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第五十話 『神』

遂に五十話です!ここまで読んでくださった皆様、ありがとうございます!最低でも×3くらいは続けるのが目標です!

「叢雲が……【ダイヤ】!?」


 ココは理解ができなかった。ココがワンク1の世界で目にしたダイヤは、侍のような佇まいで、いかにも老人という見た目だった。


【んん?悠……いや、“Y”から聞いてねぇのか?】


 Yというのは、弱体化した状態の悠の事だろう。だが、叢雲がダイヤなど、誰も聞いたことがなかった。


【「元」だけどな、俺は【ダイヤ】だったんだよ。叢雲に魂を込めることで、肉体ごと叢雲に宿ってた。】

〖刀が人になったからどうなる?我には遠く及ばんな。〗


 だが、次の瞬間、黒羽の顔面は真っ二つに分かれて切り離されていた。先程まで悠長に話していた黒羽は理解できないまま、死んで魔力を失っていった。


「な……何をしたんだ……!?」


 ロットは思わず驚いて声に出してしまった。叢雲は魔法を放とうと右手を出した訳でもない、突然黒羽は顔面が真っ二つに切り離されたのだ。


【抜刀。】


 そう言った叢雲の手には、いつの間にか真っ黒な1本の刀が握られていた。

 困惑しているロットの元に、悠は近づいて行くと話し始めた。


「【(ざん)】という叢雲の技だ。斬られた者の見る景色は一瞬にして現実から地獄に変わる。」


 【斬】は、光速を超える速度での抜刀により、斬られた当人は勿論、周りの人物すら目にすることが出来ないという技。刀であり、刀を使う叢雲にこそ使用できる技だ。


【おい、悠。テメェ、どういう事だ?】

「何がだ。」


 叢雲は自身の刀を鞘にしまうと、悠を睨みつけた。


【お前、全盛期に戻ったんじゃねぇのか。まだ、()()()()じゃねぇか。】


 悠は天を仰ぐように空を見上げて、少し言葉を考えていた。だが、ウルグ達は黙っていられなかった。


「これだけの実力で“弱いまま”……!?どういう事だ、叢雲。」

【言葉のままだ。】

「確かに戻った。だが、まだ十分の一程度しか戻っていない。つまり、『魔1』しか無いということだ。」


 『魔1』。本来発揮出来る魔力を『10』とした内、発揮した魔力などを『1〜10』で表す。

 化け物じみた烏でさえも、圧倒され、悠が油断しなければ一方的な虐殺であった。


【まぁ、兎にも角にもコイツには死んでもらうか。】


 話に飽きたのか、叢雲はロットの近くまで歩み寄ると、抜刀して首に触れさせた。だが、悠が「待て!!」と叫んだので、動きを止めた。


【なんだ。】

ロット(そいつ)はまだ研究に使える。持ち帰るとしよう。」

【それは良いとしても……刀の状態の時に話は聞いてたぞ。市民が肉片になって今も生きてるらしいな。】


 叢雲はロットのことよりも市民が気になるようで、そう言った。悠が相槌を打つと、叢雲は刀を鞘に収めて話し始めた。


【丁度いい、人間の肉体に慣れるためにも俺に殺させろ。】

「叢雲、遊びではない。やるならなるべく苦しませるなよ。」

【分かってるよ。つーか……】


 そう言い途中で、叢雲は片手で鞘に収められた自身の刀を握り、もう片方の手は空中に上げた。すると、神に力を授かったかのごとく、段々宙に浮いてきた。

 次の瞬間、空を立ち込める暗雲からは大量の刀が降ってきて、肉塊となってしまった市民を抹殺していった。


【殺さねぇ方が難しいな。】


 数十秒もすると、刀の雨は止み、叢雲は地面に降りてきた。


「悪いが、叢雲の事は他言しないでもらおう。異世界警察として迎え入れたいところだが、十星の連中が黙っていないだろうな。」

「あの……思ったんですけど……」


 ロットの禍々しい魔力が収められ、黒羽も居なくなった事で、楽になった魔王は口を開いた。


「悠様ってランクで『XI』じゃないですか。なんでわざわざ『Ⅷ』、『Ⅶ』の十星に注意する必要があるんですか?」

「私が注意……いや、ハッキリ言おう。私が恐れているのは()()()()だ。そう、『神』の存在。それはもはや私が力を取り戻したとて太刀打ちできるものではない。」


 そう、『神』の存在。これは恐れて然るべき存在。世界の『理』を決め、『規約(ルール)』を決めることさえ可能。戦う、戦わないの話ではない。次元が違う。


【知っているはずだ。『世界切断』以前、世界は曜日ごとに分かれてた。その中の日曜日の世界がこの世界。そして、支配者は『サン』、そう『太陽の神』だった。】


 その後も叢雲は説明を続けた。

 『月の神』『火の神(火星の神)』『水の神(水星の神)』……と、数多くいる神の力を備えているのが十星。

 但し、その力の全てを自由自在に使用できる訳ではない。だからこそ警戒を解いてはいけない相手なのだ。いつ攻撃してくるかわからない。


「さて、ロット。貴様は異世界警察に連行させてもらう。叢雲は刀に戻れ。」

【チッ、せっかくこの姿に戻ったのによぉ。】


 すると、叢雲は自身の刀を床に刺した。すると、以前と同様の結果で、叢雲は刀として悠の手元に戻ってきた。


「魔ノ国、一件落着か。」


ワンク 『なし』

理の異常 『土地が無限』

ビースト 【ロット】

 市民は安楽死済。ビースト討伐済み。二、三年後には消失するものと思われる。


第五十話 終

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