4 神様、勇者と街中へ
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「…我は…」
「うん」
「……魔法使いだ」
魔法使いと今の状態の我は大体同じような能力なので、魔法使いと言っておけばボロが出ないだろう。
しかし、勇者はもっと鋭く、探るような目つきで見つめてくる。
どちらともなんとも言わず、ただお互いを見つめ合う長い沈黙が流れる。
先に沈黙を破ったのは勇者だった。
「……そう、今はそれでいいや、今は」
「今は」を強調して言った勇者君は、取り敢えず今のところは大丈夫だろう。
勇者は背中を向け、こっちについて来いと言うので我は大人しく着いていくことにした。
勇者に着いていくと街が見えてきた。
そこは朝の輝かしさが似合う、街が我の目に映った。
一人一人の目が輝き、人の交流が盛んだ。
特に街の人々は勇者を目にすると駆け寄ってくる。
街の皆は勇者を頼りにしているようだ。
しかし、慕われている当人の勇者はよく見ると顔がなんだか笑っているように見えて、どこかおかしい。
これが笑ってるようで、笑ってないと言う顔だろうか。
「あ、どこ行ってたんだ勇者様よ」
勇者は黒いマントを羽織った男の前で止まった。
おそらく仲間だろう。
厄介ごとには巻き込まれたくないので、そおっとその場から逃げようとすると、目の前で誰かぶつかった。
「なんだこのちび?」
「なっ、我に向かってチビとはなんだチビとは!」
目の前にはさっきまで勇者の目の前にいた黒いマントの男がいた。
我にチビというなんて…ひどいではないか!
ぶつかった鼻を抑えて、相手を睨む。
「はぁ?お前はどうみてもチビだろうがよ。で、勇者様はどうしてこのチビと一緒にいたんだ?」
「あぁ、彼女はあそこの瘴気がひどい森で保護してきたんだ」
「な、保護!?我は一人で生きていける!保護なんて…」
そこで我の腹がなる…
その腹の虫の音を聞いて、黒いマントの男は笑う。
「はははっ、腹減ってるじゃねえか。お前、金持ってんの?」
「…持ってるわけなかろう」
我の答えに黒いマントを羽織った男はもっと笑いをあげる
「はははっ!保護される年じゃないって言いながら金持ってねぇじゃねえかっ!はははっ!」
「な、笑うでない!今まで使い道もなかったものを持ってるわけなかろう!」
「へぇ、金の使い道がなかったの?」
急に勇者が会話に入り込んで質問してきた。
その質問に我はしまったと思った。
しかし時既に遅し、勇者は目を探るよにしてこちらをみてくる。
「まあまあ!人には踏み込んでほしくない秘密の一つや二つあるだろ!で、お前の名は?」
「我はセ…」
名前を言うと怪しまれかねないと思った我は、咄嗟に名前を考えるが、いい名前が見つからず思わず愛称を言ってしまう。
「セシル、我の名はセシル」
「へぇ、俺の名前はナトゥーラだ!よろしくな!で、この勇者様が」
「ケルトだ。気軽に呼んで」
さっきの探るような目つきはどこへやら、純粋そうな爽やかな顔で名乗ってきた。
まさか、こやつは二重人格とやらなのか…?
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