だ。


「まぁ、それについてはにゃんたこ様の特訓のおかげなんだけどね。ずどん!」


 ズドンと放たれたのは美しい尾を引く氷の彗星。それは狙い違わず特大コンゴウセキスライムに直撃し――


「ぎゃあああ!?」


「やっぱりか〜〜」


 あのいかにもできるっぽいオーラと、カラットさんの体験談から予想はできていたが、やはり跳ね返されてしまった。どうやらただ大きいだけでなく、それに見合った能力を備えているみたいだ。


「見事に返品されてたけど大丈夫、グロッタ?」


「うむ。なかなか悪くなかったです!」


「あ、左様ですか。ぶっちゃけグロッタのその打たれ強さって謎だよね。ドM抜きにしても」


「そんなことより見ろ二人共」


「転がって来ますね」


 カラットさんとコロリンの言葉通り、ついに動き出した特大コンゴウセキスライムがこちらに迫ってきていた。スピードはそれほどでもないが重量的にやばい。


「グロッタ。追いつかれない程度のスピードで部屋の中を走り回って! はい、コロリンも乗って!」


「うわっ!?」


 私はすぐさまグロッタの背中にコロリンと共に飛び乗った。カラットさんはカラットさんで、別に攻撃を試みるようだ。


「お〜〜い、コロリーヌ! この武器達にコンゴウセキ魔法をかけてくれ!」


「分かりました。えいっ!」


 コンゴウセキ魔法はその名の通り、コンゴウセキスライムの防御力を付与する支援魔法だ。これなら跳ね返されることはあれど、硬さに負けて武器が壊れることはなくなるはずだ。


「よっし。いっくぞぉ〜〜!」


 準備完了を高らかに宣言したカラットさんが試みた攻撃は、強化された武器の『投擲』だった。確かにあの方法なら跳ね返されても避ければいいだけだ。しかし――


「うおっ、これもだめか!?」


 やはり『同じ』ではダメらしい。となると、それ以上の硬さが必要になるということだ。


「それかアレだね。昔、私がコロリンにお仕置きした時みたいに力でゴリ押し。それか火で炙ってもいいけど、それはカラットさんが試したみたいだから無理っぽいね」


「ぞく!? 恐ろしいことを思い出させないでくださいよ……!?」


「あはは」


 これが私が思い付く限りの最高の手だ。あとは跳ね返されないように半端な威力だけ避ければイケるはずだ。実績があるのだから。


「問題はその威力だけど。コロリンの時は杖三十本だったから……百本くらい?」


「私のコンゴウセキ魔法もあるので、たぶんそれで余裕ですよ」


「おぉ、頼もしい。それで『怪狼・フェンリル』で大丈夫そうかな」


「どうせならあの綺麗な魔法を使ってはどうです? ほら、ニセルノと勝負した時の花の魔法」


「あれか……」


 開花の魔法。あの時はにゃんたこ様にぶっつけ本番でやらされたが、成功したという経験があるので今ならあの時以上のモノができるはずだ。


「杖百本にコロリンの支援。さらには最強魔法か。それなら跳ね返されて洞窟ごと壊される心配はまず無いか」


 やはり持つべきものは仲間。私一人ならとっくに逃亡していたところだ。


「よっし。んじゃ早速準備していくよ!」


「任せてください」


「ガウ!」


 作戦開始!



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー



 その後、作戦が明確になった私はグロッタと共に逃げつつ、カラットさんを囮――いや、注意を引いてもらうというチームプレイをしながら、洞窟の壁や天井に魔法で作った氷の杖を次々に設置していった。地面でも良かったが、それだと転がっている特大コンゴウセキスライムスライムに踏み潰されてしまう恐れがあったので却下した。


「よし、七十本目! コロリン、コンゴウセキ魔法を忘れずにね!」


「抜かりありません」


 ちなみに、コンゴウセキ魔法は、魔法を放つ人にかけておけば、その人が使う魔法まで効果は及ぶようになっている。たぶん氷の杖にも有効のはずだ。


「最悪ルノ様だけにかかってれば大丈夫だと思いますぞ!」


「ははっ、言えてる。百本の杖に最強の魔法だしね。でも万が一のことがあるから防御って意味でみんなにもかけておくよ。よろしくねコロリン」


「ふふ、既にできてますよ」


「さすが!」


 そんなことを言っている間に九十九本目の氷の杖の設置が完了した。これで私自身の杖と合わせて合計百本。あとは当てるだけ。簡単な仕事だ。


「ルノちん! 私も乗っけてくれ! もう疲れた〜〜!」


 カラットさんも奮闘していたみたいだが、もう投げる武器もなくなってしまったようだ。よくここまで頑張ってくれたものだ。


「今行きます。グロッタ、お願いね」


「放置でもよろしいのでは?」


「だ〜〜め。一緒に距離取らないと特大コンゴウセキスライムごと蒸発しちゃうかもでしょ」


「それはそれでアリ」


「ほら、早く! 髭引っこ抜くよ! (ブチッ)」


「ぎゃあああ!?」


 なんやかんやでスピードアップしたグロッタのおかげで、一瞬でカラットさんの回収、そして距離を取ることに成功した。ここからは私の番。これで終わりだ!


「春の調べ。世界を導く氷の蕾。華開け。零の始まり。大輪・氷華!」


 詠唱と共に、カッ! っと一斉に光を放つのは設置された氷の杖、そして私が構える『魔杖・コロリン』だ。その輝きは魔法発動の証。つまり――


「ひゃあああ!?」


「ぎゃあああ!?」


「ルノちん!? やりすぎやりすぎっ!?」


 バキンッ! っと鳴り響く数多の轟音。九十九本の杖と私の杖、計百本の杖から放たれた氷の華が全て目標に直撃した。やがて土煙が晴れて、その場に残ったのは――


「うん。我ながら見事な手際だね」


「死ぬかと思った……」


「さすがルノ様ですな!」


「いやいや、化け物かよ……」


 私、コロリン、グロッタ、カラットさんみんな無事だ。そしてもちろん――


「よし。討伐できてますね」


 中央には大小様々に割れた特大コンゴウセキスライムが散らばっていた。持ち帰るにも手頃なサイズになって、洞窟も無事。これにて任務完了だ。



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー



 その後、洞窟とカラットさんの家を何往復かして、ようやく特大コンゴウセキスライムの残骸を運び出したのが約一時間後。グロッタのおかげもあって割と早く終わった。


「いや〜〜お疲れみんな! 本当に討伐できるとは思わなかったぞ!」


「ゲラゲラ! それはお前だけだ! こっちはもれなく討伐する気満々だったぞ!」


「グロッタの攻撃は全部弾かれていましたけどね」


 カラットさん、グロッタ、コロリンがそれぞれ言葉を発するが、みんな実に晴れやかな表情をしている。かく言う私もそれは同じで、達成感に満たされていた。


「まぁ、なんでもいいさ。今は気分が良い! ところで報酬の方はどうする? 素材のまま山分けでもいいし、現金の方が良ければそうするけど?」


「ん〜〜それじゃあ現金でお願いします。コンゴウセキを持ってても私じゃ加工もできませんし。二人はどうする?」


「私もルノと同じでかまいませんよ」


「わたくしもかまいませんぞ!」


 やはり私達と鍛冶師ではコンゴウセキに対する認識が違うみたいだ。私達にとってはお金。鍛冶師にとっては最高の素材。そんな感じだ。


「ほい、んじゃ三人分を現金な。あ、グロッタは使い道ないからいらないか?」


「あぁん!? しっかり食事として還元されるからいるに決まってるだろう!?」


「はっはっはっ!」


 まぁ、なにはともあれ、あれだけの魔法を使ったのはとても久しぶりだったからいい運動になった。誘ってくれたカラットさんには感謝だな。


「ほい、これ三人分な。今日はありがとな、ルノちん!」


「いえいえ、こちらこそありがとうございました。良かったらまた誘ってください」


「おう!」


 こうして突如発生した特大コンゴウセキスライム討伐依頼は無事に修了。これでまたしばらくはスローライフを満喫できる! なんて思いながら、ホクホクとなったお財布を片手に、笑顔で帰路につく私達でした。



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